読書メモ

・「ネットワークはなぜつながるのか
(戸根勤:著、日経NETWORK:監修、日経BP社 \2,400) : 2004.08.21

内容と感想:
 
IT情報誌「日経NETWORK」の連載の単行本化。
 日本の家庭でもインターネット接続は当たり前の時代。しかしユーザのほとんどは、自宅からWebアクセスが可能な仕組みを知ることはないだろう。電話をかけるのと同じ感覚で使っているのだろう。
 本書はブラウザにURLを入力して、Webページが表示されるまでの一瞬の出来事を、それが複雑な過程を経ての結果であることを技術的に丁寧に説明している。全六章、探検ツアーの形式にして、図表を多用して出来る限り分かりやすく説明しようとしている。そもそも技術者が読むと想定された雑誌での掲載であったから、専門外の人々にはどれくらい理解してもらえるかは想像できない。ネットワークといってもWebブラウズだけではないが、この仕組みを理解するだけでもメールやストリーミング等のインターネット技術を理解する基本が身に付くだろう。私もネット系の仕事をしているが体系的な学習をしてきたわけでもなく、知識は断片的で、本書で書かれている内容の中には知らないことも多かった(特にハード寄りの部分)。改めて勉強し直した。「知ってるつもり」ではいけないのである。今更、人に聞けないことを勉強し直すのもいいだろう。

-目次-
第1章 ブラウザがメッセージを作る
第2章 TCP/IPのデータを電気信号にして送る
第3章 ケーブルの先はLAN機器だった
第4章 プロバイダからインターネット内へ
第5章 Webサーバに遂にたどり着く
第6章 返信データが完成し、Webブラウザに戻る

更新日: 04/08/22