読書メモ

・「「みんな」の力 ―小さな政府で日本は飛躍する!
(渡辺 喜美:著、宝島社新書 \648) : 2012.11.29


○印象的な言葉
・開国すれば成長できる
・公明党と組んだところは壊れていく
・ヒトラーとナチスを生んだ「政治的無関心」。人々の心の隙間に入り込んだのが彼ら
・地域によって子育て支援のニーズが異なる
・1997年のアジア通貨危機で、韓国ではわずか数週間でウォンが半値になった
・非常事態こそ政府の真価が問われる
・コミュニケーションの2段階の流れ:オピニオンリーダーを媒介にして、その先に情報が流れていく
・政策金融は民間金融の補完に徹するべき。保証や金利補填で十分。直に貸し出す必要はない
・地域の信金・信組などが中小企業等の議決権のない株式保有することを促進し、地域密着型金融を強化
・中小企業に資本(エクイティ)を提供する形の貸し出し促進。エクイティを束ねて証券化し、地域型信託として、地域でお金が循環するようにする
・中国のバブルが崩壊すれば、リーマンショックより厄介なことに
・日本が進むべき方向は、エコ、アジア、サイエンス(ナノテク、バイオ、IT)の分野
・太陽光パネルの普及には設置費用は政府が保証し、売電収入を担保にリースするのがよい
・官僚には将来性のある研究開発プロジェクトを見極められない
・科学技術振興には寄付税制を拡充し、全額税額控除(公益ドナー制)で、企業が直接、研究機関に寄付することを促進すべき。研究開発減税の拡充も必要
・公的な研究機関も自律的に資金を集め、競争の中で成果を競わせるべき
・オープンスカイ:航空会社が発着枠や便数を決められる
・開国の足を引っ張っているビザの問題。アジア人はビザなしで日本に来られない
・貿易において円建てで決済できるケースを増やし、為替変動リスクを軽減。
・日本郵政の「再国有化」は、郵政を国債買取機関化させるため。国債を運用しても十分な利ざやは稼げない。経営は行き詰まる
・日本郵政のファミリー企業は巨大な天下り受け入れ組織。グループ全体で300兆円の資産がある
・事業仕分けで呼びつけられたのは局長クラス。案件を理解している課長級を呼ぶべき
・日本軍では日露戦争の成功体験から劣化が始まり、軍人らは出世が自己目的化していった
・霞ヶ関は自分の縄張りの中しかみていない。外の世界は全然見えない
・日本は空気に流される、無責任な体制、「官僚ファシズム」の可能性が高い

-目次-
プロローグ 小さい国づくりで日本は成長できる!
第1章 バラマキと増税の前にやるべきことがある
第2章 ヨッシーの日本再生計画
第3章 笑う官僚 ―― 民主党政権は「官僚天国」
エピローグ 『自由からの逃走』の危機を回避せよ