将棋タイトル戦情報

第30期棋王戦(2005年2/5〜2/25)

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挑戦者 王位、王座 羽生善治(2月10日、羽生二冠は王将を獲得、三冠に) 

棋王        谷川浩司

第1局 2月 4日  86手で後手羽生二冠の勝ち
第2局 2月19日  97手で先手羽生三冠の勝ち
第3局 2月25日  98手で後手羽生三冠の勝ち

羽生三冠が3勝0敗で奪取
羽生三冠は四冠に、谷川棋王は無冠に


第30期棋王戦五番勝負第3局(2/25)

 挑戦者/棋王  
三冠   羽生善治     3勝0敗
棋王   谷川浩司     0勝3敗

98手で後手羽生三冠の勝ち

挑戦者の羽生三冠が98手で勝ちました。羽生三冠は四冠に、谷川棋王は無冠となり
ました。羽生の華麗な指しまわしを見ることになりました。A図から先手は飛車を
5五に持って行き、後手の角と交換して7二飛車打ちなどを視野に入れての2五飛
車でしたがA図から後手は▽3五歩、▲同飛、▽4六歩、▲同銀で銀を吊り上げて
おいて、▽2四銀でした。▲5五飛に▽3六角とひらりと体をかわしたのがB図で
す。巧いですね〜。B図で先手仕方無く7五桂打ちでしたがあまり後手陣にひびく
手では無かったみたいです。
羽生は棋王戦が始まった時は王位、王座の二冠でした。それが、棋王戦の最中に王
将を獲得し三冠になり、そしてこの棋王戦も勝ち瞬く間に四冠になりました。力強
さが戻って来ていますね〜。その上に勢いも感じます。羽生は強いいのですが、反
対に谷川は棋王を失って無冠となってしまいました。後ろ姿が格好良いと言われて
もしょうが無く、輝きが鈍くなってしまったように感じてしまいます。まだまだ輝
いていて欲しいのです。羽生からタイトルを奪ってさらなる「復活」となるように
願いたいですね。


第30期棋王戦五番勝負第2局(2/19)

 挑戦者/棋王  
三冠   羽生善治       2勝0敗
棋王   谷川浩司       0勝2敗

97手で先手羽生三冠の勝ち

矢倉になりましたが先手羽生三冠は7八銀〜7九角〜7七玉〜8八玉としてから7
七金と玉を7七経由で囲って金を7七に構える趣向でした。後手谷川棋王は飛車角
銀で先手陣に攻め掛かります。先手は二枚の金で玉頭を守って、難しい攻防が続き
ました。A図は先手が7五に銀を打った局面。先手7二角打ちで後手の8三の飛車
が8五に逃げてそれに対して7五銀打ちでした。は先手の二枚の金の守りが厚くて
後手はそれならと5五飛車の転換を狙ったのでしょうがA図の先手7五銀が力強い
手でしたね〜。すごく重い、はっきりとした意思を感じる手です。これで後手の飛
車は動き辛くなってしまいました。B図は先手6五歩突きに後手が4三の金を5三
に寄ったところです。後手は先手の馬に当てて金を寄り守りの強化、玉の安全を図
ったのでしょうが先手の攻めに調子を与える事になってしまいました。ここでは4
七角成りとして攻め味を作っておけばまだまだこれから大変な将棋だったようです。
B図から後手は攻める順が回ってこないまま投了となりました。投了図は早い投了
のようですが大差なのでしょうね。これで挑戦者の羽生が連勝となり、谷川は無冠
のピンチとなりました。


第30期棋王戦五番勝負第1局(2/4)

 挑戦者/棋王  
二冠   羽生善治         1勝0敗
棋王   谷川浩司         0勝1敗

86手で後手羽生二冠の勝ち

後手番羽生二冠は四間飛車でした。先手谷川棋王は5五角と出てから後手の3三の
角と角交換をしました。お互いに飛車を敵陣に成り込んで攻め合いです。A図は先
手が9八玉と9七の玉を引いた手に対して後手が9六歩と先手の歩を取って歩を進
めて来たところです。先手玉は後手に迫られていますがここで一手の余裕を得て図
から5二桂成りと決めに出ます。後手5二同銀に先手3五角と打って後手4四歩に
先手同角と龍に二枚角で後手玉を捉えようというところですが、後手玉が6三玉と
いったん6三に逃げたのが好手だったらしい。先手5三金でしたが金が角と被って
しまい後手玉は9筋へ逃げ出してしまいました。両者とも持ち味を出した面白い将
棋でした。羽生はこれから三冠、四冠、五冠も獲ろうかという勢いですが、その勢
いがそのまま感じられる将棋でした。


第30期棋王戦挑戦者に羽生二冠(1/7)
第30期棋王戦挑戦者決定戦(変則2番勝負)は羽生二冠が森内二冠に2連勝し挑戦を
決めました。敗者組から勝ち上がった羽生は2連勝が必要で、勝者組勝ち上がりの
森内は1勝で挑戦を決めることが出来たのですが、羽生連勝で挑戦となりました。
谷川棋王との第1局は2月4日です。


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