読書メモ ・「金融機関のカモにならない!おカネの練習問題50」 ・金融機関にとって賢明で手強い客になる ・冷徹な計算と論理で成り立つ金融の世界 ・不用意な損を避ける ・金融機関は顧客の無知や計算ミスに乗じて利益を奪おうとしている(→それが公然と許されているのはなぜ?国は市民を守るべきでは?) ・仕組み預金に隠された手数料。オプション取引あるいは、スワップ取引を組み込んだ預金。顧客がリスクを負い、金融機関は利益だけを得る。似たようなカラクリの仕組債もある。 ・株式投資の成果は株価の変化率に左右される ・1年後に受け取る1万円と40年後に受け取る1万円では価値が違う。早く受け取れるほうが価値は高いはず(→無成長経済、下降経済ならもっと先でも価値は同じか高いはず) ・グラフの傾きによって変化の激しさをつかもうとしがち。傾きは「変化の幅」を示すもの ・変化率とグラフの傾きを等しくするために縦軸の目盛りを工夫したのが対数目盛りグラフ ・対外資産から対外負債を引いたのが対外純資産。資産と負債に適用される金利が異なる場合、この計算は無意味 ・一ヶ月の売上を比較する場合、月によって日数が異なるため、1日多いだけで30分の1も売上は増える ・確率の計算は間違いやすく、錯覚しやすい ・長期での分散投資も決して安心できない ・リスクが異なる3つの資産運用を比較しても無意味 ・株式投資は複利効果により一人勝ちを生みやすい ・確実に大損する金融商品があるとしたら、リスクはゼロ。リターンは大幅なマイナス ・金融資産を急いで売ろうとすることにより大きな損失を被る可能性 ・一流企業とされる金融機関でも悪質なぼったくり商品を扱う。それを買わされた場合、裁判に訴えてもお金を返してくれず、強硬な姿勢をとりやすい ・企業が倒産し、株が紙切れになる確率は投資期間が長いほど高い ・株式投資に割く時間があるなら仕事のスキルを磨いて労働所得を高めるほうがよい。高い賃金を得るための努力のほうが効果は大きい ・税金を使い、デタラメな情報を教え、無知な個人に安易な株式投資と外貨運用を奨励する日本の金融経済教育 ・銀行員の行動パターンを知る ・中途解約できない長期預金はインフレに極端に弱い ・現在の低金利では将来、金利が上昇する確率のほうが高い ・元本保証付き投資型年金保険は商品設計にかなり無理がある ・ファンドマネージャへの成功報酬はいいやり方ではない ・景気の判断では金額より数量に注目する ・保険は掛け捨てが一番 ・いろいろな機能がある金融商品(保険など)は金融機関側が隠れて高い手数料をとりやすい ・遠い将来の数字を現時点の感覚で評価するのは危険 ・地方自治体が借金の金利高騰により財政破綻する日は遠くないかも知れない。貸し手の責任が問われる可能性もある。そのとき公共サービスは著しく悪化する ・借金がある人に資産運用は必要なく、とにかく借金を返済すべき ・お金が欲しければ自分の得意なことを活かして働いて稼げばいい ・金融商品取引法が現実にどれくらい守られるかが懸念される <感想> ・長期間、資金に余裕があれば複利の効果が得られる定期預金が有利。毎年利息がもらえる自由度を選ぶなら短期の預金を選ぶべき ・良心的な書。消費者保護の観点 -目次- 第1章 数学に強い人でも陥るおカネの計算のワナ 第2章 将来が不確実なために少しややこしいおカネの計算 第3章 リスクの意味を正しく知ることがおカネの論理の基本 第4章 金融商品を選ぶための実践的なおカネの論理 第5章 経済ニュースを理解するための経済の論理のコツ 第6章 いかにも役立ちそうな金融アドバイスのウソ |