覇王別姫<BR>さらばわが愛

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　覇王別姫などの京劇を演じる二人の男は昔から、厳しいけいこをへてきた兄弟のような間柄だ。兄貴分のシャオロウが、遊女を妻にしたことから弟ティーエイは嫉妬し、ここから悲劇が始まる。彼は兄に捨てられたと、ユアン先生の元に身を寄せアヘン中毒になる。時も日本軍の侵攻中、ユアンの命令で、日本の軍人の前でティーエイは舞を披露する。アヘン中毒を治そうとシャオロウは必死にティーエイの看病につきそう。そのため遊女だった妻に反感を買われる。二人は見事京劇に復帰するが、共産党の文化大革命で、演劇は激しい弾圧を受け、しかもティーエイが日本軍の前で踊ったと、非難の的になってしまう。民衆の前に出され、お互いに裏切るシャオロウと妻とティーエイ。そのショックのため妻は自殺する。何とか再び京劇に復帰した二人。暗いホールでのリハーサル中、ティーエイ扮する虞姫は、自らの喉に真剣を突き立てる・・・。
　美しい映像と、時代に翻弄されるあわれな三人を演じた三人の俳優の名演技。カンヌのパルムドールをとるのもよくわかる。