将棋タイトル戦情報(かつおの尾)

第23期女流王将戦(2001年5/8〜6/18)

 

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挑戦者 女流三段 矢内理絵子

女流王将     清水市代

 挑戦者/女流王将  
女流三段 矢内理絵子   1勝3敗
女流王将 清水市代   3勝1敗

第1局 5月 8日 149手で先手矢内女流三段の勝ち
第2局 5月21日  97手で先手清水女流王将の勝ち
第3局 6月 4日 142手で後手清水女流王将の勝ち
第4局 6月18日 101手で先手清水女流王将の勝ち

清水女流王将3勝1敗で防衛


第23期女流王将戦五番勝負第4局(6/18)

 挑戦者/女流王将  
女流三段 矢内理絵子   1勝3敗
女流王将 清水市代   3勝1敗

101手で先手清水女流王将の勝ち

清水女流王将が3勝1敗でタイトル防衛です。三冠堅持ですね。
矢内女流三段はまたしても清水の壁に阻まれてしまいました。
壁は厚くて高いようですがなんとか乗り越えてほしいです。
若いのだから。

・3連勝攻める清水の花菖蒲

        A図                投了図

先手清水女流王将が2六飛、後手矢内女流三段が8二飛から中段での押し合い、駆
け引きがあり、▲7三歩打ちと▽9四角打ちの交換がありました。先手からの7三
歩打ちは手筋で、それに対する後手の9四角打ちが疑問とのこと。私にはさっぱり
わかりませんが・・・ A図は先手が8五の桂を▲9三桂成りとし、後手が▽同桂
と取ったところ。先手清水は8六歩と土台を作ってから7七の桂を8五桂と跳ね、
▽8四歩の桂取りに▲7一角打ち、▽9二飛と追ってから▲9三桂成りです。A図
から先手▲9六歩と突いて、この歩を間に合わせてしまうのだかすごいです。A図
から▲9六歩、▽9八歩、▲9五歩、▽7六角、▲9四歩、▽5一金、▲9三歩成
▽5二飛となって、あとは差が広がる一方で、清水快勝となりました。
清水はこれでタイトル保持通算27とのこと。強いですね〜 林葉が15、中井が
11だそうです。まだまだ清水時代が続くことでしょう。


第23期女流王将戦五番勝負第3局(6/4)

 挑戦者/女流王将  
女流三段 矢内理絵子     1勝2敗
女流王将 清水市代     2勝1敗

142手で後手清水女流王将の勝ち

角換わり腰掛け銀から大熱戦の将棋も終わってみれば清水女流王将の勝ちとなり、
さすがに強いというところを見せました。防衛にあと一番です。

第4局は6月18日です。

2勝目を得たる清水の強さかな

        A図                 投了図

角換わり腰掛け銀から中央で銀を交換し、2五で桂を交換し、先手矢内女流三段が
2五歩、3五歩と突き捨てて、▲3五角と出たのがA図。先手は左の銀も交換して
銀二枚持っています。後手の3三銀は交換した銀を打ったもの。ここからの後手の
手の作り方がすごい。さすがは清水女流王将という手順です。
A図から ▽5六歩、▲3七桂、▽5七歩成り、▲同金、▽5六歩、▲4七金と進
み、さらに▽6六歩〜▽6七歩成りも効かして、見事に手にしてしまいました。
先手は5三角成りから攻めますが、後手の8七飛車成りのほうが強力。投了図の後
手陣の堅さもすごい。攻められながら、逃げながらのこの陣形。まあ勝ち将棋だか
らでしょうが、参考にしたいものです。


第23期女流王将戦五番勝負第2局(5/21)

 挑戦者/女流王将  
女流三段 矢内理絵子       1勝1敗
女流王将 清水市代       1勝1敗

97手で先手清水女流王将の勝ち

清水女流王将が勝ち1勝1敗としました。
ここは力を見せたという感じです。

第3局は6月4日です。

激しさを制し王将清水勝つ

       A図                  投了図

激しい攻め合いの将棋でした。A図は先手清水が4六の銀を▲4五銀とぶつけたと
ころ。ここに来るまで▲3五歩、▽同歩と突き捨てておいて、3七桂と跳ねてから
▲3三歩、▽同角と後手の角を上げておいての銀出です。
ここからがすごい。
▲4五銀、 ▽6六歩、▲5四銀、▽5四同歩、▲4五桂、▽6七歩成、
▲3三桂成、▽5八銀と双方、我が道を行くの攻めです。しかし後手矢内に少し緩
い手がでたらしい。清水が後手の攻めを受け止めてしまった。最後は後手が▽2四
桂と王手してきた桂を先手2六の飛車を▲2四同飛と切って、91手目から王手の連
続で投了となりました。15手詰めですか、お見事でありました。


第23期女流王将戦五番勝負第1局(5/8)

 挑戦者/女流王将  
女流三段 矢内理絵子         1勝0敗
女流王将 清水市代         0勝1敗

149手で先手矢内女流三段の勝ち

挑戦者の矢内女流三段がまず1勝を上げました。序盤からのリードを守って、その
まま押し切ったようです。清水女流王将相手に見事な勝ちかたでありました。この
1勝はこのあと、自信になって出てくるのではないでしょうか。
清水女流王将は案外な負け方でした。次局は力を発揮できるでしょうか。

第2局は5月21日です。

新緑や袴姿の挑戦者

        A図                投了図

矢内女流三段ははかまでの対局だったそうです。、良いですね〜

先手矢内、飛車先の歩交換から横歩を取らずに2六飛と引きました。後手清水も、
飛車先の歩交換から8二飛と深く引いて、A図は後手、再度の8六歩から歩交換を
して、先手4五歩と突いたところ。ここから後手は▽8五飛ですが、先手に幸便に
▲7五歩と突かれ、この歩を取れない。あとで▲7七桂、▽8二飛〜▲8五歩〜▲
8六歩、▽8三歩となっては後手はなにをしたのかわからない、思惑違いとなって
しまった感じです。投了図、後手の2二飛車は8二から移動した飛車で、受けにわ
ずかに働いただけです。先手の飛車との働きの差は大きいですね。挑戦者矢内会心
の一局でしょう。


第23期女流王将戦、挑戦者に矢内女流三段(4/12)

リーグ戦を5勝2敗で終了した、中井広恵女流五段と矢内理絵子女流三段とで挑戦
者決定のプレーオフが行われ、矢内女流三段が勝ち、清水市代女流王将への挑戦を
決めました。矢内女流三段は昨年の倉敷藤花戦に続いてのタイトル戦登場です。
昨年の倉敷藤花戦は清水倉敷藤花に2連敗で敗退しています。清水女流王将の壁を
破れるか、第1局は5月8日です。


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