将棋タイトル戦情報(かつおの尾)

第9期大山名人杯倉敷藤花戦(2001年11/1〜11/26)

 

表紙に戻る」「将棋トップページ」「終了棋戦


挑戦者 女流五段 中井広恵

倉敷藤花     清水市代

 挑戦者/倉敷藤花  
女流五段 中井広恵 2勝1敗
倉敷藤花 清水市代 1勝2敗

第1局 11月 1日 104手で後手中井女流五段の勝ち
第2局 11月25日  78手で後手清水倉敷藤花の勝ち
第3局 11月26日
  141手で先手中井女流五段の勝ち

中井女流五段2勝1敗で奪取


第9期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負第3局(11/26)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流五段 中井広恵 2勝1敗
倉敷藤花 清水市代 1勝2敗

141手で先手中井女流五段の勝ち

中井女流五段が141手の戦いを制しタイトル奪取しました。
女流王位戦からのダブルタイトル戦は1勝1敗でしたね。

・八連戦勝ち負け半ば紅葉散る

        A図                 投了図

女流王位戦、倉敷藤花戦と続いた中井ー清水のタイトル戦は両方ともフルセットと
なり、8連戦の戦いとなりました。清水後手番の右四間飛車や中井後手番の横歩取
りからの強襲の将棋など研究と意地をぶつけあって面白かったです。
8連戦の結果は女流王位戦が清水の3勝2敗、倉敷藤花戦が清水の1勝2敗で計、
4勝4敗の五分でしたね〜。しかしタイトルは中井が倉敷藤花を奪取、清水は3冠
から2冠となってしまいました。これからも二人の熱戦を期待します。女流棋界を
引っ張って行ってほしいですね。
A図は中盤の難しいところ。後手の▽5五歩打ちに先手4六の角で▲5五同角と取
り、後手▽4五金と打ったところ。盤面中央で難しい指し手が続いてすごい戦いに
なってます。後手は持ち駒無し、歩が無いのがつらいですね。このあと▲4五同金
からお互いに駒を取り合って、飛車を残して攻め合おうという展開ですが、うーん
やはり後手歩切れが痛い。女流王位戦で悔しい思いをした中井がその分、気力が強
かったのでしょう。


第9期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負第2局(11/25)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流五段 中井広恵   1勝1敗
倉敷藤花 清水市代   1勝1敗

78手で後手清水倉敷藤花の勝ち

後手番清水倉敷藤花が勝ち1勝1敗のタイにしました。
女流王位戦では2連敗のあとの3連勝で防衛。この倉敷藤花戦でも先に1敗の
あとでの勝ちと最終局に持ち込み、力強さを発揮していますね。

第3局は11月26日です。

・返り花咲いて最終局となる

        A図                 投了図

女流王位戦の2,4局に続いて清水倉敷藤花が後手番の本局も右四間飛車になりま
した。清水は1三角と出てから3三桂、4五桂と先手の居玉に迫ります。A図は後
手の5七歩に先手中井女流五段が5八の飛車を4八飛とかわしたところ。先手の4
七の銀は持ち駒を打ったもの。4六歩打ちとしてここを防げばという感じですが、
ここから後手清水はなんと▽4六角。すごい踏み込みですね〜。これが見事に決ま
るのだからすごい。▽4六角から▲同銀と銀をつり上げてから一枚だけの持ち駒の
銀を▽5八銀と打ち込みます。▲同飛、▽同歩成りから▽5六飛車打ちとして、こ
の飛車と桂の連携で攻め切ってしまいました。A図からの角切りの時にどこまで読
んでいたのかわかりませんが相当読んでいたのでしょうね。清水、快勝の一局でし
た。

 


第9期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負第1局(11/1)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流五段 中井広恵     1勝0敗
倉敷藤花 清水市代     0勝1敗

104手で後手中井女流五段の勝ち

女流王位戦が第5局にもつれ込んで中井ー清水のダブルタイトル戦になりました。
女流のダブルタイトル戦はめずらしい。こちらは3番勝負の短期決戦。第1局は中
井女流五段が勝ち、好調さを見せています。清水倉敷藤花、巻き返しなるか。

第2局は11月25日です。

・行く秋や横歩の行方定まらず

       A図                  B図

本局の対局は女流王位戦の4,5局の間。先手清水倉敷藤花、後手中井女流名人の
対局では横歩取りの将棋になっていますが、本局もA図まで女流王位戦の第5局と
同じ進行でした。飛車、角の交換から▽5五角打ち〜▽8八角成り〜▽7九飛打ち
の将棋です。後手番中井は女流三冠の清水を相手にこの将棋を極めようというので
しょうか。受けて立った清水と、二人ともすごいですね〜。
A図から本局はすぐに▲8七歩打ちとし、先手清水は6九の飛車を7九から7六飛
と7筋から使って行こうという構想。B図は先手3三銀と打ち込んだ手の後手▽4
四銀打ちと手厚く受けたところ。先手は右翼から後手陣に攻めかかりますが、3三
に打った銀は先手の右の銀を後手の5四に居た銀と交換したもの。先手陣は右の銀
が居なくなり、玉が寂しくなってますね。B図から▲5三桂成り、▽同龍と進み、
先手は飛車を8四〜8一飛成りとして挟撃態勢と行きたいところなのですが、後手
▽5一歩打ちがぴったり。後手は6五の桂を足場に先手玉を討ち取った。
後手8八角切りから7九飛打ちの激しい将棋は女流王位戦第3局は清水勝ち、この
倉敷藤花戦第1局は中井勝ち、女流王位戦第5戦は清水勝ちと二人の戦いはどこま
で続くという感じで面白いですね〜。


第9期倉敷藤花戦挑戦者に中井女流五段(10/7)

第9期大山名人杯倉敷藤花戦の挑戦者決定戦が蛸島彰子女流五段と中井広恵女流五
段で行われ、中井女流五段が勝ち、挑戦を決めました。
中井女流五段は今戦われている女流王位戦に続いてのタイトル戦登場です。
清水倉敷藤花とダブルタイトル戦になりますね。
どちらが強いのか結果が興味深いです。
ベテランの蛸島女流五段は残念でした。もうちょっとだったんですけれどね。

第1局は11月1日です。

 


表紙に戻る」「将棋トップページ」「終了棋戦