将棋タイトル戦情報（かつおの尾）

第28期女流名人位戦（2002年1/6〜2/3）

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挑戦者　倉敷藤花　中井広恵

女流名人　　　　　斎田晴子

第１局　１月　６日　111手で先手中井倉敷藤花の勝ち
第２局　１月２０日　116手で後手中井倉敷藤花の勝ち
第３局　２月　３日　123手で先手中井倉敷藤花の勝ち

中井倉敷藤花３連勝で奪取、２冠に

第28期女流名人位戦５番勝負第３局(2/3)

123手で先手中井倉敷藤花の勝ち

挑戦者の中井倉敷藤花が３連勝で斎田女流名人を破りタイトル奪取、２冠となりま
した。これで女流王位、女流王将の清水女流２冠と女流のタイトルを二人で分ける
ことになりました。

・節分や女流棋界に山ふたつ

　　　　　　　　Ａ図　　　　　　　　　　　　　　　　投了図

連敗で後がない斎田女流名人は四間飛車を６二に振ってから９筋の端を攻めて食い
破りますが、その間角銀の交換で駒損です。６四香と打ってさらに６筋からも攻め
ようというところでＡ図。ここで先手中井倉敷藤花は▲６六桂打ちと逆に攻め返し
ます。先手は９筋は破られても右辺が広いですね〜。後手挟撃態勢に持って行きた
いのですが、後手の３三から４五に跳ねた桂も先手の４三角打ちから５四角成り、
４五馬と手順に取られてしまってどうもいけません。
斎田は３連敗での失冠。タイトルを守るのは難しいですね〜。中井はこれで２冠と
なり、女流４冠を清水女流２冠と分け合うことになりました。清水時代が続くと思
われた女流棋界も様変わり。２強時代ですかね〜。

第28期女流名人位戦５番勝負第２局(1/20)

116手で後手中井倉敷藤花の勝ち

挑戦者の中井倉敷藤花が連勝です。
早くもタイトル奪取にあと一番としました。強いですね〜。

第３局は２月３日です

・冬の雷穴熊ついに捕まらず

　　　　　　　Ａ図　　　　　　　　　　　　　　　　　投了図

先手番の斎田女流名人は藤井システムからの攻めて出ます。後手中井倉敷藤花は穴
熊から先手の２五桂に角を２二に引く構え。先手は１三桂成りから激しく攻めて、
先手が攻め切れるかどうかという展開になりました。Ａ図、後手が３三歩と打った
ところ。▲３三同歩成りと進みましたが、後手▽５五馬と引いた手が機敏だったら
しい。Ａ図で先に▲１四歩打ち、▽同銀としておけば良かったらしい。うーん、難
しい。捉えられそうで、捉えられない後手玉は最後は入玉、２八まで逃げてしまい
ました。先手後手共に馬を作りましたが先手の馬の位置が良く、先手有望だったら
しいが勝ちきれなかった斎田は苦しい。あとが無くなりました。

第28期女流名人位戦５番勝負第１局(1/6)

111手で先手中井倉敷藤花の勝ち

第２局は１月２０日です

・あらたまの年の攻め合う将棋かな

　　　　　　　　Ａ図　　　　　　　　　　　　　　　　　投了図

後手斎田女流名人は藤井システム。▽８五桂に先手中井倉敷藤花は▲５九角から▲
３七角と転換。▲９一角成りと香を取りながら馬を作ります。その間、後手も先手
玉に迫ります。Ａ図は後手、飛車を先手陣に成り込んだところ。飛車を成り込んで
後手の攻めも迫力充分というところですが、ここから▲４八飛、▽２九龍、▲６四
馬、▽８五桂、▲８六歩、▽７七銀と進み、両者の息詰まる攻防が続きます。しか
し、先手玉は８七から７六と上部に逃れて行ってしまいました。後手の３三の角が
大事なところで働かなかったのが痛いですね〜。先手の５五の歩が後手の角道を止
めて角を働かさなかったということなんでしょう。後手は少〜し駒不足に悩んだ印
象です。１局目から好勝負でした。先後が変わっての第２局が楽しみです。

第28期女流名人位戦の挑戦者に中井藤花(12/21)

第28期女流名人位戦の挑戦者に中井広恵倉敷藤花が決まりました。
リーグ戦を７勝２敗で終えた３人でプレーオフが行われました。
碓井涼子女流二段を破った石橋幸緒女流三段が中井藤花と決定戦を行い、
中井藤花が勝ち挑戦を決めました。

中井藤花は勝負強いですね。リーグ戦では最終局に、１敗でリードしていた碓井女
流二段に勝ちプレーオフに持ち込み、プレーオフも石橋女流三段を退けて、女流王
位戦、倉敷藤花戦に続いて３タイトル戦連続で挑戦者に勝ち上がってきたというこ
とになります。最近の強さ、好調さをそのまま発揮していますね。

女流名人は前期、中井からタイトルを奪った斎田晴子女流名人です。リターンマッ
チということになりました。どんな将棋になるか楽しみです。

第１局は１月６日です。

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