読書メモ ・「浜矩子の「新しい経済学」 〜グローバル市民主義の薦め」 ○印象的な言葉 ・資本の論理はヒトを抹殺する。市民の論理はヒトの復権につながる。人間そのものを主役とする ・見知らぬ他人に対して気配り豊かで礼儀正しくあれる時、その人は世界市民だ(フランシス・ベーコン) ・魂のデフレ、魂の死。創造性も生産性も低下、鈍感になる ・新産業育成を「国を挙げて」追及するという発想は古臭い ・部分最適を積み上げても全体最適には到達しない ・制限価格の高騰が企業にとってコスト増となる。人件費を更に削らざるをえない。ヒトいじめ傾向が深まる ・下請け切捨てで廃業に追い込まれれば、彼らの技術も死に絶える。非正規労働者に依存する現場にはノウハウが蓄積されず、品質も保証されない ・ホモ・サピエンス:ホモは人間、サピエンスは知性、英知 ・経済学に高等数学が使われるようになり、経済学は科学だという幻想が強まった。分析の道具としての計量経済学は有効、有用 ・経済活動は三角形。成長と競争と分配を三辺とする三角形。地球と国家と地域を三辺とする三角形。ヒトとモノとカネを三辺とする三角形。 分配が貧弱になり、地球(グローバルスタンダード)がのさばり過ぎ、ヒトが著しく割りを食った。3つの三角形の修復は連動している ・現状は国富論より「僕富論」の世界、僕至上主義。グローバルジャングルに相応しいのは「君富論」。自分のことではなく、君のことを考える ・欧州におけるドイツ経済の存在感は大きい。EU経済の3分の1、ユーロ圏では半分を占める ・新たな火種・ハンガリー:財政赤字が前政権の公表額より遥かに大きかった。ハンガリーはユーロ圏にははいっていないが、EU加盟国。 ・東欧諸国に対する債務に占めるドイツのシェアは2〜3割 ・今日的主役は資本家でも、労働者でも、国民でもない。市民、地球市民ではないか -目次- プロローグ 新酒の味をどう聞き分けるか 第1章 いつの間にか、みんな一人になっていた ―「自分さえ良ければ病」の落とし穴 第2章 エコなのか、エゴなのか ―グローバル・ジャングルの真相 第3章 グローバル・ジャングルはヒトが棲む場所 ―経済活動は人間の営み…私たちの暮らしが経済そのもの 第4章 いつから、どうして、ジャングルからヒトが消えたのか ―経済が「解らなく、つまらなく、難しく」なったのはなぜ? 第5章 そこでどうする? ―我々が向かうべきところはどこか 第6章 そして再び今を考える ―グローバル・ジャングルの最新点描 エピローグ グローバル市民主義の薦め |