小人閑居して不善をなす

松岡圭祐の「催眠」に刮目せよ

全然話し違うけど、ちょっと、前回の「シミュレーションゲーム」の追録ね。
富野由悠季監督の熱烈なファンである俺としては恥ずかしいのだが、
「スパロボF」の影響で
劇場版「イデオン」のLDを買った
買ってて当然のタイトルだし、これを持たず(言い訳臭いが、公開当時10回見たので許せ)して、
ファンを名乗るのもおこがましい。
今出てる「スパロボF」にはイデオン出てこないんだけどね。
予告編で流れた「復活のイデオン」のイントロが凄え、カッコよくて。
秋葉原の石丸電気で即ゲットした。1,4800円。レジでビビッた。
いやー、凄え、凄え!
30歳目前になって見てみると、その凄みがよくわかるね。
その日のうちに、2回見て(トータルで3時間もあるので寝るヒマなし)、
その後1週間、毎日再生していた。
余談だが、1週間で止めたのは、「Gロボ最終巻」が出たため。
これも凄え!
ついでだが、1週間連続で見た。
長く待たされただけのことはあるね。
1時間、息するヒマもない展開。まだばたきすら許されない凄い展開。
作り手の執念をひしひしと感じる久々の力作だ。
続編はあきらめている(出ればうれしいが、無理だろう)が、
この作品に出会えたのは、俺にとって最大級の幸福だ。
で、それを止めたのは、LD版のエヴァンゲリオン11巻が出たため。
これも凄え!
今でも毎日見ている。
「エヴァ」を
テレビ放送版と、劇場版2本だけで、
満足している者に告ぐ!

リテイク版(LDとビデオ、あとDVDね)を見ずして、「エヴァ」を語る無かれ!
「エヴァ」の真の凄さが、出し惜しみなしで出ている。
夢に出てくるほど凄い。
少なくとも俺の場合だが、テレビと劇場版2本で一応理解していたはずの「エヴァ」に対する印象がまったく変わってしまった。
「エヴァ」について語るのは、「俺自身」を語るのと同義なので、語る気はない。
基本的に俺は嘘しか言わない主義なので。
まあ、とにかく、1月中旬から現在に至るまで、LD&DVD見っぱなしよ。
仕事してないのね。

あと、先日(2/11)、パナソニックのポータブルDVDを買った。
これはいいです
画質がどうとか、音質がどうとか、下らねえことは言わない。
(ポータブル機としては、否、デスクトップ機としても抜群に優秀だけどね)
俺は仕事の関係もあって、すでにDVDプレーヤー(据え置きの奴)は持っていた。
(エヴァはDVD版も買ってる→馬鹿)
それはともかく。
電車や車はもちろん、ベッドでも、便所でも、どこでもビデオ見られるのが良い!
もはや、夢の中でもビデオ三昧よ!
ちなみに、DVDではアニメ少ないので洋画ばっかり見ている。
最近は「レオン完全版」が良い。「ニキータ」も出るので即ゲットの予定。
ベッソンはいいね。「フィフス・エレメント」はLDとDVDを同時発売にして欲しいもんだ。
LDはもうすぐ出る(or出てる?)けど。
本当に、たまらん毎日だ。
本当に仕事してないのね
いや、してるんだけどね。

前置きが異様に長くなったが、まあいいだろう。
このへんも、「小人閑居して不善を成す」の重要なテーマだしな。
あと、リニューアルにともない、ここのページの原稿は、
ベロベロに酔っぱらった状態で書く!
多少の誤字は水に流すように。
それにしても、俺の文章って、酔っぱらった時の方が名文だよな。
ま、そういうもんだろう。
よく言うぜ。

いよいよ本題だ!
もう、読んでる奴もいないだろうから、好きに書く。
もう忘れているだろうから、もう一度書くが、
松岡圭祐の「催眠」がすごい! という話だ。
彼との出会いは、フジテレビの深夜枠で放送していた「A女E女」である。
自称「最低番組」のアレね。
そこに出ていた催眠術師が松岡圭祐氏で、
この人が
めちゃくちゃキャラ立ってるわけだ

ヒステリックに高い声を張り上げるとか、
どう見てもトレッキー(スタートレックの熱烈なファン)としか思えない恰好とかね。
で、この人が小説を出版したという。
これは読まねばなるまい!
タイトルもズバリ「催眠」で、興味ある分野だしね。
で、話の内容は、きわめて真面目な内容で、それでいて非常にスリリング。
「読み始めたら止まらない」とは、実に頭の悪い編集者かコピーライターしか思いつかない売り文句だが、
この作品に関しては事実。
こういう作品のためにも、前出の売り文句の乱用はもうちょっと控えて欲しいよね。
なにが面白いって、催眠を核にした極めて異色のドラマ。
それがすべて理論的に説明がついているわけよ。
最初は、電波系を連想させる、スゲエ話かと思わせるからなお凄い。
で、かなり興味深かった話に、催眠というものの効果を解説するくだりがあるのだが、
きわめて雑に言うと、「単調な刺激の繰り返し」これが人を催眠状態にするという。
で、その例として上がったのが、パチンコとかインベーダーゲーム。
パチンコは、まさしく玉を打ち出す音やライトなどの刺激が人を催眠にもっていくわけ。
よくニュースに出る「子供を車に閉じこめたまま、パチンコに熱中して、子供死なせた母親」も、パチンコ依存症という本人に100%責任のある問題ではなく、そういう催眠効果を積極的にゲームに取り入れているパチンコというゲームにも少なからず責任はあると言っている。
俺はパチンコやらないので、よくはわからんが。
で、インベーダーゲームが大流行した理由も、「単調な刺激の繰り返し」の為というわけ。
しかも、最近のゲームは凝りすぎたが故に、「単調」ではなくなり、熱中するタイトルが出なくなっている。と、ゲーム業界のこれまでの歩みをすべて否定するようなお言葉も書いてある。
その気持ちはよくわかる
最近、地元のゲーセンにあの「グラディウス3」が入ったので、
久々に毎日ゲーセンに通う日々が続いているのだが、
あれは酔うね。まさしく催眠状態よ。
ちなみに、グラディウス3は、激ムズゆえにユーザーが離れた、まさに「神話」のゲーム。
ただ、グラディウスシリーズをやっている方は御存知のように、
とにかくパターン作らないと先へ進めないゲームなので、
パターンの完成したステージ(序盤ね)は、単調なのだ。
とにかく、催眠状態というか酔ったわけね。
そんなある日、1000円ばかしつぎこんで、家に帰る途中。
まっすぐ歩くことができなかった
いや、さすがにビビったね。この時すでに本作は読んでいたので、なるほど、思ったよ。
(念のため言うと、その翌日から風邪で倒れたので、そのせいかもしれない。いや、そもそも風邪の原因が・・・!?)
きっと、ゲーム中の俺の背後でなにごとか呟くと、後催眠とかかけるのはたやすいのかもね。
と、いろいろ考えると、恐ろしいことに、
俺って退屈なゲームが好きなのね
と、わかってゾッとした。ゲーム業界の罠にすっかりはまっていた気分だ。
ということもあって、今はゲームをする気がない。
とかいって、その後「アゼル(パンツァードラグーンRPG)」2度終わらせたけど。
映画にしても、ゲームにしても、気に入ると繰り返す俺の習性も、
催眠効果のなせる技なのかもしれない。
まあ、映画を2度見るのは、記憶(つまり快楽)の反復だから、
厳密に言うと、ちょっと違う説明になるのかもしれないけど。
まあ、本質は同じか。
(このあたり、本当に何言ってるのかわからんな)
今はもっと恐ろしいことに、ゲームの楽しさの本質って、
そういう単純作業の繰り返しによる
癒し効果なんじゃないかと思っている。
単純作業の反復は苦痛なんだが、それがほんのちょっとランダムになると、
快感になっちゃうんだよね(1/fゆらぎなんかがそれ)。

とにかく、人の心とか、心理学は実に興味深い。
まじめに勉強しようとは思わないが(怖いので)。
自分の中身ってのは、実に面白そうだよね。
自分が一番わかっているようで、実は一番わかっていないのが自分かもしれないし。
そのあたりが臭ってくる作品が実に良いです。
最近見た映画で気に入ったのは、デビッド・フィンチャーの「ゲーム」だが、
これも自我の喪失がテーマだったりして、実にスリリング。
内容を話すとつまらないので、まったく触れないけど。
自分を見失った時の行動は
果たして本当に自分の行動なのか?

自我喪失状態とか、催眠状態でとる自分の行動こそ、自分の欲望に素直な行動ではないのか?
ふと気が付くと、買うべきものは気が付くとすでにレジで金払ってたりするしな。
欲望の下僕と化した自分が恨めしい。
もちろん欲望ばかりでなく、さまざまな無意識下の行動がたやすく制御を離れてしまうことがあるとしたら。
しかも、それこそ
本当の自分の行動だったりして!

とか考えると、思わず怖くなって夜も寝られなくなって、ついビデオ見ちゃう。
まさにドロ沼状態だな。
いや、しかし、本当に俺仕事してないな。
そろそろヤベエ(いろいろな意味で)から、たまった仕事でも片づけるか。
とりあえず、誘惑の種は(思いつく限りでは)当分ないしな。
本当に、ちょっとヒマだとロクなことしねえな、俺。
小人閑居して不善を成す
いいタイトルじゃねえか。

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