読書メモ
・「シブすぎ技術に男泣き! 〜ものづくり日本の技術者を追ったコミックエッセイ」
(見ル野 栄司:著、中経出版 \952) : 2010.08.18
内容と感想:
日本のものづくりを支える男たちを描いたコミック。試みとしては面白いと思って読んでみた。
1章ではベンチャーを起こして回路の小型化・高速化を実現した会社や、
元アパレルでバイヤーをしていた社長が立ち上げて作った波動スピーカー、資源探査用計測機器のシュルンペルジュ社などが
紹介されていて先端的なものづくりの現場が垣間見れた。
2章は世界初のテレビを実現した高柳健次郎、乾電池発明の屋井先蔵、製麺機発明の真崎照郷などが紹介されて、
ある意味、戦前・戦後に日本のものづくりの最先端をいっていた偉人を取り上げている。
全体的にものづくりの先端(末端)の技術者の苦労話がテーマになっている。
売れなかった製品、倒産してしまった会社など悲しい場面も登場。
そうした負の面や、地味なエンジニアの本当の姿が描かれていて、
「そう、そう」と同業者からは共感は得られるかも知れない。
しかし、少しネガティブに書きすぎた印象があり、ものづくりに対しては逆効果になっていないか心配。
そこにロマンを感じる人もいれば、敬遠する人もいるだろう。
-目次-
プロローグ ものづくり日本を支える男たちを追え!
1章 ものづくりに賭ける一本気な情熱に男泣き!
2章 日本の発明王の裏にある苦節に男泣き!
3章 日の目を見ずして消え行く機械に男泣き!
4章 うたかたの夢と散る開発の日々に男泣き!
5章 愚直なまでにこだわりぬく職人技に男泣き!
エピローグ さらば、シブすぎ技術に男泣き!
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