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<INDEX>
第1日 東京〜釧路〜川湯温泉
第2日 川湯温泉〜知床
第3日 知床〜網走
第4日 網走〜女満別〜東京
*この旅行記であげられている地名・商品名・価格などは、私の記憶違いで正確ではないものも多々ある可能性があります。
実際に現地へいらっしゃる際は、旅行ガイドで確認なさるか、現地へお問い合わせください。
<登場人物>
ひろえ二人姉妹の姉。この旅行記の筆者。詳しくは、Hiroe's Private Libraryをご覧ください。
二人姉妹の妹。姉より背が高い。運動能力0の姉と対照的に、大学でバレーボールなんぞをやっている。現在大学4年生だが、大学には全く行っていない。就職が内定して、自堕落な生活を送っている。

(c)1998 Hiroe KATAGIRI all rights reserved.
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第1日 (8月3日)

東京〜釧路〜阿寒湖〜双湖台〜摩周湖〜硫黄山〜屈斜路湖〜川湯温泉泊

東京〜釧路:羽田空港から1日数便しかない釧路空港へ、ANAで飛ぶ。雲が多かったが空へ上がると、上のほうは私の大好きな青。やっぱり飛行機はいいなあ、と思う。

釧路〜阿寒湖:空港からは、レンタカーで一路阿寒湖へ。釧路湿原を右に、じゃがいも畑を左に見つつ、快調に飛ばす。ちなみに運転はペーパードライバーの私ではなく、妹。

阿寒湖:1時間程度で阿寒湖到着。いきなり曲がる場所を間違える。アイヌコタンで記念撮影をしつつ、レストハウスで昼食。やっぱり涼しい。
阿寒湖といえば、やっぱりマリモ。湖岸でも見られるのかと思いきや、やっぱりいるところにしかいないらしい。マリモが見られるチュウルイ島へは遊覧船しか行っていない。仕方がないので、阿寒湖畔ビジターセンター(無料)へ。野球ボールのようなマリモなんかが展示してあった。
せっかく車をとめたので、ビジターセンターより遊歩道へ。遊歩道の先には、ボッケなるものがあるらしい。(ちなみに私は「ボッコ」だと思っていた)。歩きながら、妹と「ボッケってなんだろうねぇ」という話をする。私は「丘」だと思い、妹は「せせらぎ」だと思っている。実物は、そんな平和なものではなく、なんと泥が煮え立ってボコボコいっている所だった。なんでもその泥の周りはかなり高温で危険という注意と共に、柵がはってある。言われなくてもみれば解る。
さらに先には、阿寒湖があるが、こちらはちょっと中心地と離れているせいか、人がいなくて静か。阿寒湖を見るなら、こちらのほうがおすすめ。石川啄木碑なんかもあるが、教養のない私たちには、元歌がわからないので読めなかった。

双湖台:阿寒湖を後にし、今度は摩周湖へ向かうが、途中に双湖台という標識が出たので、衝動的に止まる。一段高くなった展望台からは、ペンケトーパンケトーといういかにもアイヌ語らしい湖が見える。特に手前のパンケトーは、北海道の形をしているというガイドブックの説明。なるほど、よく見ると確かに北海道型。緑の山の中にいきなり現れる湖は、とってもきれい。ここから北海道としてはかなり急カーブの続く峠になって、山道走行をしたことのない妹の運転に、冷汗の連続。

摩周湖:「霧の摩周湖」として歌にも歌われている摩周湖。普段は霧しか見えないらしいが、今回はばっちり対岸まで見える。第1展望台では、レストハウスなんかもあり、結構人がいる。レストハウスでは、「摩周湖の霧」(210円)という缶入りのかなり怪しい商品が売られていた。妹と「あの中身はどうなっているのか」という議論になる。おそらく何も入っていないのだろう、という結論に達する。

レストハウスの下の階では、りすがえさをもらいにやってくる。よく見ると、ねずみっぽい。だがえさを手でもらう感じはやっぱりかわいい。

第3展望台は、第1展望台とは対照的に、いかにも放置されてますという感じの展望台。車道左側の路肩が広くなり、駐車スペースになっていて、右側の崖の上に展望台がある。左側の眺望も良く、私としては俗化された第1展望台よりもこちらのほうがよかった。摩周湖の霧は結局見ることができなかった。

川湯温泉駅:とりあえず摩周湖を離れ、山を下る。摩周湖第1駐車場と硫黄山の駐車場が共通券だったので、硫黄山へ向かう。途中に川湯温泉駅→という看板が出てきたので、再び衝動的に右へ。駅は良くある田舎の駅だったが、駅長さんのソフトクリームというお店が、駅にあったので購入。牛乳味のソフトで、結構美味。

硫黄山:当初の目的地、硫黄山到着。近付くにつれ、硫黄独特のあの臭いがかなり強烈ににおってくる。駐車場にとめ、とりあえず煙を噴き上げている所付近へ登ってみる。下の方にある小さ目の吹き上げ口には、温泉卵うりのおじさんたちもいて、いかにもの風景。さらに上にすごい煙を上げている大きな吹き上げ口が見えるが、結構人が登っているので、自分達も登ってみる。ところが登りきったとたん、煙に飲まれ、呼吸が苦しくなる。下から見たときに、よく他の人はあんなところまで登るなあ、と思ったが、その感想は正しかった。硫黄の煙はとても肺に悪そうだ。どうでもいいが、映画「ボルケーノ」を思い出した。

屈斜路湖(砂湯):宿に行くには早いので、屈斜路湖も見てしまうことにする。「砂湯」という観光名所があるらしいので、そこまで行く。名前からして、要するに砂の中に埋まるという形のものだと思ったのだが、そこは北海道、それだけではない。「砂を掘ると、温泉がでます」という看板が。その下には、確かに砂を掘った跡があって、子供たちが水着で温泉に入っている。
さすがに温泉堀りをする勇気は無かったので、「日の出から日没まで」が営業時間のボートを借りる。小型の足こぎボート(OPEN型)で、30分1000円。景色がよくて、大満足。妹が「これって後ろに漕ぐと、後退するのかなあ」と言うので、やってみる。確かにバックした。何事も実践である。

川湯温泉:初日の宿泊地は川湯温泉。川になるほど湯が出るので「川湯」という由来のとおり、湯量がすごい硫黄泉。ちなみに宿泊は、「川湯観光ホテル」。お風呂に3回入って妹に「おまえはしずかちゃんか」といわれる。私は疲れの取れる硫黄泉が結構好きだが、妹はどうもあの卵のくさったような臭いが嫌らしい。

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第2日 (8月4日)

川湯温泉〜(斜里)〜以久科原生花園〜オシンコシンの滝〜知床自然センター〜知床五湖〜ウトロ港〜ウトロ泊

川湯温泉〜斜里:川湯温泉を後に、国道391号を北へ、知床半島へ向かう。左右共にじゃがいものかわいい花が咲いていて、とてもきれい。334号に入ると、今度はずーーーーーーっとまっすぐで、段々になっている道に出る。妹が昨日から頭を回っているらしい「瀬戸の花嫁」を歌い出す。あまりにまっすぐなので、ペーパードライバーひろえと運転を交代。とたんに後ろの車に次々追い越される。

以久科原生花園:「←以久科原生花園」という看板が出たので、左折することにする。なーんにもない原っぱ。オホーツク海と、ハマナスの写真を撮る。海まで降りてみると、青くてとってもきれい。

オシンコシンの滝:引き続きペーパードライバーひろえが運転。崖の上の道だが、かなり広いのでそれほど問題なく進む。妹が名前を気に入って、行ってみたいと言っていた「オシンコシンの滝」に到着。名前はかなり笑えるが、平成2年度の「日本の滝百選」か何かに選ばれている勇壮な滝。お土産屋さんなんかもあり、観光バスもとまる名所だった。滝の下は涼しく、日が照って暑くなってきていた私たちにとって、天然クーラーとなる。

知床自然センター:オシンコシンの滝からは、道が曲がり始めたので、妹に運転を交代。知床自然センターへ向かう。ウトロの分岐で再び曲がる方向を間違えたが、以降はそれほど問題なく進む。
山に入ると、危険なところにとまっている車が目につく。なんだろう、と思ったら、鹿と写真を撮っているのだ。意外と人間を怖がっておらず、道路の近くまで出てきている。
ウトロから20分程度で知床自然センターに到着。新しい建物で、かなりきれい。「乙女の涙」と呼ばれるプレペの滝まで遊歩道が整備されており、ここから歩くことができる。往復40分程度。途中アップ・ダウンもあるが、乙女の滝は一見の価値あり。崖の上からみるときれいな滝。下の海も底まで青く見える。カモメなどの鳥の休息所になっているらしく、鳥の声が聞こえるが、姿はほとんど見えない。ウトロ灯台までも道が延びているが、関係者以外立ち入り禁止だった。
知床自然センターに戻って昼ご飯を食べる。「知床冷しめん」なるイクラやカニの入った冷やし中華を食べた。

知床五湖:さらに奥にある知床五湖へ向かう。レストハウスなどがあり、駐車場も広い。時間があるので、ゆっくり回ろうと思って遊歩道の看板を見ると、「ヒグマ出没のため、本日は3,4,5湖方面には入れません」という看板が。このあたりは、ヒグマの生息地になっているらしく、キャンプも禁止されている。もしかすると、人間よりヒグマのほうが多く住んでいるのかもしれない。赤いテープの張られた道にヒグマ遭遇の危険を冒して入る観光客はやはりおらず、私たちも一湖、二湖だけでがまんする。ヒグマに会うのを避けるため、「森のくまさん」を輪唱しつつ歩く。ヒグマも人間が怖いので、人間の声がすると近付いて来ないというアドバイスが書かれていたからだ。全部回れなかったのは残念だったが、湖に映る知床連山がとてもきれいだった。 レストハウス裏に展望台もあり、知床連山と、一湖を見ることができる。

ウトロ港:再び山を下りて、ウトロ港へ向かう。私は知らなかったのだが、ウトロは漢字で書くと、「宇登呂」になるらしい。知床五湖で湖を半分しか回れなかった分、時間が空いたので遊覧船に乗ることにした。ガイドブックなんかを全然見ていない私たちは、道を曲がってすぐにあった「ユア・シレトコ」なる怪しい遊覧船に乗ることに。カムイワッカまで1時間半3000円で駐車料金なしだし、お兄ちゃんが親切だったので、そこにする。
1時間弱時間が空いたので、港の突端にあるオロンコ岩に行く。港のところにいきなり大きな岩が突き出ている感じ。その岩に張り付くような階段があって、展望台に登れるらしい。半分ほど登ってかなり後悔。すごーいきつい。バレーボール部なんかに所属している妹ならまだしも、運動らしきものは高校の体育以来やったことのない私はへばりながら登った。10分ちょっとで展望台につく。港にひょうたん島のように突き出ている岩の上だけあって、眺望は最高。疲れたので、しばらくそこでひとやすみ。
さて、時間になったのでその遊覧船とやらの待合所に行くと、どうも港に係留されている船に連れていってくれるらしい。港につくと、そんな遊覧船などどこにもない。妹が「あれじゃないでしょうねぇ」と言った小さな釣り舟に乗せられる。客は20人弱で、釣り舟としては大き目のほうなのだろうが、近くに見える「知床遊覧船」に比べると、かなり小さい。釣りをしない私たちは、釣り舟に乗るのも初めてなので、結構ドキドキ。
ところが出てみると、所謂遊覧船らしくなく、海面がすぐ近くだし、岩場にも近寄れるし、カモメもすぐ近くまで来るしで、結構面白い。客も少ないので近くの客とも連帯意識というか、カモメのえさをわけたりして楽しかった。
カモメというと、優雅でかわいらしい生き物のように思っていたが、かなり怖い。かっぱえびせんを上に向けていると、手から直接取っていく。船のおじさんが言っていたが、手だけ上げていると、カモメが指をつつくから注意!だそうだ。釣り舟に乗ろうとしてみたり、地面をひょこひょこ歩いていたりと愛敬はあるのだが、近付いてくるカモメは案外大きかった。
湾の中にまで釣り舟を入れてくれるので、小さい滝なんかも良く見える。だが、釣り舟よりも上手がいた。なんとカヌーのようなボートで湾めぐりをしている人達がいるのだ。港に戻ってきて知ったのだが、1時間3000円でシーカヤックを貸してくれるらしい。岩に上がって記念撮影なんかをしている人もいて、楽しそう。ちょっと割高だが、時間のある人はこちらもいいかもしれない。

2日目はウトロ泊。高台のホテルで海に沈む夕日がきれい。今日は食塩泉で、妹は臭くないので喜んでいた。

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第3日 (8月5日)

ウトロ〜オホーツク水族館〜網走刑務所〜北方民族博物館〜オホーツク流氷館〜博物館網走監獄〜能取湖(卯原内サンゴ草群棲地)〜網走湖泊

ウトロ〜網走:知床半島を後にし、一路網走へ。ひたすら西へ向かう。途中に小清水原生花園なんかを左に見ながら快適なドライブ。2時間弱で網走につく。

オホーツク水族館:妹ご指名のオホーツク水族館へ。小さい水族館だが、入ったとたんゴマフアザラシに100円でホッケの餌付けをできるコーナーあり。よく鳥なんかにえさをやれるのはあるが、アザラシに餌付けできる水族館は珍しい。当然買ってみる。すると、餌をもらえるのがわかるらしく、アザラシが柵の近くまでやってくる。餌をなげてやると、うまくダイビングキャッチする。かなり慣れているらしい。中には、腹をたたく芸をするやつもいて、面白い。餌の時間を決めてやらなくていいのかなあ、と一瞬思ったりもするが、あまり深く考えないことにする。
中に入っても、あまり東京の水族館では見られない魚がいる。一時期サンシャイン水族館なんかにも来ていたクリオネ。東京で実物を見ている妹は「小さくて、ゴミみたいだよ」と言っていたが、ここにいるやつは結構大きい。確かに羽みたいなのを動かして、一生懸命動いている。透明なので赤い内臓(?)が見える。
海蛇もいる。水槽の水面をにょろにょろ動いていて、かなり気持ち悪い。一番きれいだったのが、正確な名前を忘れたが、世界一美しいと言われるクラゲ。形もスズランを大きくしたような感じで、その表面が何故かきらきらと光っている。まるで電気仕掛けのようなクラゲで、本当に生きてるの?といいたくなる。
外にでると、ちょうどトドの餌付けの時間らしい。それほど大きくない水槽の周りに人が集まっている。八景島のようなすごーいショーをやるわけではないが、なにせ小さい水槽にでっかいトドが飛び込んだりするので、臨場感は抜群。始まる前は柵に張り付いていた子供たちも、最後にはかなり離れていた。

網走刑務所:流氷館の方へ向かうと、途中に網走刑務所があったので、寄ることにする。刑務所に渡る鏡橋の前に市営駐車場があるのだが、観光バスなんかも停まっている。そこに車をとめ、徒歩で鏡橋を渡る(鏡橋より向こう側は、一般車通行止め)。煉瓦造りの塀が続く風情ある造りで、結構観光客がいるが、警察関係車両が通ったり、「受刑者の人権がどうのこうの」という看板が立っていたり、監視カメラがあちこちにあったりで、お〜刑務所という感じ。ガイトブックでは、高倉健主演の映画「網走番外地」で刑務所の門自体が有名になったらしいが、私が思い出すのは、西村京太郎の『北紀行殺人事件』。実際に網走刑務所が出てくるのは、この本の続きの 『下り特急「富士」殺人事件』だが、ニポポ人形を見るとなぜかこれを思い出す。
門の前がいちおう記念撮影ポイントになっている。多くの人が写真を撮っているが、刑務所なので、当然中に入ることはできない。

北方民族博物館:流氷館の看板に沿っていくと、北方民族博物館があったので、そこにも寄っていくことにする。いかにもバブル時代に建てましたという感じの博物館だが、内容は面白かった。特に面白かったのは、アザラシの呼吸穴を探して、アザラシが上がってくるのを待ち受け、上がってきたところを釣り上げるという漁の方法。人間は本当にいろいろ考えるんだなあと思う。妹が何かの骨で作ったサングラスを発見。早速かけてみて写真を撮る。かなり笑える。そろそろお昼なので、何か食べたかったが、博物館の癖に食堂がない。仕方なく次に期待することにする。

オホーツク流氷館:地図で見ると結構あるようだったが、北方民族博物館からすぐのところにあった。車をとめて建物に向かうと、レストラン発見。お腹がすいたので、先に食事にすることにする。観光名所だけあって、「流氷ラーメン」なるメニューがあった。塩ラーメンにカニやホタテが入って1000円。なかなかおいしかった。
お腹がいっぱいになったところで、流氷館を見学に行く。ここの目玉は流氷が展示してある「厳寒体験室」。2重扉の向こうにマイナス15度の部屋がある。入り口のところでアイヌの民族衣装のような防寒着を羽織って中に入るようになっている。入る前に濡れタオルをもらえる。中で立ち止まってタオルを回すと、凍り付くらしい。さっそくやってみると確かにカチコチになった。だが、これを持っているのがつらい。凍るような室温で氷を持っているようなもの。手がジンジンしてきた。中にはバナナとくぎがあって、あの古いコマーシャルを実演できる。私が子供のころにやっていたCMがいまだにこうして残っているのだから、あのCMを作った人は本当にすごい。妹が早速バナナでくぎを打っていた。
他にもビデオ上映なんかもあって、それなりの時間を過ごせた。展望台からは網走湖とオホーツク海、網走の街が一望できた。

博物館網走監獄:昭和59年まで網走刑務所で実際に使っていた建物を移築して博物館にしたもの。他にもタコ部屋や炭焼き小屋、教誨堂なんかもあって、ちゃんとみていると2時間くらいは過ごせる。
門をくぐると、いきなりパチリとやられる。出口のところで出獄許可証と共に写真を売ってくれるらしい。
体験型の博物館らしく、監獄のいくつかは中に入ることができる。妹が中に入ったので、扉を閉めてやった。写真を撮ったあと、私も中に入ってみたが、中から開けることができない(取っ手がない)ということが、これほど恐怖を感じるものだとは思わなかった。やってみる価値あり。
休泊所では、蝋人形の囚人たちが、木の枕とむしろのベットに横たわっている。一つあいていたので、これは記念撮影用かと思ったが、さすがにそこに寝る気にはならない。
浴場ではこれまた蝋人形の囚人達が風呂に入っていたが、中には背中が刺青の蝋人形なんかもあって、芸が細かい。
最後のほうに懲罰房もあったが、これはさすがに中に入って扉を閉めることができなかった(暗いのが怖いので)。懲罰房というと、ティム・ロビンズ主演の映画「ショーシャンクの空に」を思い出すが、こんなところに1週間も閉じ込められていたら、気が狂ってしまうんじゃないかと思う。
出口で出獄許可証付き記念写真を買う。ただの記念写真ではなく、「出獄許可証付き」というところが良い。つづいてお土産屋があるのだが、これまたすごい。「差し入れ羊羹」だの、「脱獄まんじゅう」だのが売られている。妹とつぼにはまって大爆笑したのが、「網走刑務所」とゴチック体で入ったスリッパ(1200円)。灰色の便所スリッパなのだが、お土産物っぽくない。もし誰かの家に行って、これがトイレに置かれていたら、洒落にならないのではないだろうか。買うか迷ったが、この面白さを理解するのはきっと自分達だけだと思ってやめることにする。
結局2時間半くらいを監獄で過ごした。いろいろ見て回って勉強になったが、刑務所にだけは入りたくないと思って出ることにした。

能取湖サンゴ草群棲地:結局今日も時間が早かったので、能取湖の卯原内サンゴ草群棲地に行ってみることにする。30分くらい。サンゴ草が真っ赤なじゅうたんのようになるのは秋だそうで、日本一の群棲地にも関わらず人が一人もいない。真っ赤というほどではなかったが、10cmくらいのサンゴ草の根元がほのかに赤くなっていて、きれいだった。

網走湖:ゆっくりと宿に向かう。今日の宿は、網走湖畔の老舗「ホテル網走湖荘」。対岸の呼人半島は野鳥の住処になっているらしく、鳥の声がひっきりなしに聞こえる良い宿だった。

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第4日 (8月6日)

網走湖〜能取岬〜網走駅〜女満別湖畔〜昭和メルヘンの丘〜朝日ヶ丘展望台〜女満別駅〜女満別空港〜東京

網走湖〜能取岬:網走湖を後に、流氷で有名な能取岬に向かう。能取岬を一周しようと思ってちょっと変な道を通ったら、なんと途中から未舗装道路に。なんとかたどり着くことができたが、できれば地図に未舗装と書いておいて欲しかった。

能取岬:私は最初「のとりみさき」だと思っていたが、道路標識から「のとろみさき」が正しいことが判明。北海道の地名は難しい。もちろんこの時期に流氷はないので、ただ青いオホーツク海が見えるだけだが、市営の牧場なんかも近くにあって、のどかな感じがよかった。岬の断崖絶壁の上を遊歩道のような道で回ることができるのだが、いたるところに「ここは40米の崖の上です。危険ですから柵の内側には入らないで下さい」という看板が。それを見て妹が、「ここは40ベイの崖の上です・・・」と読み始める。大学生とは思えない。

網走駅:サロマ湖まで行く時間はないので、とりあえず網走を後にすることに。途中せっかく来たので網走駅で記念撮影。ちょうど札幌行きの特急が出るところで、今度の冬にはあれにのって流氷を見ようかと思う。

女満別湖畔:女満別に向かうが、ガイドブックなんかを見てもあまり載っていない。国道沿いに女満別湖畔と出たので、そちらに曲がってみることにする。女満別湖畔といっても単なる網走湖なのだが、そこに観光案内所があったので、地図をGET。それによると、結構見所があるようだ。これまた初めて知ったのだが、女満別は黒澤映画「夢」の第4話「鴉」のロケ地だったらしい。

昭和メルヘンの丘:湖畔を離れて、再び国道へ。ロケ地のひとつ昭和メルヘンの丘へ向かう。ところが別に看板が出ているわけでもなく、駐車場があるわけでもなく、単なる丘。逆に俗化されていなくて良いともいえるが、妹の運転技術では、巡航速度が80KM近い国道沿いに、車をとめることができない。仕方なく車窓から眺めることにする。よく、写真を見て行くとがっかりすることがあるが、このメルヘンの丘は、写真そのもの。ちょうど写真と同じ季節らしく、きれいだった。

朝日ヶ丘展望台国道に小さな看板が立っていて、北海道にしては細い道を5KMほどいくと、小高い丘の上に展望台がある。地平線まで畑が広がる光景は、本当にきれい。もう少し天気が良いとよかったかもしれないが、満足した。

女満別駅:ガイドブックに図書館があると書かれていたので、女満別駅に寄ってみる。なんと駅そのものが図書館だった。新しく建てられたもののようで、駅の周りも美しい。こういうところで働くのもいいなあ、と思う。

女満別空港:空港で昼ごはんを食べることを考え、そろそろ空港へ向かうことにする。途中にソフトクリーム屋があったので、牛乳100%と書かれたソフトを買う。もう本当に牛乳の味。
女満別空港は、釧路空港よりさらに小さい空港。これで本当に飛行機が飛べるのだろうか、とちょっと心配になるくらい。空港というと、羽田や成田を思い浮かべる私としては、こういう空港はカルチャーショックに近い。
時間があったので、本を買い、ただひたすら飛行機を待つ。200人くらいしか乗らない小さい飛行機だったが、無事羽田空港へ到着。北海道から帰ってくると必ず思うのだが、暑い〜、人が多い〜。北海道くらい人間が少ないと、もっと日本も良くなるんじゃないかと思う今日このごろ。


やっぱり北海道はよかった〜。みなさん、行って損はないですよ。3泊4日じゃ道東を急いで回るくらいしかできないのですが、今度は道北か、あるいは網走の流氷か。あ、冬に北陸行こうと思ってたんだった・・・。うーん、こうしてみると日本も案外広いもんですね。

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最後に、今回の旅行で回った場所の主要ページにリンクしてみました。参考にどうぞ。
阿寒湖観光汽船阿寒湖情報。
摩周湖摩周湖の写真や、摩周湖を中心とした観光ガイド
From 知床知床情報。掲示板あり
網走観光協会網走情報。施設情報や、宿泊情報もあり
<旅行の味方のページ>
JTBおなじみJTBのホームページ
Japan Air SearchJAL、ANA、JAS3社の空席情報が一度に検索できる超お役立ちページ。