農事組合法人「おくたま農産」の設立総会が3月18日、千厩維新館で開かれ19年度から始まる品目横断的経営安定化対策に呼応する集落営農組織として県内最大規模の集積面積約175ha、334名の組合員で発足しました。 設立総会には、本人121人、委任状190人が出席。発起人を代表して佐藤正男氏が「同意を頂いた組合員らと心をひとつにして、守りの農業から攻めの農業へ転換し、国際化に対応して行きたい。」とあいさつがあり、議長に金弘則氏を選出後議事に入り、おくたま農産の定款・規約・加入者・事業年度計画・品目横断的経営安定化対策の加入など挙手多数で承認され、法人の理事16人、監事2人を選出し、初代組合長理事に佐藤正男氏を互選しました。 奥玉地区では平成7年から県営基盤整備事業により1ha圃場など大区画化にし、7営農土地管理組合などを組織し、生産コスト削減や農業用施設の管理などを行ってきましたが、新たな農業政策に対応し、18年度から地区内の営農組織を一本化する方向に固まり、国が進める品目横断的経営安定対策に呼応する形で説明会や研修会、営農組合ごとの作付調整など断続的に展開され、集約をみたものです。 設立を受け来賓祝辞の中で「生産コストの低減、一元化を図り『一地区一農場』の高い理想のもと的確な判断で先進的な取り組みを期待する.」(一関市長代理菊地宏雄千厩地域自治区長)「地域の資源を効果的に安定経営をすすめるよう県としても支援していきたい。」(吉田達夫県南広域振興局千厩農林センター所長)「農協の立場から、『国ではなぜこのような制度になったか』農家みんながやれるようにが願いだが、すでに港までオーストラリア産の米が来ている状況。これにストップをかけないと益々国産米等が打撃を受ける。JAとして集落営農を支援するため@会計の一元化A職員を全集落でお世話B農協と変わらない組織の農事法人を支えていきたい。」(鈴木昭男いわい東農協代表理事組合長)と期待と可能性を含め激励しました。この後、多くの来賓紹介など行われ、役員就任あいさつ、設立祝賀会が開催されました。事務所はいわい東農協奥玉支店内に置き、今後、理事会の開催や7営農組織との連携などで奥玉地区内の基盤整備水田の経営に本格的にのりだします。
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