読書メモ ・「2011年新聞・テレビ消滅」 ・クラシファイド広告:案内広告。個人広告 ・TVは下流の娯楽。都会では日常の話題にさえ上がらない ・傲慢で、上から目線のマスメディア ・アメリカでは新聞の言論は衰退していないが、新聞というビジネスそのものは衰退している ・NYタイムズ紙はネット論壇を取り込み、ネットと紙メディアの融合を試みている ・流通で独占化が進んだ ・ビール価格は巨大コンビニ群とチェーンストア群が決め、電機その他は大型ディスカウントストアなどが価格決定権を持つ ・メーカーとしては宣伝するより強力な流通業者にカネを払って商品を売ってもらうほうが効率的。店舗の周りへの宣伝ならチラシが効果的 ・消費者の欲求を流通業者がすくいとってメーカーの一方的な値付けシステムを破壊し、消費者とメーカーの間で自由な市場取引が実現 ・2011年は完全地デジ化、情報通信法の施行。TVは放送法、電話やネットは電気通信事業法に分かれていたのを一本化。 ・これまでは所有の豊かさ、ハビングの時代。これからは持つことではなく、どうあるべきかというビーイングの時代(藤岡和賀夫) ・TVは一般大衆の好みを知るための道具。自分がTVより進んでいるか遅れているかを測る ・TVに求めるものがなくなっている。バカメディア(バカしか見ない) ・それぞれの圏域の情報を伝えるメディアが重宝される。全員のためのメディアに誰も期待していない ・従来の新聞、TVといった垂直統合のプラットフォームが分解して、水平分散していく。新聞社やTV局は単なるコンテンツ提供事業者になる ・マスメディアがなくなった後にはミドルメディアが来る。特定の企業や業界、分野、趣味に向けての情報。同人誌、業界紙、ミニコミ誌、タウン誌、ファッション雑誌。 ターゲティングが最適化されているため広告が成り立ちやすい。 ・ミドルメディア的なブログやサイト。ターゲティングされた読者を抱える。インタレストマッチ広告 ・読者アンケートは当てにならない ・20〜30代が求めているのは「これからどうやって生き延びていくのか」。よりよいキャリアパス ・デモグラフィック:性別、住所、職業、学歴、家族構成など属性データ ・40歳以上の記者しか本社編集局にいない日本の新聞社。若者の声をすくい上げることが難しい ・M1層:20〜34歳までの男性。情報に敏感、多忙な中、時間を有効に活用したい、自分の価値に関心、自意識過剰、かっこつけ、確信はない。不安感、助言が欲しい 背景や深い情報までは知らない。情報が点と点。分かりやすい解説を求める ・ネットコミュニティ:フラグシステム。おかしい投稿にはユーザがフラグを立て、その数が一定数になれば削除。コミュニティの人々を信頼し、任せる ・ゼロコスト・スタートアップ(起業):サーバはクラウド、バーチャルオフィス、ソフトはオープンソース、グーグル広告 ・草の根的経営:ユーザたちのリクエストをただ反映させている ・今日安い食材とそのレシピを的確にマッチできる検索エンジン ・マイクロペイメント:一本ごとの記事に代金を払う ・TV業界はすべて口約束で契約書がない。人間関係がすべて ・スポティファイ:ネット音楽サービス。無料版は数曲おきに広告が入る ・マイスペースミュージックも無料サービス ・映像や音楽に付加するメタデータ(注釈、索引)。データの作成は人力。エム・データという会社(←人間にしか出来ない価値あるサービス。様々なコンテンツを対象にできる。 台詞までも検索可能にしたら凄い) ・Android OS を様々な機器で動かすための環境を作る団体OESF ・よりコンテンツに近いところに居場所を確保:エージェンシー(代理人)、プロダクション的な活動にシフト。アーティストの育成、プロモーション、マネジメント。 ・社会が細分化、専門化している今、必要とされている情報は高度に専門的な知見。専門家はたいてい業界のインサイダーで、必ずしも中立的な情報を提供できない。 そこに第三者敵なジャーナリストの意義がある。公平な立場。良い記事を書き、読者から信頼される存在。 ・スポットUS:読者の寄付により、フリーのジャーナリストが書くメディア ・グローバルポスト:世界中のジャーナリストをネットで結ぶ。広告料とユーザへの配信料で運営。会員は個人的な調査ニーズも要求できる <感想> ・多様化によりマスにうけるコメディアン(お笑い芸人)がいなくなる?専門家・細分化していく? ・従来ならマスメディアが取り上げなかったようなニュースも、一部の人にしか必要とされない話題でも、ネットによって、知ることができるようになる ・良質な番組制作会社をネットで結び付け、ネットをメインの媒体とする会社が、直接広告主と結び付けばいい ・DVDの字幕データをテキスト出力できないか?検索に使える -目次- 第1章 マスの時代は終わった 「マス」の消滅 「大衆」から「少衆・分衆」へ ほか 第2章 新聞の敗戦 ミドルメディアで情報大爆発 広告業界はテクノロジー化する ほか 第3章 さあ、次はテレビの番だ 開局以来の赤字転落 完全地デジ化と情報通信法 ほか 第4章 プラットフォーム戦争が幕を開ける グーグルは敵だったか ネットユーザーを唖然とさせた毎日新聞 ほか |