将棋タイトル戦情報

第76期棋聖戦(2005年6/11〜7/26)

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挑戦者 王位 王座 王将 棋王 羽生善治

棋聖              佐藤康光

第1局 6月11日 119手で先手羽生四冠の勝ち
第2局 6月20日  87手で先手佐藤棋聖の勝ち
第3局 7月 5日  88手で後手佐藤棋聖の勝ち
第4局 7月18日 126手で後手羽生四冠の勝ち
第5局 7月26日  88手で後手佐藤棋聖の勝ち

佐藤棋聖3勝2敗で防衛


第76期棋聖戦五番勝負第5局(7/26)

 挑戦者/棋聖  
四冠   羽生善治 2勝3敗
棋聖   佐藤康光 3勝2敗

88手で後手佐藤棋聖の勝ち

五番勝負の最後の五局目は佐藤棋聖が勝ち3勝2敗で防衛しました。
これで一区切りですが二人の戦いは王位戦で続きます。

 

 

 


第76期棋聖戦五番勝負第4局(7/18)

 挑戦者/棋聖  
四冠   羽生善治   2勝2敗
棋聖   佐藤康光   2勝2敗

126手で後手羽生四冠の勝ち

羽生四冠が勝ち、タイトルの行方は最終局へ。

矢倉模様の将棋になりました。後手羽生四冠の角が6四に出てから4二に引き、先
手佐藤棋聖も角を4六に出て行きましたが、こちらは2八に引きました。後手は飛
車を右四間に構えてA図は6二の飛車を6一に引いた後手に対して先手が1七桂と
跳ねて出たところです。局後のコメントで佐藤棋聖はこの桂を「軽率だったか」と
言っていました。後手は攻撃態勢も整っているし、6、7筋から攻めて来ると思っ
ていたのでしょうか。その間にこちらも桂を跳ねて反撃の準備をというのでしょう
か。しかし羽生は右辺には構わず、この先手の桂を咎めに出ました。この桂は2五
から1三成りと成り捨てることになり、さらに後手にこの桂を3五に打たれて、先
手は角を取られることになり、この駒の損得は大きく、差が縮まることはありませ
んでした。これで2勝2敗のタイになりました。王位戦も始まり、棋聖戦は最終局
まで戦うことになり、二人の連戦と言った趣になりました。面白い将棋を見せてく
れると将棋ファンとしては楽しい。


第76期棋聖戦五番勝負第3局(7/5)

 挑戦者/棋聖  
四冠   羽生善治     1勝2敗
棋聖   佐藤康光     2勝1敗

88手で後手佐藤棋聖の勝ち

佐藤棋聖が防衛に向けて一歩リードの2勝目です。
羽生四冠は調子を落としているのか、内容が良くなかったですね。

矢倉の将棋から先手羽生四冠は右の銀を4四まで持って行きました。A図は後手佐
藤棋聖の3六歩打ちに3七の桂が2五に跳ねたところです。先手は飛車角銀桂歩で
攻撃態勢が出来ているようですがちょっとづつずれているみたい。ここから後手の
指しまわしが見事。6五歩から3七歩成りとして4八角成りを実現、先手4六角で
3七で飛車と馬の交換になり、先手の飛車が盤上から消えて見ると後手は怖さが無
くなりました。後手は交換した飛車を3九に打ち、先手は5九角打ちで受けに角を
手放してつらいところです。B図は後手が8三桂と打ったところです。先手の9五
角を消した手です。打ちづらい桂だと思うのですがもうこれで勝ってしまおうとい
う気持ちの入った桂です。先手は5九に打った角を巧く使える希望を絶たれて困り
ました。結果から見ると後手8三桂打ちが効きましたね。後手佐藤棋聖が2勝目を
挙げて防衛にあと1勝としました。


第76期棋聖戦五番勝負第2局(6/20)

 挑戦者/棋聖  
四冠   羽生善治       1勝1敗
棋聖   佐藤康光       1勝1敗

87手で先手佐藤棋聖の勝ち

後手一手損角換わりに先手右玉模様の趣向で佐藤が勝ちタイにしました。
こうでなくっちゃ。次局も面白い将棋を期待してます。

後手番の羽生四冠は一手損の角換わりにしました。先手の佐藤棋聖はある程度予想
していたみたいですね。右玉に構えました。ところが4八の玉を5八に移動させて
6八金と4八金が玉の両脇に構えているという摩訶不思議な陣容です。これで羽生
を相手にして勝ってしまうのだからすごい。A図は先手が2九の飛車を3九に寄っ
たところです。後手は桂馬を足掛かりに4六歩と打ち拠点を作っています。先手は
後手角での王手飛車取りを避けつつ、後手玉に王手をかけて3九に寄りましたが、
このあとの後手の指し手がまた不思議な手でした。一歩しかない持ち駒の歩を3八
に打ち先手3八同飛としてから後手2二玉でした。後手は受けだけだったら3筋に
3三歩とか3四歩とか打って受ければ後手玉はかなり安全だと思うのですが、後手
は飛車を3筋から使いたかったのでしょうね。あとで本譜でも3一飛と寄っていま
すが、ここから反発しなければ後手の飛車は有効に使うことが出来ないという判断
でしょう。しかし思い切った後手の判断も3筋の攻防は先手が制し、そのまま勝ち
に結び付けました。これで1勝1敗のタイになりました。このあとの将棋も勝敗も
どうなるか楽しみです。


第76期棋聖戦五番勝負第1局(6/11)

 挑戦者/棋聖  
四冠   羽生善治         1勝0敗
棋聖   佐藤康光         0勝1敗

119手で先手羽生四冠の勝ち

振り駒で後手となった佐藤棋聖は一手損の角換わりでした。後手8五桂と跳ねて端
を絡めて7筋から手を作っていこうという算段。先手羽生四冠は後手の桂が跳ねた
あとの7三に角を打ち馬を作って4五歩から後手飛車の攻めをけん制、先手の攻め
は4筋からとなりました。A図は後手が3四の歩を3五歩と突き、先手同歩と取ら
せて3六歩と打ったところです。ここからすごいですね〜、先手4四歩と突き出し
て後手3七歩成り、先手4三歩成り、後手4八と、先手3二とと、お互いに前だけし
か見ていないような猛進ぶりです。後手は玉の直ぐそばでの戦いでちょっと損をし
たかも知れません。後手は待望の8五桂を活かした7七歩打ちと指す順が回って来
たのですがその瞬間に先手の5二に居た馬で8五の桂馬をはずされてしまいました。
そのあと後手7八歩成りに先手9七玉でした。先手玉はこう逃げておいて大丈夫と
いうことでしょう。先手9七玉と逃げた時に後手は飛車角金金桂と持っていたので
すがねえ〜。歩が無くて小技が出せなかったのが残念でしたです。


第76期棋聖戦の挑戦者に羽生四冠(5/9)

第76期棋聖戦の挑戦者決定戦が羽生四冠と三浦八段で行われ、羽生が勝ち挑戦を
決めました。三浦先手で始まった将棋は先に羽生が入玉、後で三浦も入玉し195手
で持将棋となりました。指し直し局は149手で先手羽生が勝ち、激しい戦いに決着
を付けました。三浦は惜しかったですね〜。
四冠の羽生は名人戦を対局中で、棋聖戦も挑戦を決めてと、五冠、六冠に向けて、
勢いが増していますね。
佐藤棋聖との第1局は6月11日です。


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