小人閑居して不善をなす

新世紀エヴァンゲリオン
その議論の理由


いきなりだが、謝るしかない。
俺は「新世紀エヴァンゲリオン」にハマった。去年はハマリっぱなしの1年だった。
が、語るべきことは何もない。(まだ、完結してないしね)
一応、3回目にして、ここのページも一応のスタンスが固まってきた。
かなり偉そうな言い方をすると、このページは、
俺様がハマった凄いゲーム、映画、アニメ、いわゆる創造物ならなんでも取り上げ、
ハマったが故に感じる不満を言いたい放題しつつ、
メディア論にまで手を伸ばしていくという、かなり無謀なものだ。
その意味で、「新世紀エヴァンゲリオン」には語るべきものがある。
繰り返すが、作品の解説、批評はほとんどない。
それを期待した人はごめんなさい。時間と課金のムダ使いです。
夏の完結を待って、改めてエヴァンゲリオンについては言いたい放題やります。

というわけで、タイトル行ってみよう!

新世紀エヴァンゲリオン
唐突だが、個人的なある事件をば。
俺のホームページには、「絶望の門」という我ながら趣味の悪いページがある。
そのページを見た方から、「不愉快な気持ちになった」等のメールをいただいた。
しかも、何人もの人から。
これについてはかなり反省している
俺にとっては軽い冗談であっても、人によっては相当に痛い部分を突く危険があることを
考えていなかった。まったく軽率だ。

話は変わるが、ホームページの魅力は、良くも悪くも表現の自由が保証されている点にあると思う。
一部の例外を除き、ページを見るのに余計な費用は不要であり、
見るも見ないも個人の自由である。
現実が楽しいことだけでないように
ホームページにだって、不愉快なページがあってもいいと思う。
俺は、誰がなんと言おうと、悪趣味な人間である。
毒にも薬にもならない創造物を創るくらいなら、創造行為を止める。

若干矛盾しているようだが、俺もかなり迷っている。
この結果、「絶望の門」に警告を設けた。
「この先を読む人は不愉快な気持ちになる可能性が高いので、読むのなら責任は自分でとってね」
まあ、こんな内容だ。
削除するのは主義に反するが、不愉快になる人が居るという問題も無視できなかった。
腰抜けと呼ばれてもかまわん。妥協案って奴だ。
この話はこれで終わり。
重ねて言うが、俺に「不愉快になった」系のメールを送ってくれた人を恨んではいない。
むしろ真剣に考慮した結果であることを理解していただければ幸いである。
結局、やめてしまった。探してもないぞ、念のため。
2000年、恐ろしいことに、復活するかもしれない。
まだ、構想段階だが、
とびきり邪悪だ。

こんなことが、まあ、たかだか1997年4月14日現在で180かそこらのヒット数のホームページで
起こっているのだ。
それでは、圧倒的なファンの支持を受けたエヴァンゲリオンでは、何が起こるか?
想像に難くない。
あの作品は、確かに色々なことをした。
TVシリーズでの結末の放棄、ましてや作品としての完結を放り投げてまで、
私的なメッセージを訴え、その後のアナウンスでは公然とアニメオタク非難を行った。
(まあ、決して的外れではないと思うし、あの時点での作者のメッセージがアレだったのだから、
それはそれで認めたいというのが俺の私見だが)
その結果は、作品を知らない人でもわりと知っているかもしれない。
相当出たね。制作者に対する非難が
俺自身、その非難のいくつかには賛同できる。TVシリーズ終了当時はかなり不満を感じたしな。
これが公開を前提とした創造行為の難しさだろう
エヴァンゲリオンは近年のアニメ作品として異例の完成度と、
濃密なストーリーを持っていた。
同時に毒もあったし、牙もあった。
これが人気の秘密であると同時に、さまざまな非難や中傷が飛び交った理由だと思う。
似たようなことを俺も経験したから、
ほんの少しだけ(全部とはとても言えない)
庵野監督を始めとする、作り手の苦悩が分かったような気がした。
(制作者に媚びても何にも貰えないのだが)
商業作品を作るのは俺が想像している以上に苦しいのだ。

話は戻るが、冒頭でも述べたようにホームページは個人が自由に表現を行うことのできる、
公開を前提としたメディアである。
純粋な商業作品とは、表現に対する自由度が明らかに拡大している。
(繰り返すが、良くも悪くも、だ)
ホームページには、「○○の日記」的なページもあるという、
これにしても、公開を原則とした日記だろう。
他人に公開しないことを原則とした本当の日記とは意味が違う。
(それ故に俺はまったく興味がないのだが。)
それはさておき、公開するということは、第3者に対する責任も負わねばならんということだ。
俺がメールを受け取ったように。
新聞、テレビ、雑誌等の成熟したメディアはこの問題にはかなりナーバスである。
言葉狩りに奔走して、記事の本質を見事に見失っている編集者もいる。
そう、過ぎたるはなお及ばざるが如し。
こうしてメディアは骨抜きになっていく。
嫌で嫌でしょうがないね。こういう体質。
危険な刃、毒のある表現、それらを神経質につみとった作品には、
もはや何の価値もない
あえて言い切ろう。
人を傷つけずに生きている人間は存在しないし、
誰にも迷惑をかけずに生きている人間もまた存在しない。
(少なくとも、残り少ない空気を奪い合って我々は生きているのだから)
俺はそれを自覚している。まあ、他人に強制するつもりはないが
だから、言葉狩りや不必要な表現の自粛には断固抵抗する。
俺様はこれからも言いたい放題やる。

かく言うものの、当然責任も背負うので、最低限のルールには従う(俺様自身が審判だが)
常識的にひどい暴言はしないつもりだし、
万一、誰かを不愉快にされることがあれば、誠実に対処したいと思う
ああ畜生、矛盾してるじゃねえか
このへん、バランス感覚なんだよな。
俺自身、まだ迷っているんだから結論はでない。


「新世紀エヴァンゲリオン」は、(c)GAINAXの作品です。

メールは下記まで FQ7K-TRI@asahi-net.or.jp