読書メモ
・「「課長」の作法」
(山田 敏世 :著、生活人新書 \640) : 2009.06.01
内容と感想:
課長をはじめ中間管理職が身に付けるべき作法を説く、リーダー必読の書。
中間管理職にはリーダーとして部下を指導する役割、組織人として会社の上位方針を噛み砕いて
自らの組織を方向付けして成果を出していく役割がある。
本書に書かれていることは自分でも理解しているつもりだが十分に発揮できているとは思えないものもあり、
読みながら反省することばかりである。
第三部の最後に会社を木に例えて課長の役割を次のように述べている。
根の部分でいろいろなものを吸い上げるのが部下で、地上で花を咲かせたり新芽を出させたり、方向性を決定して成果を形にするのが上層部。
茎に当たるのが課長など中間管理職である。課長はそこを流れる情報を調整し、その情報に付加価値を付ける「付加価値を高めるパイプ」役である。
課長が変われば会社も変わる。すると上も下もよくなり、社内の新陳代謝がよくなり、成長していくことになる、と。
なるほど上手く言うものだ。それだけに中間管理職の役割は重いし、やり甲斐もあるというもの。
巻末には「信頼を勝ち得る40の作法」として一覧にまとめられている。
ときどきこのリストを見直して、自分の行動を振り返るとよいだろう。
○印象的な言葉
・指導できる課長。感情でものを言うのではなく、管理職の仕事・役割として言う。自分自身が理解できていること
・作法(マナー)は相手を配慮すること。思いやりのセンス
・「必要だからどうしても伝えたい」「必ず役に立つ」という指導の姿勢。子供を諭すような親の立場で。
・アサーティブ・コミュニケーション
・小さな不満や要望がたまっていく
・公平かつオープンマインド、部下の視点
・過去と相手は変えられない。自分は変えられる
・忠告や注意は期待の表れ。心配している、応援している
・傷ついて気付いて築く人間関係(キズ・キヅ・キズ)
・人格を攻撃しない
・相手にリアクションする余裕を与える
・動転している相手には正確にメッセージが届かない
・集団に属す意味:メンバーの力が関わりあって新しい価値を作り出すこと。
周囲の人とおまく関わり、自分の能力でできること以上の結果を出していくこと
・外部からの電話に対して「会議中」を不在理由にするのは顧客を二の次にしていること
・スピーチの主役は聞き手である相手。わかりやすく心に届く言葉で。具体的な例を挙げる
・「そのうち自然にわかる」は期待できない
・顧客の背後を通らない。人は視界の外で何か動きがあると不安になる
・役職を使って積極的に動く。肩書きをうまく利用しつつ、強い自己主張を持って動き回る
・会社は木。根の部分でいろいろなものを吸い上げるのが部下、地上で花を咲かせたり新芽を出させたり、方向性を決定して成果を形にするのが上層部。
茎に当たるのが課長など中間管理職(パイプ役)。流れる情報を調整。その情報に付加価値を付ける「付加価値を高めるパイプ」。
課長が変われば会社も変わる。上も下もよくなり、社内の新陳代謝がよくなり、成長していく要素。
-目次-
第1部 知らぬは課長ばかりなり
第2部 部下のやる気は課長しだい
第3部 「出る杭」を育てる
|