読書メモ ・「インフォコモンズ」 ・共同体が消滅し、漂流する日本人 ・インフォコモンズ(情報共有圏) ・マジックミドル(中間共同体):ネットの情報を軸とした新たな共同体。中間共同体というクッションを社会と自分の間に作り、それに温かくくるまれる。 ・情報量の過負荷は全く新しいストレス。有史以来初めての事態。 ・外部からの情報を処理し、自分に役立つものに変えていくのは前頭葉。過度の情報に対してはお手上げ。 そうなると、より古い本能的な部分である大脳辺縁系の出番。理性的な制御ができない。恐怖、怒り、不安、苛立ち、パニックなどが発生し、生命を維持しようと努める。 すると前頭葉はますます麻痺してしまう。認知限界。 ・携帯電話のTV電話機能で友人を遠隔操作し、買い物を代行してもらう ・誰でも思いつく言葉(Big Keyword)で検索しても、最大公約数的な結果しか返らない。人が思いつかない言葉で検索しなければならないのは、検索エンジンを使いこなす ハードルを上げてしまう。言葉に対する感性の必要性をユーザに求めたり、スキルを求めるだけでは問題は解決しない ・偶然良い情報が見つかる幸運(セレンディピティ)が内在的に組み込まれているシステム ・質問をずらずらと並べるサイトのアンケートには誰も答えない。うんざりする ・Cookieだけで個人を特定することは出来ない ・Last.fm ならGoogle不要で好みの音楽に辿り付ける。自分の好みの音楽だけを延々と放送してくれる ・ソーシャルメディアの進化の方向性はライフストリームの高度化(→知られたくないような恥ずかしい行動まで知られる恐れ) ・何もしなくても使えるように存在感のないもの ・同じような趣味志向の人ばかりの人間関係。たこつぼ化 ・音楽レコメンデーション・サービス、パンドラ:楽曲の中身を解析し、利用者の好みに合わせて配信(!)。「音楽ゲノム・プロジェクト」が楽曲のメロディー、リズムなどの要素を 手作業で点数化、ゲノム構造を分析する。ゲノムの類似性を見て、曲を勧める ・その人の一時的な気分を盛り込んだ商品お勧めシステム ・教えてあげたいというボランティア精神 ・造詣の深い人を探して、教えを請う。良き師を見つける ・アマゾンのシステムは購入者が満足しているかどうかは考慮していない ・個々人が作るセレクトリスト。推薦リスト。その人の好みを解析できる ・協調フィルタリングを使った統計的な信頼(→信頼できるのか?科学的に証明されているのか?思い込まされているだけでは?) ・日本人は自分に合うものを探すことより、他人が使っているものを気にする民族。ランキング好き ・WikiPediaはイデオロギーや政治の絡む話題には政争の場になり荒れている。多数の意見が真理になるとは限らない ・株式情報のWeb3.0:情報の再集約システム。個人が情報や知見を持ち寄ることで、専門家の情報力に匹敵するパワーを生み出す -目次- プロローグ 第1章 情報共有圏という考え方の誕生 第2章 暗黙ウェブの出現 第3章 「信頼」と「不安」を生むシステム 第4章 ウェブ3.0は「信頼」と「友情」を両立させる 第5章 「情報の非対称性」が大問題だ 第6章 インフォコモンズ後の世界の姿 おわりに |