将棋タイトル戦情報

第29期棋王戦（2004年2/8〜　）

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挑戦者　王位　谷川浩司

棋王　　　　　丸山忠久

第１局　２月　８日　121手で先手谷川王位の勝ち
第２局　２月２２日　 83手で先手丸山棋王の勝ち
第３局　２月２９日　103手で先手谷川王位の勝ち
第４局　３月２０日　 96手で後手谷川王位の勝ち

谷川王位、３勝１敗で奪取、二冠に

第29期棋王戦五番勝負第４局(3/20)

96手で後手谷川王位の勝ち

角換わり腰掛銀になりました。Ａ図は後手の８五歩に先手が８六の角を７五に
上がったところです。先手が先に角を打って有利に進めようという展開ですが
ここから後手の７七桂成りに構わずに先手６三歩成りでした。先手丸山棋王の
攻めの気持ちが窺える手ですね〜。後手谷川王位の７七桂成りのほうが玉に近
いので後手が攻める展開になりました。７筋、８筋に歩打ちを絡めて巧く手を
作っていくものですね〜。Ｂ図は先手が反撃の「決め手」を放ったところ。４
三の歩を成り込んだところです。後手▽同飛でしたが、丸山はこの飛車でと金
を取る手をうっかりしていたらしい。思い違いがあったのでしょうか。▽４二
同飛のあと４手進んで先手投了となりました。これで谷川は王位、棋王の二冠
になり、逆に丸山は唯一のタイトルを失ってしまいました。

第29期棋王戦五番勝負第３局(2/29)

103手で先手谷川王位の勝ち

前局に続いて８五飛車でした。後手丸山棋王は１九に馬を作って、先手は３四
歩から３三歩成りで桂を取って攻めてＡ図。先手は１六に寄った飛車をそのま
まにして後手に取らせている間に攻めます。桂を７四に打ち銀と交換しさらに
その銀を３二に打ち込んで金銀二枚の得。しかし飛車を取らせて指すというの
がすごい。後手の馬はまだ働いていないし、「指せる」ということでしょうか。
このあと先手は角を５六から８三角成りとして後手玉を挟撃態勢にしてＢ図は
後手７七桂成りと先手の桂を取った手に先手は▲同玉から▽６五桂に８八玉と
入り、相手の指し手に乗っての玉の移動で先手玉は安全になり、103手までで
先手勝ちとなりました。

第29期棋王戦五番勝負第２局(2/22)

83手で先手丸山棋王の勝ち

後手番谷川王位の８五飛車です。角は３三で交換があり、お互いに打ち合い、
３七で交換しさらにまた打ち合い４六でも交換と派手な交換劇となりました。
Ａ図は先手の２五の飛車に当てて後手が３四に角を打った手に対して先手丸
山棋王が３五飛車と後手の歩を取りながら寄ったところ。角取りになってい
ますがこの角取りをそのままにして後手は攻めて行きました。６六桂からの
攻めです。一息ついたところでいったん▽４四金打ちと手を戻してからまた
攻めて行きます。８一の桂を跳ねて行って攻撃参加に間に合わせるなんとも
谷川「らしい」攻めだったのですが投了図、後手▽４六桂に▲４二歩でぽっ
きりと折れるように終局となってしまいました。

第29期棋王戦五番勝負第１局(2/8)

121手で先手谷川王位の勝ち

・二枚飛車でも掴まへきれぬ春の影

相掛りの将棋になりました。後手の丸山棋王は角交換をしてから右の金をどんど
ん出て行き、８七まで出て先手谷川王位の金にただで取らせました。その間に後
手は飛車を８四から４四に回して銀桂を絡ませて先手玉に迫ります。さらに２四
に飛車をまわり、先手玉を追い詰めてＡ図。もう先手玉は詰んでしまいそうです
が、簡単ではないのですね。後手３八飛車成りは先手３二歩成りから７四角か５
六角での王手龍取りで凌げているらしい。先手３八角となるとこれがまた後手は
銀一枚では難しいらしい。Ａ図で先手の後手陣への手掛かりは３三の歩だけなん
ですがね〜。この歩の存在が大きい。Ａ図から▽３三金と歩を払い、▲４八金と
守りに援軍を送り、▽３七歩をそのままにして▲５四桂から６四角打ち、さらに
４一角打ちとして先手が勝ち切りました。詰んでいるのかいないのかにはらはら
どきどきする将棋は将棋ファンとしては楽しくて良いですね。

第29期棋王戦挑戦者に谷川王位(1/9)

第29期棋王戦挑戦者決定戦の第２局が行われ、谷川王位が挑戦者に決まりました。
深浦七段と谷川の挑戦者決定戦第１局は１敗組みから上がってきた深浦が谷川に勝
ち、挑戦者決定は第２局に持ち越されていました。第２局は谷川が勝ち挑戦を決め
ました。深浦は惜しかったですね。
丸山棋王との第１局は２月８日です。

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