マスコミ時評バックナンバー(96.10‾11)



'96.11.24 ダウンタウンのごっつええ感じ(フジテレビ)

 私はこの時間帯は「秀吉」を見ていたので、この番組でここまで大きく、ゲームのネタ
が扱われていたとは思わなかった。
 新聞に「ゲーム」という文字が出ていたので、一応ビデオに撮っておき、そのまま今ま
で忘れていたのだ。申し訳ない。
「芸能界テトリス王への道」と題して、2週に分けて放送されたこの企画。“芸能界のテ
トリス王”を自称する松本人志氏が、芸能人たちと対戦して10人抜きを目指すというもの
である。
 まずは風見しんご氏、桑名正博氏を順調に撃破。しかしPuffyの由美氏に敗れてし
まう。
 再度トライ。風見氏、桑名氏、Puffy亜美氏、矢部美穂氏に連勝(ここまでが11月
17日放送分で、私は残念ながら見ていない)。続いて河相我聞氏と対戦するが、ミスの目
立つ松本氏に対して、我聞氏は終始安定。結局我聞氏が勝利してしまう。
 ここで「10人抜き」は諦め、「何人に勝てるか」に企画変更。まだ対戦していない4人
と、決着をつけることに。
 アジャ・コング氏に勝利。
 鶴久政治氏に勝利。
 なにかとゲーム界に縁の深い、穴井夕子氏にも勝利する。
 しかし最後のスチャダラパー・ANI氏が、鬼のように強かった。さすがかつてゲーム
雑誌でテトリスが得意と豪語しただけのことはある。大差でANI氏の勝利。どうみても
真の“芸能界テトリス王”はANI氏である。
 この後、松本氏に促されて、浜田氏のほうも10人抜きにトライ。テトリスをやったこと
がないという浜田氏、ブロックを早く落とす方法を知らないようで、序盤は風見氏に水を
あけられる。しかし、慎重に積んでいったのが功を奏したのか、なんと風見氏に勝ってし
まう。
 さらに桑名氏にも勝ってしまう。初めてなのにすごい。亜美氏とも大熱戦を繰り広げる
が、健闘空しく惜しくも敗退。
 かくして、“テトリス王”ではなく、“ただのテトリス好き”(風見氏命名)であるこ
とが判明した松本氏。敗戦の弁を求められてひとこと。
「本当にうまいのは『ぷよぷよ』なんですよ」
 それにしても、この時間帯に、これだけの人気番組で、これだけの大物タレントが、こ
れだけの時間を割いて対戦の模様を放送してしまうのだから、『テトリス』ってやっぱり
凄い。それだけ一般の人々(視聴者)によく知られたゲームだということである。
 同じことは、松本氏がオチに使っていた『ぷよぷよ』にもいえる。

'96.11.19 週刊プレイボーイ 12月3日号(集英社)

 この前の「タモリ倶楽部」といい、なんか最近野球ゲームがはやりなのか?
 「素晴らしき野球ゲームの世界にはまる」と題して、野球盤とファミスタの開発秘話が
掲載されていた。
 野球盤は、値段が高額になってしまうので、売れるかどうか開発者が二の足を踏んでい
た。それが、当時立教大学にいた長嶋茂雄選手のホームランに熱狂する観客席を見て、
「野球ゲームは売れる」と踏み、発売に踏み切ったという。
 ファミスタの開発者・岸本好弘氏は、川崎球場によく行っていたという。当時ロッテに
いた落合選手を、間近に見ることができたそうだ。この川崎球場で味わったプロ野球のラ
イブ感覚を、ファミスタで見事に再現したのだ。

'96.11.17 サンデー毎日 12月1日号(毎日新聞社

 この文章をアップロードする頃には、この号が売られてないのが残念。
 「Ryu’s倶楽部」で、村上龍氏の対談のゲストとして、香山リカ氏が登場。
 前半は『テレビゲームと癒し』(岩波書店)に関係した、テレビゲームの話を、後半は
人と人とのコミュニケーションについての話が中心となった。

'96.11.16 AXEL(テレビ朝日

 小室哲哉氏プロデュースのゲームが紹介された。
 幻想的な世界のあちこちに散らばったメロディーの断片を集めて、曲を完成させるゲー
ム。完成させれば、このゲームオリジナルの曲が聴けるらしい。
 私は、「『マザー』と『マンホール』を合わせたようなゲームかなぁ」と想像した。こ
れは悪い意味で言っているわけではない。ゲームの目的がアイテム集めという、古典的な
がらもはっきりした目的なので、ちゃんと“ゲーム”として楽しめそうだと思ったのであ
る。これが『マンホール』のような、幻想的な雰囲気と結びつけば、面白いゲームになり
そうだと思う。
 余談だが、このニュースをアナウンスしたナレーターは、日経ネットナビ誌でもおなじ
みの、むぎばやしひろこさん。そういえばこの番組のレギュラーでしたね。

'96.11.13 SPA! 11月20日号

 『PEOPLE THIS WEEK』に、ゲーム界関連の人が3人(2組)登場。
 まずは金月真美さん。実は現在、ミシガン州立大学の大学院に留学中とか。『ときメモ』
でアメリカといえば、川口雅代さん(片桐彩子さん役)というイメージが強いが、金月さ
んもグローブトロッターだったのである。
 そしてコスプレツインズ。「双子サラ」といったほうが通りがいいか。写真集が大変な
売れ行きらしい。
 驚いたのは、彼女たちがMMBと違って、企業専属のコスプレイヤーではないというこ
と。普段は普通のOLらしい。
 ゲーム会社等の専属になる気はないとのこと。専属になってしまうと、「制約多くて自
分の好きな格好できない」からとか。「自己表現のためだから好きな格好ができなきゃ意
味がない」とも語る。私個人としては、こういう考え方をしている人は好きである。
 いや、別にMMBが嫌いってわけじゃないんだけども。

'96.11.03 朝日新聞

 よかったねスーパーマリオ64。
 朝日新聞主催の「朝日デジタル・エンターテインメント大賞」(いつの間にできたんだ
?)の大賞に、スーパーマリオ64が選ばれた。
 「最優秀個人・団体賞」(ってのがあるあたり、明らかに日本ソフトウェア大賞を意識
している)は、闘病生活の子供たちにネットワークを通じてゲームなどを提供しているス
ターブライト財団。その他の賞は以下の通り。
ホーム部門賞『ルル』
シアター部門賞『攻殻機動隊』
アーケード部門賞『バーチャファイター3』
ネットワーク部門賞『ポイントキャスト』
個人賞 宮本茂氏、鈴木裕氏、掛須秀一氏(ジェイ・フィルム代表)、村井純氏。
 審査員は、岩谷徹氏、押井守氏、鴻上尚史氏、斎藤由多加氏、高城剛氏、千葉麗子氏ほ
か。審査員の顔ぶれをみるかぎりでは、信用できる賞といってよさそうだ。
 あと、8日の朝日新聞でE3とPlay Station Expoのリポートが載っていた。どうやら
布施英利さんはスーパーマリオ64で酔うらしい(笑)。

'96.11.06 Newsweek 11月13日号(TBSブリタニカ)

 これってゲーム界では昔からいわれている問題だよなぁ。
 女の子向けのゲームが少ないという話題。
 アメリカのパソコン業界で、女の子向けのソフトが続々登場しているらしい。『Let's
Talk About Me!』(ガール・ゲームズ社)は、日記帳や星占い、性格診断クイズなどを
収めたソフト。『The Baby-sitters Club』(フィリップス・メディア社)は、「ベビー
シッターの仕事を便利にする」(と書かれていた。ゲームなんだか実用ソフトなんだかわ
からない)。ハー・インタラクティブ社(Her Interactiveと綴る)から2本。『McKenzie
&Co.』は、青春ものRPG。『The Vampier Diaries』はロマンス・ミステリー。マテル
・メディア社は『Barbie Fashion Designer』(バービーの着せ替え用の服をデザインす
る)等、バービーものを3本。
 なんかこの説明見てて、どれもすごく面白くなさそうに思えてしまうのは、私が男性だ
からなんだろうか?
 また、「女の子向け」という発想そのものに疑問を呈し、性差と無関係に楽しめるソフ
トを作る動きもある。エレクトロニック・アーツ社の『Phoenix Quest』は、ブリティッ
シュ・コロンビア大学で性とコンピュータの研究をするマリア・クロー氏が開発に携わっ
ている。

'96.11.08 日経エンタテインメント(日経click 12月号増刊)
     (日経BP社

「メガヒットの新方程式 本誌が選んだ今年の人気者ベスト50」と題して、今年ヒットし
たものをランクづけしていた。
 スーパーマリオ64が8位って、ちょっと買いかぶり過ぎのような気もする。プリント倶
楽部(11位)やキーホルダー型ミニ液晶ゲーム(13位)、バーチャファイター3(29位)
より上だし。
 マニアウケより一般ウケを重視してるのか? あ、でも新世紀エヴァンゲリオンが9位
に入ってる。
 一般的知名度がそんなに高くないバイオハザードが39位に入ってるのは嬉しい。
 今年のヒット商品の分析も興味深い。「商品情報が多すぎて、消費者が選びきれなくな
ったから」、一部の売れ筋がバカ売れする一方で、それ以外はさっぱり売れないのだそう
だ。
 その後のページで、ランク入りしたものを個別に解説していたが、29位のバーチャファ
イター3が1ページと2/5取っていたのに対して、8位のスーパーマリオ64は約2/5ページ。
しかもNintendo64の現状について触れられていただけで、ゲームそのものの話はなし。ホ
ントこれで何で8位なんだろお?
 あと13位のキーホルダーゲームだが、やはりというか何というか、著作権問題が起こっ
ているらしい。

'96.11.02 タモリ倶楽部(テレビ朝日

 今週のタモリ倶楽部は、ゲームがそのまま番組のメインの題材となった。
 エポック社の野球盤である。
 タモリ&伊集院光チームVSなぎら健壱&糸井重里チームが野球盤で対戦。それも、第1
号の野球盤から始まって、オールスター野球盤、人工芝、そしてビッグエッグと、さまざ
まな時代の野球盤を用意して、1イニング毎に野球盤を変えるという、贅沢(?)なもの。
 最初のシンプルなものから、消える魔球、盗塁、LEDによるランナー表示等、いろい
ろな機能がついていく過程がよくわかり、資料としても興味深い構成になっていた。
 テレビゲームではないにせよ、ゲームがこうして一つのテレビ番組のメインとなったこ
とは、ゲーム関係者やファンにとって、喜ばしいことである。
 最近「DAISUKI!」(日本テレビ)もあんまりゲーセンに来なくなったし。
 試合のほうは、なぎら選手がホームラン2本を含む3打点をたたき出し、3−1でなぎ
ら&糸井チームの勝利。

'96.11.02 AXEL(テレビ朝日

 タモリ倶楽部の次の時間帯となるこの番組では、あの「Love Song探して」を
歌っていた、“『ドラクエII』の歌姫”こと牧野アンナさんが登場した。
 ゲーム関連の雑誌記事や単行本等で、「あの人は今?」的な感じでよく話題になる牧野
さんだが、現在はあの沖縄アクターズスクール(安室奈美恵さんやSpeedを輩出した
ところ)で、振付のインストラクターをなさっているとのこと。

'96.10.25 日本経済新聞

 今週は、任天堂さんが相変わらず元気なくて、エッちゃん・セガちゃん元気だなぁ的な
ネタを4つ。
 まずは25日の日経。ソフトバンクの雑誌が、一挙に6誌も休刊するというニュース。
 その休刊する雑誌の中に、「スーパー64」が入っていた。
 「スーパー64」は、あの「ザ・スーパーファミコン」の流れを汲む雑誌。「ファミ通・
ファミマガ・マル勝・必本」の4大ファミコン誌時代に創刊され、4大誌の中に割って入
った。櫛田理子さんがスタッフにいたためか、いい意味で、女性に受け入れられる雰囲気
をかもし出していた。
 今回の休刊は、やはりNintendo64低迷が影響しているのか。今後Nintendo64が巻き返す
可能性は大いにあるから、もう1年くらい待っても、という気もするが・・・。
 まあでも、早めに手を打ったほうが得策ということもあり得る。仰木監督も、ピッチャ
ーを早め早めに替えて日本一になったわけだし。
 なお、「セガサターンマガジン」(こちらは「Beep」の流れを汲む)と「ザ・プレ
イステーション」は、月2回刊から週刊になるとのこと。

'96.10.24 週刊プロレス(ベースボールマガジン社)

 意外とゲームネタの宝庫である「週プロ」。
 今週は、ゲームキャラのようなレスラーが、アメリカWCWでデビューした。
 “氷河戦士”グレイシア。
 ブルーのレーザー光線の中から現れて、ブルーの照明の中で戦い、技が決まるたびに決
めポーズをとる。
 興味深かったのが、このレスラーの写真についたキャプション。
「ファイト・スタイルは、格闘技志向のプレイステーション系」
 去年までだったら、「ファミコン系」だったんだろうなぁ・・・。

'96.10.21 SMAP×SMAP(フジテレビ)

 んーわたしこの番組大好きなんですよ。
 今週から、「刑事(デカ)ハリアー」というコーナーができました。香取慎吾さんがハ
リアーに乗って、ゲーセンでプリクラを占拠する女子高生の一団に、ミサイルをぶっ放し
てました。
 この話の舞台となったゲーセンですが、雑居ビルの中にあって、狭くて、くすんでて、
お客がいなくて、店員は中居正広さん扮する気の弱そうなおじさん一人で、いかにも場末
のゲーセンという感じです。
 でも、ハイよく見てください。このプリクラも、後ろのバーチャレーシングも、そして
ズラーッと並んだこの筐体も、ぜんぶ本物なんですねえ。
 お金かかってるんですねえ。いやあ驚きました。
 それだけお金をかけていながら、背景をあえてチープにして、決してお金がかかってい
るようにみせない。
 じつに巧妙な手口です。
 それにしてもわたし一つ、だいぶ前からどーも気になってることがあるんですよ。SMAP
×SMAPのホームページで、どうして草なぎ剛さんのお名前が、ひらがなで「くさなぎ」と
書いてあるのか? ・・・ヒントは、
「あの『なぎ』は、JIS第2水準に存在しない」
 ・・・すーいません、これ、ヒントというより、答えそのものでしたー、ンフフ・・・
 ザばたけウィナ三郎でした。

'96.10.21 OLTJ(ONLINE TODAY JAPAN)(ニフティ

 毎回いろんなテーマを取り上げ、そのテーマに関連したフォーラムやホームページを紹
介する「NETWORK navigator」のコーナーに、“家庭用ゲーム機”が登場。
 ゲーム界の最近の動向が書かれていたが、さすがニフティと思ったのは、各機種の人気
をはかる目安として、ゲームマシンフォーラムの、各機種毎の会議室にアップロードされ
た、発言(書き込み)数を使っている点。
 データによると、プレイステーションの会議室が発言数トップで、セガサターンの会議
室がそれに続く。Nintendo64は、プレイステーションの3割弱、セガサターンの3割5分。
NEOGEOはNintendo64の4割。3DOはNintendo64の1割1分(プレイステーションの発言
数の3%!)
 ただしこの記事は、単にそうした現状を述べるだけでは終わっていない。記事の後半で
は、ゲーム界の動きがとまりつつあることを指摘している。
 とくに強調していたのが「ネタ切れ」。「斬新なアイディアが、マシンのスピードやメ
ディアの容量のせいで実現できないというような制限は、事実上なくなってしまった」と
いうゲームメーカーのスタッフの声を載せている。
 かつてなら、いいアイディアがあっても、「もっとマシンの性能が高ければ」とストッ
クせざるを得なかったわけだが、そのストックがここにきて尽きてきたというところか。
江戸時代後期の佐渡の金山のような状態なわけだ。
 私が思うに、現在のゲーム市場は、以前のように一発のアイディアでソフトを一本作っ
てしまえるような状況になくなっているのではないだろうか。アイディアは巨大なゲーム
ソフトの一部分にしか過ぎず、それ単体ではたいしたウリにならない。ゲームソフト全体
のシステムは、よくあるタイプのものだから、その一部分にアイディアがあっても、全体
の中に埋もれてしまっているのである。
 今週は、「PS・サターン・Nintendoの勢力比較」という視点から、4つの記事をみて
きた。だが、各ハードの勢力争いなど、じつはちっぽけな問題でしかないのかもしれない。
現在のゲーム界の、根本的な構造そのものが、じつは大きな問題なのかもしれない。

'96.10.16 クイズ赤恥青恥(テレビ東京

 かつて「ウォーロック」誌の常連さんだった神田信嗣さんが、問題(「MVPは何の略
?」)の出題者になっておられた。
 あんまりゲーム界とは関係ないかもしれないが、懐かしかったんでついここで取り上げ
てしまった。

'96.10.15 ゲームカタログII(テレビ朝日

 鈴木みのる選手のリベンジマッチ。
 以前『鉄拳2』対決で屈辱の敗北を喫した相手、ブンブン丸選手と、『バーチャファイ
ター3』で再戦である。
 まずは高橋里華さんに勝ち、意気あがる鈴木選手。
 しかし、『鉄拳2』でハンデをもらっても勝てなかった相手に、ハンデなしで挑んでも、
やはり勝ち目はなかったようだ。ほとんど何もさせてもらえず、最後はブンブン丸選手の
ジャイアントスイングに敗れた。
 ゲームではリベンジならなかったし、本業のパンクラスの方では怪我で長期欠場するし、
鈴木選手もここのところ踏んだり蹴ったりである。
 鈴木選手、まずはゆっくり静養して、怪我を治してください。
 あの鋭い眼光が、再び戻ってくる日まで。

'96.10.15 プレイボーイ 10月29日号(集英社)

 にしても、『アークザラッドII』の特集を組むとは、思い切ったことをするものである。
 『FFVI』の発売が1月にのびたので、それまでの“つなぎ”という感じがしなくもな
いが・・・。
「今回は長いです」
 いきなりSCE赤川氏の、この言葉から始まっている。
 たしかに『I』をプレイした人にとっては、「『II』もすぐ終わっちゃうんじゃないか」
という不安が先に立つところ。まずはそれを否定した。
 しかし、やっぱり『アークザラッドII』で4ページを埋めるのはきつかったのだろうか。
写真とイメージイラストだけでまるまる1ページを埋め、後半2ページを、「『I』のデ
ータをコンバートできる」という特長の解説にあてている。
 よっぽど画期的な特長なのか、それともよっぽどほかにネタがないのか・・・。
 『FFVI』が発売されてからも、ゲーム界の歴史に名を残すようなRPGになってほし
いところだが。

'96.10.13 スーパーJOCKEY(日本テレビ

 「熱湯コマーシャル」で、吉本興業がゲームの宣伝に来たのだが、その際ガダルカナル
・タカさんが、あのゲームの名前を口にした。
 「たけしの挑戦状」
「あのゲームは大ブーイングくらってましたねぇ」
 メモ取ってなかったので正確には覚えてないが、たしかこんなことをタカさんが言って
いた。
 そういえば、たけし軍団のメンバーは、かなりゲームに詳しいと聞く。浅草キッドなど、
一時期ファミ通で連載持っていたほどだ。
 ・・・で、吉本が宣伝してたゲーム、何て名前だったっけ?

'96.10.12 F1日本グランプリ前夜祭(フジテレビ)

 片山右京選手が、一般予選会を勝ち抜いた桐村さんと、プレイステーションの『フォー
ミュラワン』で対戦。
 両者ともかなりハンドリングに苦戦していた。片山選手はアクセルべた踏みで、ミッシ
ョンでスピードを調節していた様子。ファイナルラップ式に、後ろのマシンの速度が上が
るモードだったのか、抜きつ抜かれつのデッドヒートとなった。
 最後は最終コーナーで内から刺した桐村さんが勝利。
 にしても、・・・ぶつけ抜き可能だな、このゲーム。
 シケインでショートカットが効くし。
 まあしかし、これを見て、去年の苦い思い出が甦ったよ。

'96.10.11 文藝春秋 11月号(文藝春秋)

 いやあ横井さん大人気。
 FRIDAYに続いて文藝春秋にも御登場。今度は9ページにもおよぶ大手記である。
 まずは、任天堂山内社長のワンマン体制について。横井氏は、ワンマン体制が必ずしも
悪とは限らないと語る。ワンマン体制でなかったら、ゲーム&ウォッチは、「必ずどこか
で潰されていた商品だった」。
 しかし、会社の規模が大きくなると、それを維持するのに、「一千億の売上げの見込め
ることしかできなく」なっていた。
 また、会社が大きくなるにつれて、ワンマン体制の弊害も大きくなっていく。「ワンマ
ン体制を悪用してのし上がろうとする人間がどうしても出てきます」
 その後は、横井氏のゲームに対する考え方。
「『最先端』にこだわり、『不要』なものをたくさんつけて『高価』な玩具を作るとした
ら、それこそ『大企業病』であり、『すきま』精神を忘れた行為だと思うのです」
 高価な技術で先んじるより、アイデアで先んじるのが理想的、ということか。

'96.10.8 SPA! 10月18日号(扶桑社)

「ぷよで宇宙を征服してやる!」
 紐緒結奈さんか? はたまたザ・グレート・サスケ選手か? ・・・そんなわけはない。
これはコンパイルのMoo仁井谷社長へのインタビュー記事なんである。
「(『ディスクステーション』は)ゲーム界の『少年ジャンプ』になるわけです」
「(ボクは)自意識ができる前から囲碁を知ってた」
「ゲームと融合するカタチで産業も教育も政治も進化する」
「ぷよまん本舗は、やがて、全国100店舗になります」
 とまあ、なんか仁井谷社長が大言壮語して終わる記事構成だった(写真も「ぷよマスタ
ーズ」のときのサタンさまだったし)。ただ、大言壮語の端々に、他メーカーの人にも読
んでいただきたいような言葉がいくつかあった。
「テレビでも何でも、コネとか押し込みとか、ユーザー無視でクオリティとは無縁なとこ
で内容が決まってしまう。それじゃ、つまんないものしかできない」
「機関誌で結束するっていうのは、組織の基本です」
 いいぞコンパイルもっとやれ!(笑)

'96.10.4 FRIDAY 10月18日号(講談社)

「ゲームボーイ」生みの親が“さらば任天堂”
 表紙タイトルになるくらいだから、ゲームボーイってやっぱ有名なんだなぁ。
 これが間違っても、「『バーチャルボーイ』生みの親が」にはならないだろうし。
 任天堂を退社された横井軍平氏が、ゲームソフト開発会社「コト」を設立したという話
題である。
 外観が瓦屋根の古風な家というのがインパクトある。
 横井氏の言葉は、以前週刊新潮に掲載されていたのとほとんど同じ。
「『バーチャルボーイ』が売れない責任をとったといわれていますが、それはウソ」
「社内の人間関係に疲れた」
「本来すきま産業の企業が、初心を忘れいつのまにか大企業になったと勘違いしてしまっ
た」
 写真に写った横井氏は、スッキリとした顔になっていた。

'96.10.2 ズームイン! 朝(日本テレビ

 “ときメモ”という単語が出てきた途端、イヤ〜な予感がした。
 『ときめきメモリアル』は、おそらくゲーム界で一番、誤解され易いゲームである。以
前の読売新聞のように、慎重に真剣に、そして入念に扱ってくれないと、視聴者に悪い印
象を与えかねない。「ズームイン! 朝」のスタッフが、このゲームとどれだけ真剣に向
き合ったか。それによって報道のされ方が違ってくる。
「プレイヤーは『私立ときめき高校』の生徒となり・・・」

 あーっ、この時点でもう間違ってるーっ!!!!!!

(いうまでもないかもしれないが、「私立きらめき高校」が正しい)
 いきなりそんな調子だもんだから、その後はもう悲惨。マニアのお部屋訪問。壁や扉に
べたべたとポスターが貼ってある。知らない人が見たら絶対誤解する。取材受けたマニア
さん、名前忘れたけど、あなたも『ときメモ』を愛する人なら、お願いだからそおゆう取
材は断ってくれ。
 法政大学教授の、「ほとんどの人が、ゲームと現実の区別はついている」というコメン
トが救いになっている。
 でもその後間髪入れずに魁三太郎さんが、
「でもほとんどのファンが、ガールフレンドいないんですよ」
 ・・・これ見て『ときメモ』に良い印象を持った視聴者が果たしているだろうか?
 全体的に、やっぱりちょっと取材があまい。表面だけをさっとなぞって、見た目ヘンな、
テレビ受けする画面を撮って、「ヘンですねぇ」的な感想で締めて、それで終わりという
感じだった。とりあえずゲーム界の専門家にコメントを求めなさい。魁さん、たしかブン
ブン丸氏とコネあるでしょ。
 見終わった後、私は思わず叫んでいた。
「十年早いんだよっ!」

・・・バーチャの取材したときは、悪くなかったんだけどなぁ。

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