将棋タイトル戦情報

第31期女流名人位戦(2005年1/16〜2/14)

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挑戦者  女流三段      千葉涼子

女流名人、女流王位、倉敷藤花 清水市代

第1局 1月16日 191手で先手清水女流名人の勝ち
第2局 1月31日 131手で先手千葉女流三段の勝ち
第3局 2月 7日 131手で先手清水女流名人の勝ち
第4局 2月14日 100手で後手清水女流名人の勝ち

清水女流名人、3勝1敗で防衛


第31期女流名人位戦五番勝負第4局(2/14)

 挑戦者/女流名人  
女流三段 千葉涼子   1勝3敗
女流名人 清水市代   3勝1敗

100手で後手清水女流名人の勝ち

また相掛かりになりました。後手清水女流名人から角の交換があり、先手千葉女流
三段は角を6六に打ちました。A図は先手が4六の歩を突いて出てところです。後
手は9筋に手を付けていますが先手も右の桂を1七から2五に跳ねて角は良いとこ
ろに打って後手玉を遠く睨んでいるし面白い攻防が続くかと思われたのですが、A
図から後手は歩突きで空いた4六に角を打ち込みました。4六角打ちから後手は3
七角成りで馬を作って有利に進めて行きます。投了図の先手の角と後手の馬の働き
を見ればすごい違いですね。A図で簡単に後手に角を打たせたように見えるのはど
ういうことだったのでしょう。馬を作らせて指そうということだったのでしょうか。
先手からの攻めに自信ありだったのでしょうか。しかし先手からの攻めは鋭さを欠
いて、後手に上手く指されたこともあり、千葉無念の投了。またも清水に押し返さ
れてしまいました。清水はたしかに強いでしょうが千葉には清水を追い越して女流
棋界を引っ張って行くようになってほしいですね。


第31期女流名人位戦五番勝負第3局(2/7)

 挑戦者/女流名人  
女流三段 千葉涼子     1勝2敗
女流名人 清水市代     2勝1敗

131手で先手清水女流名人の勝ち

第1局、第2局に続いてまたも相掛かりの将棋になりました。A図は後手千葉女流
三段が角を8二に打ったところです。先手清水女流名人が1三歩〜1四歩で後手の
香を吊り上げて2六の馬を3六に寄った手に対して後手8二角打ちでした。先手の
馬での香取りに角を打って凌いだところ。しかしここではもう後手が少し苦しいみ
たい。このあと先手に5六歩〜5七金〜2九飛車とされてもう先手は磐石になりま
した。後手は4六角で銀との交換、角切りでなんとか攻めようとしますが薄い攻め
で終わりました。先手は59手目7一角打ちから2六角成りとして馬を作ったのです
が、後手は先手にあっさりと馬を作らせてしまいました。馬を作らせて指す考えだ
ったのか、やむを得ずに作られてしまったのか、その辺はどうなのかわかりません
が、後の指し手を見ると明らかに先手は馬を作って得をしているように見えます。
中盤の入り口で付いたちょっとした差がそのまま最後まで行ってしまったようです。
清水相手に逆転して勝つのは難しいでしょう。


第31期女流名人位戦五番勝負第2局(1/31)

 挑戦者/女流名人  
女流三段 千葉涼子       1勝1敗
女流名人 清水市代       1勝1敗

131手で先手千葉女流三段の勝ち

相掛かりの将棋になりました。後手清水女流名人から角の交換があり、中盤の難し
い局面で先手が角を打ったのがA図です。後手が7五歩と打った手に対して先手千
葉女流三段が6四角と打ったのです。後手からしてみると7五歩は先手同銀、また
は同金とは出来ないので先手が金を引けば大きな利かしになるとみての7五歩でし
ょう。先手の6四角に後手8三飛車と受けて、▲7五銀、▽6三銀となっては後手
の7五歩打ちが先手へのプレゼントになってしまいました。中盤の難しいところで
好手を出した先手が優勢となり、そのまま押し切りました。差が付いてからもさす
がは清水、攻めて出るる場面もありましたが千葉は冷静に対応して逆転はさせませ
んでした。これでタイになり、この先が楽しみになりましたね〜。やはり挑戦者が
頑張ってくれなければ面白くありません。


第31期女流名人位戦五番勝負第1局(1/16)

 挑戦者/女流名人  
女流三段 千葉涼子         0勝1敗
女流名人 清水市代         1勝0敗

191手で先手清水女流名人の勝ち

千葉女流三段が挑戦者として登場です。清水女流三冠を相手にどんな将棋を見せて
くれるのか注目です。相掛かりの出だしから、先手清水からの角交換があり、交換
した角をそれぞれ馬にして、また馬の交換と華やかな攻防が続きました。6五で銀
の交換もあり、先手は交換した銀を8七に打って玉頭の守りに使い、後手は2八に
打って香を取り、その香を3四に打ちました。先手の玉からは遠いところでの銀打
ちですが先手の飛車を脇に追って一働きです。まだまだ働いてもらわなければ困る
銀でしょう。A図は後手千葉が4六の歩を成り捨てたところです。先手同金、後手
3七香成り、先手4六金と続きましたが、先手は後手の歩成り、香成りの手に乗っ
てこの金を4六から3五と進めて後手玉の脅威となるところまで行ってしまいまし
た。後手の香成りは先手から3四歩打ちと打たれる手も厳しくてタイミングが難し
いですね。後手の成り駒を使っての攻めは案外時間がかかり、終盤は先手清水の攻
めの切れの良さが余計に感じられる一局でした。


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