僕の点数:4.5
見た日:00.11.4
2000
Country: 日本
ポーランド
アクション
映画館で見た
キャスト | マウコジャータ・フォレムニャック ヴァディスワフ・コヴァルスキ |
監督 | 押井守 |
音楽 | 川井憲次 |
備考 | 東京国際映画祭特別招待作品。 この上映の前日に行われたシンポジウムでは、押井監督の口から、さまざまな話を伺えた。「甲殻機動隊」以来、5年ぶりの新作。壮大なプロジェクト「GRM(ガロム)」が計画中止となったことから、あらためて15年前の企画を映像化したのが本作である。 近未来。国家の秩序は乱れ、若い人々は危険なバーチャルゲーム「アヴァロン」に熱狂していた。そのトップのファイター(戦士)はアッシュという女性だった。彼女はかつて、”ウィザード”というチームを組んでゲームに参加していたが、メンバーの一人マーフィーが突如、廃人状態になったため、現在はソロで戦っていた。かなりの賞金を稼ぐ彼女の前に、突如、すご腕のビショップ(僧侶)が現れる。彼はアヴァロンを熟知していて、Aレベルよりもさらに上のSAの存在を彼女に伝える。彼女はアヴァロンを極めるため、SAへのゲートであるゴーストの破壊に乗り出す・・・。 これまでに無かった邦画(?!)だけに、評価が非常に難しい。第一印象は、「甲殻機動隊」の実写版。しかし、エンターテインメントに徹しているので、話に、前作のような難解さはない。テーマ自体、15年前の企画ということも有り、目新しさもない。 しかし、押井監督の言う通り、5年間の仕事が十分実って、デジタルアニメーションのクオリティはトップクラス。「スターウォーズ ファントムメナス」のCGがいかにお粗末であったか痛感させられる。また、ポーランドロケを敢行し、現地のスタッフを多数起用したお陰で、実写映像はエレガントで上品。この辺りで、「マトリックス」との違いを見せつけた。この映画を「スタイリッシュ」と語ったキャメロンに賛成である。 そして、ポーランドの俳優達の演技力が良い。日本人で撮れば、相当違和感が有っただろうが、彼らが演じれば、これほどしっくり来るのかと驚く。音楽もコーラスとオーケストラをデジタル処理し、迫力たっぷり。 やはり、本作は「GRM」までの、つなぎという位置づけかもしれないが、これほどのクオリティを出してくる押井監督とスタッフのセンスに満足した。 |
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