読書メモ

・「日本を貶めた10人の売国政治家
(小林よしのり:編、幻冬舎新書 \760) : 2010.02.11

○印象的な言葉
・マスコミが調査する恣意的な政治家支持率
・大衆ほど信じられないものはない。世論はあてにならない
・戦前、世論は軍部を支持、政党内閣の復活も望まなかった
・日本の戦争責任が過大に誇張され、事実無根の戦争犯罪まで捏造されている。国際条約上は既に決着がついている
・靖国参拝は国防に殉じる者たちへの敬意
・ナショナリズムに覚醒しない民は強大な国に呑み込まれる
・日本とほとんど戦わなかった共産党が実際に戦っていた国民党を追い出して、中国を建国。中国共産党が日本に勝ったわけではない
・日本の強さは集団の強さと末端の強さ。末端のレベルの高さ
・空っぽの、妙な、抽象的な、無機質な、抜け目のない、経済大国(三島由紀夫)
・国家ビジョン:福祉的価値、自立的価値(三島由紀夫)
・先の敗戦はシビリアンである政治家が失敗した。その政治家を選んだのは国民。国民による失敗でもある
・冷戦終結の機会に憲法改正や自主防衛や新たな日米関係などのビジョンを積極的に打ち出すべきだった
・政治は二枚腰、三枚腰でやるべき。友好的なポーズを取る一方で、軍事的な準備が必要
・慰安婦問題は歴史の事実でない。強制連行の裏付けはない
・日中戦争の発端は第二次上海事変。中国側から仕掛けられた
・小泉政権下での郵政と医療の改革には、米国の保険業界の外圧があった
・郵貯と簡保の廃止または分割民営化は日本の金融業界と旧大蔵省の悲願でもあった
・旧大蔵官僚の唯一最大のモチベーションは歳出削減
・権力に迎合し、大衆操作の道具と堕したマスメディア
・冷戦の本当の戦勝国は日本だった!?
・永住外国人の参政権:外国人が過疎地に集団移住すれば小さな自治体の議会を合法的に占拠可能となる
・世界はイデオロギーによる統合ではなく、民族や宗教の個別の力を尊重し、ばらばらの力が緩やかに連合する方向を目指している
・日本の保守は、無思想、無定見、無原則の腐敗に陥っている
・二大政党制よりも理念論争がより活発に行なわれる多党状況が望ましい
・起訴猶予は刑訴法上、訴追を必要としないだけで、犯罪としては成立
・外交とは華麗な衣装をまとった軍事(ナポレオン)
・国家全体が<売国的>精神風土に侵されている(長谷川三千子)
・占領下の日本人は占領者達の様々な介入や統制や圧迫を、ただもっぱらやりすごすのみだった(同)
・政治家には最低限、国家の名誉と安全を守ってほしい
・輿論は公的意見、世論は大衆感情

<感想>
・「国体」という言葉をもっと分かりやすい言葉に変えられないか?
・なぜ役割を終えた対中ODAは今も続くのか?

-目次-
序論 売国政治家とは何か?
第1部 座談会 売国政治家と呼ばれる恥を知れ
第2部 10人の売国政治家を検証する!
 河野洋平 ―単なる談話で日本を「性犯罪国家」に貶めた
 村山富市 ―万死に値する「国民見殺し」「自国冒涜」の罪
 小泉純一郎 ―「改革」で日本の富と生命を米国に差し出した
 小沢一郎 ―「ねじれ現象」を生んだ無節操な国賊
 中曽根康弘 ―靖国問題をこじらせた元凶
 野中広務 ―自虐外交の嚆矢となった「不戦決議」
 竹中平蔵 ―日本国を構造破壊し共和制に導く経済マフィア
 福田康夫 ―無為、無内容、無感情
 森喜朗 ―保守を絶滅に追い込んだ背後霊
 加藤紘一 ―戦後レジームの滑稽なゾンビ
第3部 私が断罪する売国政治家 ―アンケート公開