読書メモ

・「勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!
(勝間和代:著、東洋経済新報社 \1,500) : 2010.09.11

○印象的な言葉
・利益が小さい、付加価値が低い。生産性が低い(労働生産性、資本生産性)
・利益の源泉は他社が追いつくまでの時間的な余裕。追いつかれるまでの時間が短くなってきている
・気持ちよくお金を支払ってしまう仕組み
・ボリューム(売上)からバリュー(利益)へ
・40年後には今より25%人口が減る
・儲かっている業界は製品・サービス力の優位性を確保し、値崩れを起こさないよう気をつけている
・儲からない事業は止めることが持続可能な社会とワークライフバランスを作る
・設備投資、製品・サービス開発、人材の育成などの投資のバランス
・勝間式「万能利益の方程式」:利益=(顧客単価−顧客獲得コスト−顧客原価)×顧客数
⇒4要素に単純化され、直感的にわかる。ざっくりとしたトレンドを把握できる
・利益を上げるためには、それぞれの変数について、より要素分解しながら、社員一人一人が行動につなげられるまで具体的な手法を細部に落とし込むこと
・顧客がリピーターになってくれて、商品・サービスの良さを勝手に口コミで伝えてくれるようなものが儲かる
・一度、それを買うとリピータにならざるを得ないようなビジネスモデル
・自社ビルを建てた会社の業績は悪化する
・日本の上場企業の営業利益率は10%前後
・最初は顧客単価が高い層に少数の高い商品を売り、そのお金で開発費や販売費を回収し、徐々に顧客単価を下げた商品を販売し、より広い顧客にアクセスしながら、 残りの利益を得る
・顧客のもっている問題を解決する。問題の大きさに応じて顧客単価を決める
・冠婚葬祭などのライフイベントでは財布は緩くなる
・本ならシリーズ化、上下巻に分けるなどして支払いやすくする
・競合製品の認知度を利用
・全て込み込みのお得なパッケージ
・少額をちまちまと払わされると意外と痛みを感じない
・R言語:大量の統計データ処理に向く。フリーウエア
・瞬時に顧客が理解できる価値を提供
・既存顧客の声を聞けば聞くほど、新規顧客と新市場を取り逃す
・顧客満足度調査で一番分かりやすい質問のしかたは「友人や知り合いに薦めますか」
・常連客が回転よく出入りするような家族経営の店は顧客獲得コストがかからない
・多くのサービス業が時間当たり6千円の値付けなのは、従業員の自給1,250円の5倍くらいのコストがかかるから(賃金、社会保険料、福利厚生費、設備費など)
・消費財の価格は3万円を切ると普及のスピードが格段に上がる。ワンタイムで支出できる額
・小麦粉は世界中の食品の中でカロリー単価が最も安い商品の一つ。肉や魚で同じだけのカロリーを得ようとすると5〜20倍の値段がする
・顧客が最も大事だと思っているのは時間
・過剰な品質を削って、顧客の視点から新しい軸を持ち込む
・最も気にすべき原価要素は人件費。人は少なめくらいの方が、能力も伸びやすい
・ナレッジや経験値の共有、無形資産のノウハウの蓄積、お互いに教え合う組織風土
・ITの発達でちょっとした努力、差別化が大きく市場に浸透するようになった時代
・顧客セグメンテーションの基本は年齢、性別、所得。(コンビニ、スーパーではレジで顧客の年齢と性別を入力している)
・毎週本を買うヘビーユーザは1割。その中で漫画、小説以外のジャンルを買う人は1〜2割(180万人くらい)。10万部を売るにはヘビーユーザの5%以上を目指すこと。
・団塊世代(60〜62歳)、団塊ジュニア世代(35〜38歳)を起点とすればヒットしやすい
・既存顧客以外の声に耳を傾ける
・儲けは顧客の感謝の表れ。健全な儲けでないと、継続して商品・サービスを提供できない。金銭の多寡で間接的に顧客満足度を測れる。商取引は金銭を通じたコミュニケーション。

<感想>
・安易な値下げは顧客獲得コストになる

-目次-
第1章 なぜ、利益の概念が必要なのか
第2章 利益はどう計算するのか
第3章 利益を上げる方程式の解き方
第4章 原則1 どうやって顧客単価を上げるのか
第5章 原則2 どうやって顧客獲得コストを下げるのか
第6章 原則3 どうやって顧客原価を下げるのか
第7章 原則4 どうやって顧客数を伸ばすのか
第8章 明日からできる行動習慣