トイレの順番を待っていた。やっと出てきてさー行くぞ!でも入れない?さっきからずっと待っている。ひょっとして、なに喰わぬ顔をして出てきた彼は?二人で入ってもう1人残っているのかな?変なことしたんだろう。アメリカはゲイが多いからな。
ここは、マンハッタンのディスカウントストア。今回は奥様とめずらしく一緒。という事は、「男はじっと待つ」事が夫婦円満の秘訣、歩道に行ってタバコを吸ったり、行ったり来たり。今は、奥様ではなくトイレを待っている。「目的を持って待つ」ことは何となくうれしかった。でも中の人はちっとも出てこない。大かな?でも長い。結構店内は広いスペースなのに、一人用トイレしかないのはサービスが悪いなあ、と思っていた時、黒人の店員がチャラチャラ鍵を鳴らしながら近づいてきた、と思ったら、なんとトイレの鍵を開け、お客を入れていた。すべてが理解できた私は、しばらくあたりをうろうろして、さっき入った客が出てくるのを確認した。そしておもむろに、店員にトイレをあけてくれるように、拙い英語で伝えた。
中は、大小取り取り揃えて用意されていた、一人用ではなかった。
そう言えば、リーズバーグ(ヴァージニア州、多分)のアウトレットでジーパンを試着しようとした時も、同じように試着室は施錠されていた。一杯洋服を抱えていた青年が店員に開けてもらっていたのを先に確認したのでその時は試着室の前でじっと待つことはなかった。
これより前に来た時は、地下鉄で大をもよおし、慌てて入ったトイレでは白人のおじさんが最中で、にらめっこした。鍵しろよ!と思ったが今回は逆、鍵開けとけよ!
毎朝きちんと出る私は、海外に来た時は時差の関係で、変な時(日本時間の定刻)にもよおす事が多い。入国手続きの長い列の中で、もよおし、「ちょっとトイレに行ってくるから、ここの順番取っておいてくんない?」と頼めるだけの英語力もない。行くべきか、行かざるべきか?列の中でよく自問自答した。
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