読書メモ

・「EclipseではじめるC++
(NRIラーニングネットワーク株式会社 :著、翔泳社 \2,180) : 2009.06.07

内容と感想:
 
Eclipseはオープンソースの統合開発環境(IDE)として広く使用されている。 Eclipse自体はJavaで書かれたプログラムだが、各種プラグインを組み込むことで、 Javaによる開発だけでなく、C言語やC++の開発も可能となる。 本書は「C/C++ Development Tools」(CDT)プラグインを用いたC/C++開発に特化した入門書である。
 プログラムの入門書ではお決まりの「Hello World」から始まる。 Eclipse自体の操作も図解付きで、懇切丁寧(くどいくらい)。 各章はソースコードの行ごとに解説があり、章の終わりにまとめと練習問題と解答・解説もあり、 初心者には擬似的にプログラミング教室に通っている感じを味わえるのではないか? 例題も易しいく、ステップを踏んで学べるから、すこしづつ習得しているという実感が得られるのではないか。
 ただ、タイトルに「C++」と謳ってはいるがオブジェクト指向プログラミングの学習書としては中途半端な感は否めない。 クラスとオブジェクト、コンストラクタやメンバ変数・メンバ関数、継承、オーバーロード、くらいの説明では全く足りない。 図解本なのにクラス図は出てこないし。 残念ながらこの一冊でオブジェクト指向を理解しようとしても難しい。他の本を当たるべきである。

○ポイント
・CDT:C/C++のエディター、デバッガ、パーサ、ランチャ、各種アシスタント機能など
・オブジェクト配列:複数のオブジェクト参照値を一元管理する配列

-目次-
0 Eclipseでプログラミングをはじめよう!
1 はじめの一歩―プログラマへの道
2 カンタン計算プログラム
3 あなたの星座は?
4 数あてゲーム
5 ひとクラス何人いるの?
6 合格者はだれ?
7 成績をキチンと管理
8 ことば遊び