全日本選手権レポート



 1996年9月22日と23日に琵琶湖ほうらい浜において、関東以外で初めてのトッパー級 全日本選手権大会が開催されました。

 参加37艇とまずまずの参加で、運営委員としては、一安心。台風17号が気になっていましたが、 天気予報では太平洋を東に進み、 22日には、関東方面へ抜けるとのこと、風が落ちすぎないか逆に心配していました。

 22日の6時頃には、あまり風がなく心配しながら、本部船のクルーザーを湖に下ろしレースの 準備をしていましたが、7時頃になって少し風があがってきました。ありがたいと思っていたら どんどん風が強くなって、20m以上のブローが入るようになりました。
(宮原さんが来ると吹くという噂あり)

台風 10時に開会式を実施し、風が弱まるのを待つことにしましたが、12時には10分間の平均風速 が15mになり、最大風速は28.6mになりました。
 浜では、待機中のトッパーが木の葉の様に飛び、桟橋は流され、どこかのクルーザーが、近くの浜 にうちあげられるという、すさまじい状況でした。

 2時頃に、少し風が落ちたので、私が、試走してみましたが、風が180度振れまわり、 ブローでは吹き倒される始末です。
(修行が足らないとの意見もありましたが)結局3時頃に、本日はレースをおこなわないと 決定されました。

 一部の人は、大原三千院ツアーに参加され、明日に備える人は、レスキューなしの条件で出艇し、 練習していました。
 パーティは、脇田選手と長野選手のアコーディオンの演奏、自己紹介、ワールドのビデオ、 ビンゴゲームで盛り上がり、いつしか夜も更けていきました。


 23日は、朝から快晴、風は3−4mと最高のコンディション、第1レースが9時50分 スタートしましたが、最初は良かったのですが、だんだん風が落ち、また風向も変わり、 フィニッシュは、各艇フリーになりました。
 1位は酒井選手、2位は佐藤選手、3位は佐々木選手でした。

 風向きが変わったので、第2レースの前にマークを打ち替え、約10mの風の中、 第2レースが始まりました。
佐藤選手と吉田選手がリコール、佐藤選手はリコール解消しましたが、吉田選手は気づかず、 去年の全日本に引き続き、痛恨のPMSとなりました。
 上マークが見えにくく、ほとんどの艇がマークを間違えるなか、私はトップで、上マーク通過 しましたが、下マーク付近で、エクステンションが抜けて沈、実に残念でした。
トップは桜井選手、その後をものすごいプレーニングで、佐藤選手が追いかけていきます。
 15mを越えるブローのなか、沈艇があちこちにみえます。(フルハイクしてるのに、 吹き倒されたと住友選手は言っておられました。)
 私は公称68キロの体重にものをいわせ、6位でフィニッシュしました。フィニッシュの頃には 水面は波がちぎれ、真っ白です。
結局フィニッシュできたのは、わずか12艇、1位は佐藤選手、2位は桜井選手、 3位は鈴木選手でした。
(BSCのベテランの中には、さっさとリタイアした方もいた様です。)

沈艇が多数出たため、佐々木選手他大勢の方にレスキューをしていただきました。

優勝の佐藤選手 2レースしかできませんでしたが、総合1位は佐藤選手(沼津)、2回目の優勝です。 また、準優勝は副会長の酒井選手(TOPS)、3位は佐々木選手(伊東)、 4位は桜井選手(BSC)、5位は鈴木選手(稲毛)、 6位は住友選手(沼津)、殊勲賞は吉田選手(BSC)、
敢闘賞は前田選手(沼津)、努力賞(これが技能賞なら大相撲なのですが)は 安岡選手(BSC)でした。皆さんおめでとうございます。

 私も去年より2つあがって10位となりました。
(それにしても1位から6位まで全員Sで始まる名字です。私も改名すれば速くなるでしょうか?)

 最後に、滋賀県連の大東さんから、「上位の方を除いて強風のクロースホールドで、 少しセールが開き気味です。それと11月にルールが変わるので勉強してください。
このトッパークラスから第2の重選手がでるようにがんばってください。」との講評がありました。

 関東方面から遠路はるばるお越しいただいた皆さん、高松から見学に来られてました高林さん、 琵琶湖の風はいかがでしたでしょうか。
来年の全関西選手権大会に多数の参加をいただきたいと思います。 (レンタル艇もあります。佐藤さんはレンタル艇で優勝です。)

 最後になりましたが、レース運営をしていただきました滋賀県ヨット連盟の大東さん、 BSCのスタッフの皆さん本当にありがとうございました。



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