読書メモ ・「電子書籍の衝撃 〜本はいかに崩壊し、いかに復活するか?」 ・アンビエント化:遍在。私たちを取り巻いて、あたり一面に漂っているような状態 ・マイクロコンテンツ化(→短編小説、エッセイ等。シリーズ化) ・アマゾンのホールセール契約、アップルのエージェント契約 ・米国の音楽業界の主流は360度契約:アーティストの行なう様々な活動(講演、トークショー、グッズ販売など)を請け負ってPRや運営を行なう契約 ・マイクロインフルエンサー:自分にとって最も良い情報をもたらしてくれる人 ・アマゾンのキンドルの画面は電子ペーパー。イーインク製造。画面を切り替えるときだけ電池を消費する。バッテリーは一週間近くはもつ。 近くカラー化もされる。数年後は動画再生も狙う。 ・PDFファイルはファイル自体にフォントデータを挿入しておくことができる ・青空キンドル:青空文庫のコンテンツをPDF化するサービス ・双方向クイズ機能付き教科書 ・スティーブ・ジョブズはテクノロジーとコンテンツの両方の業界を熟知 ・音楽業界ではネット配信が普及後、アーティストはあいかわらず儲けられていない ・GoogleのクロームOSもAndroid、ブック検索はいずれもオープンプラットフォーム。オープンなため多くの企業にも儲けの機会が生まれる。 アマゾンやアップルは垂直統合モデル。 ・アマゾン・デジタル・テキスト・プラットフォーム(アマゾンDTP):誰でも、簡単に出版できるサービス。初期費用はゼロ。売れた分から手数料が引かれる。 紙の本を出版できるサービスを子会社の「クリエイトスペース」が提供。仕組みはDTPと同じ。自分のウェブサイトで直販する「eストア販売」なら、書き手が受け取る印税は多くなる。 ・1980年代に出版文化は崩壊。出版業界はかつての残滓を食い潰しながら、生き残りのために自己啓発本などを量産しているに過ぎない ・本を多くの読者に知ってもらう機会をいかにうまく作り出すか?本の一部をサイトで無料公開。メールマガジンで更新情報を通知。良い本と出合う空間を構築する ・自分の音楽活動を支える基金をネットで集める。その金を何に使うか(機材購入など)は透明化する。著作権は自分で管理。小さなコミュニティなら著作権も大した問題でない。 ・音楽で世界なんか変えなくていい。見える景色の色を変えていこう ・マスメディアが垂れ流す商品の記号は神通力を失い、お仕着せのイメージには誰もついていかなくなった。マスメディアは広告のパワーを失っていった。 ・これからのジャーナリストに必要なスキル:的確なタイミングで、的確なスキルを駆使。コミュニティ運用能力、選択眼、協調 ・フリーの編集者とデザイナー、書き手がフリーランス連合を組み、レベニューシェアする ・ノンフィクションというジャンル自体が衰退してしまった。きちんと取材した本が売れなくなった ・電子ブック市場はマス的なセールスが期待できる部分から立ち上がってくる ・携帯サイトの世界では地方ユーザが積極的にコミュニティを利用し情報発信している。都市文化の模倣ではない独立した進化を始めている <感想> ・ロングテール効果で絶版本も蘇る。突然、ブレークする可能性も。個人出版も容易に、チャンス ・電子書籍と紙の本の相互補完 ・電子書籍のネット取次ぎサービス、紹介サービス ・音楽のマイクロコンテンツ化は寂しい。「アルバム」という文化は残ってもよいはず。アルバムも一つのコンテキストを持っている。統一された世界観・物語を提示 -目次- 第1章 iPadとキンドルは、何を変えるのか? 第2章 電子ブック・プラットフォーム戦争 第3章 セルフパブリッシングの時代へ 第4章 日本の出版文化はなぜダメになったのか 終章 本の未来 あとがき |