読書メモ
・「「仕組み」思考術」
(泉 正人:著、アスコム \1,300) : 2010.10.30
内容と感想:
今や会社や国に頼れなくなった時代。生きていくためのスキル、人間関係やお金、遊び、健康などにおいて良い結果を出すためのスキルがより必要とされている、と著者は言う。
そうしたスキルを「誰が、いつ、何度やっても同じように成果を出せるシステム」として、本書では「仕組み思考術」と呼んで紹介している。
「仕組み」化することによって自らを成長させ、人生をより楽しむことができるとしている。
「はじめに」で著者も書いているように、その「仕組み」とは、「自分なりの一定のスタイル」、原理原則、指針と言い換えてもよい。
本書では考え方や行動の原理原則となる次の3つのキーワードを挙げている:
自己意識、学習主義、継続性
著者はこれらのキーワードを判断の基準としているという。更に具体的な5つのテクニックを用いることで、スピーディに意思決定できるとしている。
本書では3つのキーワードと5つのテクニックをベースに、学びや人間関係、仕事とお金、遊びと健康などをテーマに具体的な「仕組み」(ルールや習慣)を解説している。
様々な場面で悩んだり迷ったりすることは多いと思うが、ブレない生き方をするためにも、しっかりした意思決定の指針、基準をもつことが大切だ。
人生の指針、原則というものは年齢を重ねていくごとに確立していくものだが、まだ確立できていない若い人には本書はヒントを与えてくれるだろう。
○印象的な言葉
・無知は高くつく
・思考信託。師となる人(助言者)のアドバイスを信じて行動。教えてもらえば、より早く成長でき、更に教えてもらうチャンスが来る。
助言を試した結果をフィードバックする。人を信じれば、自分に返ってくる
・自由の裏には、全て自らの責任で判断し、行動することが求められる
・変えられるもの、変えられないものを見分ける
・お金、時間の使い方には投資、消費、浪費がある
・他人のほうが自分より優れていることは人に任せて、自分は得意なことに専念。チーム化
・トレンドに乗る。いい意味で流行に流される。流行に逆らうには無駄な努力が必要
・時間は貯蓄できない。ときにはお金以上に貴重
・年齢、職業、地位の異なる人々の声を聞く
・JBN:石田淳、嶋津良智、鮒谷周史、本田直之、泉正人
・事実と意見を見分ける。意見はその人の主観によって左右されるもの
・人の意見の判断基準:正しいことを言う人か、その人の言葉と行動は一致しているか、その人は成果を出しているか
・英語勉強法:興味のある分野の単語を100個覚える、その分野の英語がわかる外国人に先生として自宅に来てもらう、「とっさのひとこと」を旅行先で実行する
・人間の器の大きさとはリスクの許容範囲、視野の大きさ
・エンパワーメント(人に任せる)することはマネジメントのスキルそのもの。自分がしなくてもいい仕事、誰にでもできる仕事は他人に任せる
・所得額とともに幸福度は上昇する
・セロトニン:心と身体のバランスを調整する脳内情報伝達物質。軽い運動や日光浴はセロトニン神経を刺激する
・怒ったり、キレたりすることは精神的なエネルギーや時間を消耗するだけ
-目次-
はじめに
【Part1】 すべての「行動」の原則となる「考え方」の仕組み
【Part2】 効果的な「学び」で成長する仕組み
【Part3】 人間関係を円滑にする仕組み
【Part4】 リターンを最大化する仕事とお金の仕組み術
【Part5】 人生を味わい尽くす遊び、健康の仕組み
|