読書メモ
・「仕事で使える!Twitter超入門」
(小川浩 :著、青春新書INTELLIGENCE \760) : 2010.05.15
内容と感想:
日本でもTwitterが流行し出して、関連本もたくさん出てきた。
本書はタイトルにあるようにビジネス活用を目指している。
「コンテンツ勝負」と言っているように、ありきたりの言葉で、それこそ単なる「つぶやき」ではTwitter一本で商売するのは難しい。
私の認識ではよりパーソナルなメディアであるから、発信者のパーソナリティを全面に押し出す必要がある。
それがビジネスの壁になりそうだ。単に発売情報の発信するだけでは無味乾燥だ。
ビジネスであってもパーソナリティを出すことは効果的かどうか微妙だ。
企業の一担当者が実名で発信することで親しみを持ってもらえるメリット、軽く見られるデメリット、
発言内容の事前のチェックなどでリアルタイム性が確保できるのか、などいろいろ課題はありそうだ。
個人的な情報発信であれば「自分の好みや目標、指向などを明確にして」、「自分自身のポジショニング」をはっきりさせていくことが大事だ。
情報収集が目的なら、積極的に情報発信する人をフォローすることで有用情報が自然と集まってくる。
5章ではTwitter社とGoogle社との提携の可能性について触れている。
Twitter社にとっては「長期的には緩慢な死に至る道」だという。いいように利用されることになりかねないから。
Twitterはシンプルだからこそウケているのだと思う。大きな機能拡張はすべきでないし、
それをやることは自己否定につながる。
Twitter社は同様のサービスを他社が展開し、巨大なユーザを奪われたらさっさとExitするだろう。
○印象的な言葉
・超新鮮なウェブ
・(文字数の)短さゆえの切れ味
・ブログ疲れ(→Twitter疲れも出てくる?)
・漢字だから同じ140文字でも情報量が多言語より多い
・Twitterは地球の神経系
・世界のネット人口は2013年には22億人、そのうち43%はアジア
・Twitter社は今後、企業アカウントを有料化するかも知れない。認証済みアカウント制度
・関心のある分野のタイムリーなニュース、耳寄りな話、裏話、失敗談
・ビジネス利用のためのガイドライン
・「ジャパネットたかた」は現代のバナナの叩き売り、ガマの油売り。言葉の力と、パーソナリティの魅せ方
・製品の使い方、ノウハウ、楽しい活用法、ライフスタイルへの影響
・Plain English:義務教育で教える範囲の語彙しか使わない
・ほぼリアルタイムで好評も悪評も広がる
・bing:マイクロソフトの検索サービス。自然言語検索。単語の意味を解釈して関連性の高い結果を返す
・スパムブログ(→スパムTwitterもありうる)
・iTunesのジーニアス機能:楽曲の関連性で曲順を自動で変える
・自分の性向や趣味に合うユーザを推奨してくれる機能
・ユーザを発見する楽しみ
<感想、ネタ>
・Twitterを「ポストWeb2.0」などと言っているが、2.0の延長にすぎない
・漢詩(古典)の活用
・歌舞伎名台詞(七五調で)→元気が出るような、一服の清涼剤のような
・既に使われているハッシュタグかどうか調べるには?
・青空文庫のエッセイ・随筆、俳句などから、昔の人のつぶやきを発信
・書評や音楽評の感想・コメントを分析して関連性から、そのときの気分や関心に合う本や楽曲を薦める
・Twitterはストリームだと言っているが「流れ」にはなっていない。断片的で、フロー的
-目次-
1章 オバマ大統領、日本の経済界 …なぜTwitterが注目されているのか?
2章 30秒でいますぐ使える! Twitterならこんなことまでできる!
3章 情報収集、自己PR、宣伝効果 …たった「140文字」であなたの仕事が変わる!
4章 DELL、スターバックス …が続々証明!客をどんどん呼び込むTwitterビジネス
5章 グーグルもマイクロソフトも追いつかない Twitterが世界を変える!
付録 「つぶやき」の書き方・読み方・伝え方
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