将棋タイトル戦情報

   第48期王座戦(2000年8/29〜10/13 )

 

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第48期王座戦

挑戦者 竜王 藤井 猛

王座      羽生善治

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛 2勝3敗
王座    羽生善治 3勝2敗

第1局 8月29日     80手 後手藤井竜王勝ち
第2局 9月 8日    102手 後手羽生王座勝ち
第3局 9月21日     99手 先手藤井竜王勝ち (千日手差し直し)
第4局10月 4日    113手 先手羽生王座勝ち
第5局10月13日    126手 後手羽生王座勝ち

羽生王座3勝2敗で防衛


第48期王座戦5番勝負第5局(10/13)

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛 2勝3敗
王座    羽生善治 3勝2敗

126手で後手羽生王座の勝ち

羽生王座がまたまた最終局を勝ち、タイトルを防衛しました。
王座は9連覇だそうで、強いですね。

振り駒で後手番となった羽生王座が五冠を守って、さあ七冠に向かって一歩前進と
いう感じです。すぐに竜王戦が始まります。藤井竜王にはこちらで頑張ってもらい
たい。

羽生、藤井の四間飛車を破る

藤井竜王は振り駒となった本局でも四間飛車。千日手局も含めて6局全部四間飛車
でした。A図は先手6七の金を5六に上がったところ。ここで後手羽生王座は8六
歩と突きます。先手藤井が「8六歩と突かれてからいっぺんに悪くした」と語って
います。A図のあと、▽8六歩、▲8五桂、▽8七歩成り、▲7三桂成りと進み、
先手馬を作るがその馬を自陣に引いて守りに使うことになる。後手玉に迫ることが
出来ずに投了となってしまいました。

       A図                 投了図

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第48期王座戦5番勝負第4局(10/4)

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛   2勝2敗
王座    羽生善治   2勝2敗

113手で先手羽生王座の勝ち

羽生王座が2勝2敗のタイに持ち込みました。
さすがというか、簡単には勝たせてくれないですね〜

最終第5局にタイトルを賭けることになりました。
勝って竜王戦にはずみを付けることができるのはどっちか。

第5局は10月13日です。

最終局に持ち越す

後手藤井竜王の四間飛車でした。2四で飛車角の交換があり、先手の角馬、後手
の飛車二枚が盤上に。A図となって、先手後手共に飛車角がもうひとつ、窮屈な
状態になっている。後手5三の金を6に寄って飛車先を通したところ。先手は9
筋を破られて駒を渡すと怖いところだが。A図から先手は5七銀とする。藤井竜
王は「どう指せば良いか、わからなくなった」という。

       A図                 B図

A図から後手藤井竜王攻めて出るのだが、▽6五桂に先手羽生王座、▲9三歩と
打ったのがB図。不思議、羽生マジックか。何で取っても効かされとなる歩だ。
このあと、▲9二香〜▲9一香成り〜▲9二飛車打ちと決め手にしてしまうのだ
からすごい。私なんぞが言ってもしょうが無いが(^_^; 羽生は攻めれば強い!

       投了図

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第48期王座戦5番勝負第3局(9/21)

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛     2勝1敗
王座    羽生善治     1勝2敗

99手で先手藤井竜王の勝ち

挑戦者の藤井竜王が勝ち2勝目をあげました。
対局は74手で千日手となり、差し直し局を先手となった藤井竜王が攻め合いの
将棋を勝ちました。羽生五冠からタイトルを奪取できるか、あと1勝です。

第4局は10月4日です。

千日手、差し直しの大熱戦

対局は中国の広州市で行われたとのことです。注目していた現地の中国人も日
本人も千日手にはびっくりしたでしょう。

      千日手局

図は74手で千日手が成立した局面。先手の6三の駒をはさんで後手は6二に駒
を打つ、先手は6四に駒を打つで、金銀の振り替えはありますが両者譲らず、
千日手になりました。

先手後手が変わって指し直し局は、先手藤井竜王の藤井システムです。A図は
2五桂から、7七の角筋を効かして4五歩と突いたところ。後手羽生王座は7
三角と出ます。

       A図                 投了図

A図から先手は飛車が成り込み、後手は角が成り込み、すごい攻め合いとなっ
たのですが、羽生王座、わずかに届かなかったみたいです。
う〜ん、投了図から、先手玉は詰んでいないのでしょうね。後手投了している
のですから。先手玉は龍一枚で守っている形ですが、この龍が強力、良いとこ
ろに効いています。

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第48期王座戦5番勝負第2局(9/8)

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛       1勝1敗
王座    羽生善治       1勝1敗

102手で後手羽生王座の勝ち

羽生王座が勝ち、1勝1敗のタイにしました。
また後手番の勝ちですね。
これから3番勝負、どうなりますか。

第3局は9月21日です。

羽生、藤井システムを押し返す

先手となった藤井は四間に飛車を振って藤井システム。3七桂から2五桂と跳ね
て攻める。桂を2五に跳ねれば、藤井ペースかと思ったのだが、羽生は2二玉、
角は5一に引いて3二金と構える。A図は中央5五で銀交換したあと、先手が5
五角と王手で出た手に後手4四歩と打ち、その歩を先手同歩と取ったところ。

       A図                 投了図

ここから後手▽5四金と出るのだが、先手藤井8八角と引いてしまう。後手5五
歩と角道を止められてしまっては先手の攻めは失敗か。▽5四金に▲4三歩成り
とは行けなかったものなのだろうか。その後▽2五歩と桂も取られて、▽2四角
と出られてからは羽生の一方的な攻め将棋となった。

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第48期王座戦5番勝負第1局(8/29)

  挑戦者/王座  
竜王    藤井 猛         1勝0敗
王座    羽生善治         0勝1敗

80手で後手藤井竜王の勝ち

挑戦者の藤井竜王が羽生王座に80手で勝ち、まず1勝です。
藤井ー羽生のタイトル戦は将棋の内容もどういう戦いになるのか興味深いです。
シリーズの結果も羽生五冠が五冠を守るかどうか、挑戦者の先勝で面白いシリ
ーズになりそうです。

第2局は9月8日です。

藤井、鮮やかに決める

挑戦者の藤井竜王は四間に飛車を振って、藤井システムなのだが・・・
以前、NHKの講座で藤井システムをやっていた時も、時間の都合が良い時に、
時々は見ていたのだが、変化が多くて良くわからなかった。
先手羽生王座は角を7七から5九、2六と持ってきて、玉は8九と低く構える。

         A図                   投了図

A図、角交換の後、後手から▽2七角と打ったところである。角は先手の2六の
角と後手の3三の角が4四で交換になった。後手から▽4四角とぶつけて交換に
なったのだが。A図のあと、▲2八飛、▽3六角成りと後手が馬を作る。先手と
しては案外あっさりと馬を作らせてしまったという感じがするのだが、どうだっ
たのだろう。先手も2筋から飛車を成り込み、後手陣に角を打って後手の飛車と
交換、二枚飛車で攻めるのだが。
後手の馬に4六の銀を取られて銀損の分かれはつらい。後手藤井は、その銀を▽
6九と打って、3六の馬と持ち駒の角を絡めて攻めきってしまった。
藤井は快勝だが、羽生はあっさり負けたという感じが強い。

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・王座戦挑戦者に藤井竜王

第48期王座戦の挑戦者決定戦が藤井竜王と谷川九段で争われ、藤井竜王が谷川九
段に勝ち、羽生王座への挑戦を決めました。藤井竜王は竜王戦以外のタイトル戦
は初めての登場ということで、あれっ、そうかいなとちょっと驚きです。羽生5
冠とのタイトル戦、楽しみです。第1局は8月29日です。
谷川九段は残念でした。棋聖戦、王位戦に続いて谷川ー羽生の3連続タイトル戦
が見られるかと期待していたのですが・・・  谷川九段には王位戦で頑張って
もらいましょう。


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