1996年ワールドチャンピオンシップレポート



1996年トッパーワールドチャンピオンシップ  Sail No.33398 村山 信一

1996年4月7−11日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイにおいてトッパーチャンピオンシップが開催されました。日本からは宇津選手、川村選手、佐々木選手、宇田選手、菊地選手、佐藤選手、前田選手、住友選手、安岡選手、葛城選手、村山選手(私)、しかも宇津、川村、菊地選手は婦人同伴という大選手団で参加しました。

アラブ首長国連邦は、ビザが必要なので宇津団長に手配をお願いしてしまいました。また、ホテルの予約、航空券の手配も宇津団長にお世話になりました。

選手団本体と村山は香港で合流(安岡、葛城選手はドバイで合流)ということになり、関西新空港を夕刻のキャセイパシフィック航空の香港行きに乗りました。香港では、ホテルで合流することになっていたのですが、そのホテルが見つかりません。空港のすぐそばのはずで、空港の案内図に書いてあるのですが、わかりません。実は、エレベーターの出入り口が両側にあり、空港から外に向いた扉から出ないと行けないのですが、まさか両側に入り口があるとは知らずに、また空港側の扉から出たので元に戻っていたのでした。判れば簡単、無事に本隊と合流しました。

翌日は、UAEのエミレーツ航空に乗り、空いていたのでビジネスクラスに乗せてもらいました。スチュワーデスはサンドベージュのスカーフをまいていてなかなか雰囲気があります。でも、ドバイ空港では、イラクのフセイン大統領のように髭をはやしたグリーンの制服を着て自動小銃(機関銃?)をもったおじさんがうろうろしていて怖かったです。

空港の外で安岡、葛城選手と合流して、ホテルに頼んでいたバスでメトロポリタンビーチホテルにたどり着きました。

翌日、トッパーワールドチャンピオンシップの受付と、公式練習がありました。頼んでいたチャーター艇は新艇です。セイルは日本から持参したものに計測済のスタンプを押してもらいました。

ハーバーはものすごく立派なものでさすがにお金持ちの国だなと感じました。

 

レースは、ゲートスタートで行われました。コースは三角、ソーセージを繰り返すもので、ROUND2と表示された場合は三角、ソーセージ、最後に上って終わり、ROUND4と表示された場合は、三角、ソーセージ、三角、ソーセージ、最後に上って終わりです。また、上マークと別にフィニッシュライン用のリミットマークが設定されました。

100艇以上のトッパーが並ぶのはまさに壮観で、ゲートスタートもなかなかタイミングがあいません。艇数が多いので、ゼネラルリコールを繰り返し、スタートします。上マークははるかかなた、ぜんぜん見えません。ペルシャ湾の向こう側はイランなんだなと変なことを考えながらレースをしています。当然ですが、大体腕が同じ人とミートするものです。私のチャーター艇は新艇なのに結構水が入る物で、少し乗りにくかったです。また、時間によっては潮流がきつくて、上マーク付近でブランケットされるとかなり流されます。練習レースは65位でした。

その日の夕刻に開会式がありました。各国の紹介と国旗の掲揚があり、なかなか感動的でした。

その後のレース結果は第1レース99位、第2レース107位、第3レースDNF(36位以下全艇DNF)、第4レース101位、第5レースDNC(フィニッシュのリミットマークを間違えるチョンボでした。

最後のチョンボが響いたのか総合成績は112位/146艇でした。 

閉会式は、1位から25位まで表彰がありました。日本選手の最高は佐藤選手の26位で、惜しくも表彰を逃しました。なぜかハーバーにらくだが来ていましたので、乗せてもらいました。らくだが立つときは後ろ足から立つので、前のめりになって落ちそうになりますから、しっかりと鞍をつかんでないといけないと教わりました。

閉会式のアトラクションで、ベリーダンサーが踊るなどアラビアらしい趣向がありました。

レースが終わったので、街中へ観光にでかけました。地球の歩き方というガイドブックをもって、佐藤選手とうろうろしました。

ドバイクリーク(運河)の渡しでは、よくわからずに貸し切りの船にのったり(乗合はすごくすごく安いのでした。)タクシーでもぼられたり(でも日本の感覚では安いのです)しましたが、面白かったです。

 

 

街中のショッピングセンターはすごく立派でした。ホテルはアルコールOKなの街中ではビールはノンアルコールしか売ってなかったです。ジュースを飲んだり、パンに羊肉をはさんだのを食べたり、あちこちうろうろしました。やはりコーランの調べにのって多くの人がぞろぞろとモスクの中に入っていくのにはびっくりしました。ドバイ博物館は昔のお城で大砲が飾ってありました。

 

最後に砂漠を四輪駆動車で走るツアーに参加しました。砂漠の入り口でタイヤの空気を減らして結構高低差のある砂漠を走り回りました。(もちろんプロが運転です。)上り切れずにバックするなどなかなか面白かったです。

夕方には、遊牧民のキャンプの様なところでらくだ(2回目ですから余裕です。)に乗り、食事をして、ベリーダンスを見ました。(ちょっとだけ一緒に踊りました。)

帰りは、キャセイパシフィックでドバイ−ボンベイ−バンコク−香港と各駅停車のような飛行機でした。でも離陸のたびに機内食が出るのでうれしかったです。バンコクで本隊と分かれたので、ひとりきりだったのですが、香港で関西新空港行キャセイパシフィックに乗り換えたら日本人が多くてもうすぐ日本だと実感しました。

 

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