読書メモ

・「本気で言いたいことがある
(さだまさし:著、新潮新書 \700) : 2010.01.18

○印象的な言葉
・使えば増える勇気と元気
・地球は子孫からの借り物(アメリカ・ナバホ族)
・平和への門番
・問題提起するような唄を自由に歌えている間はこの国は健全
・唄のテーマは生命、心、時間。その不公平や賜り物
・時として偏って見える人の運・不運
・親の義務として伝えなければ
・戦前・戦中は著しく自殺は減少した
・生命や人の心は気を緩めたが最後、簡単に壊れる
・自分や身の回りの人を幸せにできないで、それ以外の人を幸せにはできない。一人一人が自分と家族を幸せにできたら、世の中は幸せになる
・敗戦で多くの日本人が心を見失った
・母親が尊敬しない父親を子供が尊敬するはずがない
・頑張って自分で歩く上り坂の苦しさを楽しむ
・職人の死によって貴重な伝統や財産、文化が失われる
・職人の世界は洗練され、システマティックに完成されており、ある程度我慢して習い、努力をしてコツを覚えれば凡人でも職人になれる。 受け継ぐ者の気持ちさえあれば、才能とは無関係に誰でも一人前になれる段取りがある。
・自分が何者かを確かな力で大地に刻んで死ぬ
・いけないことは、その場で言わないと意味がない、分からせないと効果がない。きちんと説明し、納得させる。強権を発動することもやむをえない
・いいことをして褒めるのは、自我が芽生えるまでの幼い期間。ある時期からは「当然」を教える
・宗教とは自分の神様と向かい合うことで、自分自身と向かい合うこと
・多神教的な生きることに対する感謝の表現。神とは表現、一種の象徴
・以心伝心、火事場の馬鹿力、虫の知らせは元々、我々が見につけている能力。使い方を忘れているだけ
・音楽を神さまによって書かされる(ブラームス)
・神との対話によるインスピレーション
・感謝の頭を下げられる人のところに神さまは降臨する
・音楽作品は生命と魂を削って作り上げた、音楽の神に捧げる供物(服部良一)
・桜の花びら、ボタン雪、蛍の速度はほぼ同じ、秒速50センチ。心地よいリズム
・学校とは勉強するための方法と手順を教わるところ
・頭の良い人とは応用能力の高い人
・国の未来を考えないおバカに選挙権を与えてはならない。上手なおバカ使いが政権を取ってしまう
・手間、コミュニケーションを惜しんでいるのではないか
・調子のいい悪いはあっても、ダメならダメなりに仕事をする
・出し続ける。常に仕入れないと新しいものを出せない。敏感なアンテナが必要、いつでも勉強。緊張感
・釈迦は悩め、考えろ、感謝を知れ、と弟子に説いた
・もったいない:そのものがもつ本当の価値、力を発揮できない状態
・大切な相手を傷つけることは自分も傷つけること
・社会や国という単位をあてにしない潔さ
・白黒を明確にさせると人を傷つける場合がある、という東洋の感覚。グレーゾーンの概念。生活の知恵
・古代の神々の顔、微笑みはかつての日本人自身の似顔絵(小泉八雲)
・貧の文化:貧しいから助け合う、謙譲の美徳
・奇道、覇道、王道。忍耐が必要なのは王道
・国とは国語なり。自分の国を説明できないなら、その国は無いも同然
・自衛隊が海外に出て行くのは矛盾
・どうやって生活していくか、いかに生きるべきか
・今、面白いと思うことは全部やってやろう
・重要な問題は先送りして死んじゃえばいい

<感想>
・日本という国を愛するが故に、「本気で言いたいことがある」。 この国について問題提起し続ける「まっさん」。

-目次-
第1部 生命の行方
第2部 心の在処
第3部 情の構造
第4部 義の崩壊
第5部 時間の秘密