読書メモ
・「もう愛の唄なんて詠えない」
(さだまさし :著、幻冬舎文庫 \571) : 2009.12.19
内容と感想:
いつもじゃないが時々聴きたくなる「さだまさし」。
たまに深夜のNHKで「今夜も生で・・」をやっているのを見かけると、その喋りの面白さについ引き込まれて見てしまう。
最近、彼が書いた小説が原作の映画もいくつか見た。どれも泣かせる。
本書は2005〜2006年に綴られたエッセイ集。
「秋桜」、「風に立つライオン」ほか、全11曲分の歌詞も掲載。
タイトルはあるCDに収録された曲名から取ったもの。
本人はこれからも「歌い続けていく」と書いている。
本書の内容は国を想い、国を憂えるものから、彼の歌作りの姿勢などなど。
人間の弱さ、愚かさを見せ付けられるものも多いが、苦しくても頑張って生きていこうよ、という応援のメッセージも多い。
間違っていることは、おかしいと正論を言い、また弱い者への優しい視線も忘れない。いいところは褒め、励ます。
今年、58歳となる著者だが将来は「変だけど面白くてすげえじじい」を目指していると言う。
○印象的な言葉
・自由という名の嘘で固めた自己偏愛中心主義(じぶんさえよければ)。無責任、安っぽい、根っこのない。
利己主義。自由の意味を利己的に曲解。「今、とりあえず面白い」を優先。
・人が人を裁くという重さ
・言葉によって人は救われ、殺される
・外道。我が道以外にも道は存在する
・金に心がいじめられている
・経済活動目的の教師は要らない。金は他で稼いでくれ
・現実を誤魔化す大人たちの嘘、子供になめられる原因
・人は自分が何者なのか知るために生きている
・生命を削って生み出した供物を音楽の神に捧げるような歌作り。生命を懸けた応援歌
・学校は勉強する方法を教わる場
・事故・事件・災害の報道・取材:TVを見る側の心根の卑しさ。可哀想といいながらも好奇の目
・心が音を立てて軋む
・心にどれ程の栄養を摂ってきたかが試される
・裁判員制度は国民的な合意を得られているのか?情に流されて判断を過たぬよう資格試験が必要
・今の日本は霧の中。いつか風が吹けば霧は晴れる
・映画、音楽、本が人生を明るく強くしてくれる
・元気と勇気は使えば使うほど増える
・人生で二度と起きない偶然が「奇跡」。(→有難い)毎日が奇跡
・強ければ強いほど穏やかで優しく、美しく。王貞治に学べ
・もう少し頑張れば、必ず春がやってくるという安心感。負けるものかという辛抱強さ、諦めない粘り強さ
<感想>
・お行儀の悪い連中にTwitterで罵詈雑言を叫ぶ
-目次-
<略>
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