読書メモ

・「絵とき「PLC制御」基礎のきそ
(熊谷 英樹 :著、日刊工業新聞社 \2,000) : 2009.05.23

内容と感想:
 
PLCとは「Programmable Logic Controller」のことで、シーケンサとも呼ばれる。 文字通り「プログラム可能な制御装置」であり、リレーシーケンス制御を行なうための リレー回路をプログラム(ソフトウエア)として実現できる。 本書を読むまでは私には全く未知の世界であった。
 本書は生産システムなどの自動化を実現するPLC制御について図表を多用して解説している。 第3章ではリレー回路によるリレーシーケンス制御、PLC制御の肝となるラダー図とラダープログラムの 読み書きを学ぶことができる。 私はラダー図自体も初めて見たのだが、シンプルで理解しやすかった。 第4章ではラダープログラムとニーモニクとの対応も解説されていて、 実際のソフトウエアの動きがイメージできた。 第5章以降では実際にPLCがどのように使用されているかを知ることができる。

○ポイント
・ラダープログラム開発ソフト。プログラムの実行状況をモニタしたり、デバッグする機能もある
・PLC自体は小さく、発熱も小さい。耐環境性にも優れる。大きなパワーの制御は不得意
・PLCは無限に演算を繰り返す。1回の演算を1スキャンと呼ぶ。1回にかかる時間がスキャン時間。 これが短ければ応答性もよい。
・PLCはシリアル通信の手段をもつ。パソコンからプログラムを転送したり、PLCとデータのやり取りが可能。 PLCにEthernetユニットを付ければ、PCとLAN接続も可能。
・PLCリンク:PLC同士でデータ共有する仕組み

-目次-
第1章 機械装置とPLC
第2章 PLCの概要
第3章 リレー制御とPLC制御
第4章 PLCの演算方式
第5章 PLCを使った制御の流れ
第6章 こんなシステムを作りたければこういう組合せ
第7章 高機能を使ったシステム構築