読書メモ

・「わたしの信州
(絵・文:原田泰治、講談社文庫 \350) : 2004.06.13

内容と感想:
 
著者は信州で活動中の、信州出身(諏訪)のイラストレーター。著者の名前は上田市に住むようになってから知ったのだが、そのイラストは遠い昔から知っていたような懐かしいもの。彼の絵だとは知らずに、きっとどこかで目にしていたのだろう。彼の顔は信州ローカルのTV番組でちらっと見たことがある。子供の頃から脚が不自由だったそうだ。
 著者の本業はデザイナー。彼の父が看板屋だったから、その影響も大きかったのだろう。
 前半は著者のイラストレーション、後半はエッセイという構成。
 彼が絵の題材としたのは子供の頃、10年間暮らした信州の伊賀良村(現:飯田市)の四季の風景。食料事情もあって終戦近い時期に、家族で諏訪から引っ越したそうだ。著者は1940年生まれだが、60年代生まれの田舎者の私でも、その絵からは十分に田舎の懐かしさを感じることができる。カラフルな色使い、ほのぼのした雰囲気の絵に癒される。
 彼のイラストの人物には目鼻が書かれていない。そのわけは本書に書かれている。

更新日: 04/06/19