**maaliskuu 3**
ウラニッキナリ



19990312                            perjantai
そんなイベント、すっかり私の頭の片隅にもなかったんですけれど、明後日の日曜日はホワイトデーだそうな。
なんなんだよ、そのホワイト・デーっつーのはよー。なんて思いつつ、チョコレートやらケーキやらをいただければ、そりゃそれで嬉しいものなり。しかしこんなに甘いものに囲まれてしまうのも、きちんとバレンタイン対策をしたからなんだよな。
思い起こせば一月前の今日。馬車馬の様に働く私と隣の席のシマダさんに間にちょこりんと葉藤さんがやってきて「あのさぁ、バレンタイン対策なんだけれどー」と紙袋を手渡した。その中を見ると、同じ課の男性と日頃とくにお世話にもなっていないけれどこっちもとくに世話していない各課長達へのチョコレートが、きっちり人数分綺麗に包装されて入っている。うーん、マメだなぁ。っていうか、私なんて葉藤さんの口から"バレンタイン"という言葉を聞くまでそんな時期なんだなんてことすら忘れていたからね。仕事上、バレンタインデーなんて年始には終わっちゃっているし。葉藤さんの口から"バレンタイン"という言葉を聞いて、「えー、私、喪中だからバレンタインは遠慮しておきますー」なんて言ってみたんだけれど、隣のシマダさんと共に「喪中、関係ない」と素早く突っ込まれてしまい、軽く却下。供にチョコレートを配る旅へと出たのであった。
そんなわけで、それから一月後の本日、ホワイトデー甘いもの天国がやってきたんだけれどさ。ま、あげてももらってもそれなりに気分も良いし。くだらないイベントに参加するのもそれなりに楽しいものだなというのが正直な感想。しかし"義理チョコ"っていうけれどさ、バレンタインデーにわざわざチョコレートをあげようって言うんだから、それが自分にとってどんな相手であっても"義理"だよね。ま、楽しめる人が勝手に楽しめばいいってことで。


19990309                             tiistai
そういや、今日、課長に夕食をごちそうしてもらいながら面白い話を聞いた。
その課長、学生時代に檀一雄の長男と仲が良かったらしく、家に遊びに行ったりしていた。その時に、その長男の父、檀一雄がカレーを作ってごちそうしてくれたんだって。マジー?って感じなんですけれど。火宅の人じゃないじゃーん。それじゃあ家庭の人じゃん。しかし遡って考えれば、亡くなる数年前の出来事か。人間、年とともに変わるんだなぁ。しみじみ。
あ、ちなみに当時高校生で、芸能人でもなんでもなかった娘のふみさんはとっても可愛かったそうだ。


19990307                            sunnuntai
雪も降り出しそうな寒さなのに、梅の花達は元気いっぱいなのだ。
引っ越し先にはちょっと広めのベランダがあるので、ガーデニングでもするか。って、ベランダなんだけれどさ。しかし心配なのはuniなのだ。
今でさえ家の中にある鉢植えの土はuniに引っ掻き回されて大変な事になっている。座っている私の膝に甘えて乗ってきたuniの足を見ると、爪に何かの根っこがついているではないか。このやろ、やりやがったな!って、今、uniのお尻を叩いてもきっと何で怒られているかわからないだろうし。現場をおさえなくちゃ駄目なのよね、叱るのは。
友人がもらった花をお裾分けしてくれた。きれいなり。以前はよく花を買ったけれど、uniが家に来てからは花瓶をひっくり返しては大変と、ずっと花のない生活をしていたのだ。やっぱ良いね。花は。花瓶にさしていると、uniがとことことやってきて花の匂いを嗅いでいる。
「uniも花が好きなのかー」と背中を撫でたその時、こともあろうにその花をむしゃむしゃと食べ出したのだ。
こら!食うんじゃない!と慌てて花から引き離したものの、時既におそし。なーんかとっても淋しい花束になってしまった。


19990305                             perjantai
終電の時間に間に合うギリギリまで仕事をする。もう、かなりヤケって感じなんですけれど。疲れきって家に帰り、風呂に入ってuniと遊んで寝る。4時間睡眠をさらに30分増やして4時間半睡眠にしようとしているのだが、どうしても寝て4時間後には目が醒めてしまうのだ。で、起きてまた朝のお仕度をして会社に向かう。もう、そんな生活を楽しむしかないよなって気にもなるよな。
通勤にかける時間は、往復で約1時間と40分。長いのか短いのかわからないけれど、特に忙しくない時は、通勤にはそのくらいの時間をかけるのが気持ちの切り替えが出来て丁度良いんじゃあないかなんていう気もしたりする。 しかしこうも忙しかったりする時には、さすがにその時間ももったいなく感じる。無駄な時間はそれなりに楽しいけれど、それを楽しむ余裕もなくなってしまう。それでも毎日、通勤するのだ。何も考えずに。
去年の暮れ辺りから私の相方となったシマダさんは、竹を割って割って割りまくったような性格の女性である。わたしもかなり竹を割っているので、一緒に仕事をするにあたって変なストレスを全く感じない、とってもやりやすい相手なのだ。妙に細かくないところがいい。っていうか、かーなり大雑把。そしてスボラー。自慢じゃないが私もかなりずぼらなところがあるんだけれど、彼女のそれは超強力なんだよな。
遅くまで残業をする。一応、目安の時間を決めてはいるけれど、その時間までにはとてもじゃないけれど仕事は片付かない。それでも電車がなくなってしまうと帰れないので適当な所で終わらせようよとシマダさんに声をかけると、
「もう帰るの面倒くさーい。会社に泊まっちゃおうよー」
とずぼら炸裂の発言。大笑いしながら「やだよーー。猫もいるしさぁ、家でゆっくり寝たいじゃん」と答えると、
「でも、家に帰ってもすぐにまたここに来るんですよー」って、そりゃ、そうだけれどさ。
「私しゃ、帰るよ」と、とっとと帰り仕度を始めると、「んじゃ、帰るか」とシマダさんも仕度をしていた。
帰る道々彼女に聞いた話によると、学生時代、住宅展示場でバイトをしていた事があった。で、夜、ちょっとでも遅くなると、家に帰るのが面倒になって、その展示場に泊まっていたんだって。うっそーー。マジかよー。道に立ち止まって大笑いしてしまった。
「歯ブラシセットは持っていたし、タオルなんかはあるしー。電気も給湯も通っていたから、快適でー。ウォーターベッドだったりして。もう、すっかりくつろいじゃいましたよ」ってさぁ、くつろぎすぎだよ!それ!
そんなやついるのか、本当に。住宅展示場に泊まるか?普通。
道にうずくまって笑う私達。他人が見たらただの酔っぱらいである。
「でもさすがに翌日、泊まったって事を男の子のバイトに話したら、みんな思いっきりひきましたよ。"お前、本当に女かよ!"って言われちゃってー」って、そら、そうだろ。でも、そんなに快適な環境なんだったら、泊まりたくもなるか。


19990303                            keskiviikko
本日発売のSPA!によると・・・って、あまりよりたくないけれどさ、なにしろ男性の間で占いがブームのようだ。朝の仕度をしながらその内容をラジオで聞きながら、まった適当な事を・・・と思っていた。その時頭を過るものが。そうだ、私も職場の人にインターネットで占いサイトを教えてと言われていたんだっけか。32才独身のその男性は、私の周囲では嫌われている。なんでかっていうと、強いものには媚びまくり弱いものにはいばりまくりの典型的な嫌な奴だからなんだけれど。嫌なやつって面白いけれど、一緒に仕事はしたくないよな。檻の中に入れて、外からそっと見ている分には楽しそうだけれどさ。インターネットの占いサイトで自分の運勢を見て一喜一憂している彼の姿を想像すると、かなり笑えるんですけれど。しかしそんな奴までもが、自分の運勢なりを気にするのか。もしかして、本当に流行っているのだろうか、占いが。占い師の話によると、多くの女性は占いに対して遊びの感覚を持っているのだが、それが男性になると占われたその結果によって自分の将来までもを決めてしまったりする人もいるらしいよ。それはそれで楽しそうだけれどさ、自分で決められないっていうのも悲しいよな。それとも、あえて自分で選ばないと言う選択をしたのだろうか。ま、いいや。どっちにしても私の事じゃないし。


19990302                                      tiistai
あんなところにuniのトイレを置いた私が間違っていたのかもしれない。なにしろ平日に家にいると、いろんな出来事に遭遇して面白いものだ。
uniのトイレは台所の片隅に置いてある。換気ができるように窓の真下、右側には冷蔵庫、左側にはガス台、そして壁には小さなガス警報機がついている。
いつもは会社から帰ってからuniのトイレ掃除をする。固形のものなら一日に一度。液体の方の回数は知らないが、何回か排せつしたあとがある。猫の健康状態を診るのにはうんちを見るのが手っ取り早い。いや、これは猫に限ったことではないか。ウンチを見なくては見つけられない虫とかがいるらしい。一応毎日チェックはしているが、なにしろ猫砂に混ざってしまっているからよくわからないのだ。
部屋の掃除をしていると、uniがトイレに入ろうとしている。ラッキー!今日はしっかりうんちチェックできるじゃーん。とuniのトイレが終わるのを待つ。あまり近くで見ていちゃ失礼かなと、一応少し離れた所でちらちらと様子を伺いながら待機していた。
すると、聞き慣れない大音量。音の種類で言うと、玄関のチャイム音なんだけれど、音、大きすぎ。飛び上がってしまうくらいびっくりしながら、その音源を探って再びびっくり。それはガス警報機の音だった。
そうなんです。uniのウンチの臭さに、近くにあったガス警報機が反応してしまったんです。ってさぁ、いくらなんでもウンチ臭すぎだよ!警報機ならす程くさいのかぁ?猫のウンチって。
大笑いしながらうんちチェックを済ませ、健康を確認する。そしてある事に気が着いた。
猫って耳がとってもいいのだ。ちょっとした物音にも反応する。その猫のuniがガス警報機の大音量を聞いても普段通りの落ち着きよう。って事はぁ、こいつ、毎日ウンチをする度に警報機をならしているんじゃないの?というか、警報機の音がしないと、ウンチをした気にならなかったりして。uniはuniなりに、警報機の音で自分の健康を確認していたりしてね。いいけど、結構近所迷惑だったりして。毎日同じくらいの時間にガス警報機が。今の所、何も言われていないけれどさぁ。


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