将棋タイトル戦情報(かつおの尾)

第11期大山名人杯倉敷藤花戦(2003年11/6〜11/23)

 

表紙に戻る」「将棋トップページ」「終了棋戦


挑戦者  女流三段      石橋幸緒

倉敷藤花 女流名人、女流王将 中井広恵

第1局 11月 6日  87手で先手中井倉敷藤花の勝ち
第2局 11月23日 142手で後手中井倉敷藤花の勝ち

中井倉敷藤花、2−0で防衛


第11期倉敷藤花戦三番勝負第2局(11/23)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流三段 石橋幸緒   0勝2敗
倉敷藤花 中井広恵   2勝0敗

142手で後手中井倉敷藤花の勝ち
中井倉敷藤花、2連勝で防衛

冬雲の越えて行かれぬふじのやま

先手番の石橋女流三段は中飛車でした。後手の中井倉敷藤花は穴熊にしました。
お互いに飛車を7筋に回してA図は先手が5四歩と突き出したところ。先手の6四
の歩と後手の4六の歩がそれぞれ拠点になっています。後手はA図から6六角と出
ます。タイミングの良い角出ですね。先手7七角から角交換となり後手は8八角打
ちから9九角成りで香を取ってから先手の飛車と馬を交換しました。その間に先手
はと金を二枚作ってB図です。後手が飛車取りに構わずに4七香と打ちこんだとこ
ろです。後手は飛車銀が取られそうですが穴熊の堅陣で先手玉に近いところで攻め
ているので戦えるという判断でしょう。後手は攻め駒が豊富というわけではないの
に、さすがですね、手を作って行くのが巧いですね。

B図から後手が攻めて、先手は玉を中段に出て後手の攻めをなんとか凌いで攻防に
4一飛車と打ったのがC図です。先手が大駒4枚持ってます。後手は大駒を捨てて
の攻めでしたがちょっと雲行きが怪しくなってきたところです。ここから後手は4
五歩と打っておいて、4二金から飛車を取って先手玉を詰ましてしまいました。
先手の4一飛車打ちはやぶ蛇でしたね〜。そこを機敏についた後手の指し方が巧か
ったということでしょうけれど。
後手中井が攻めて先手石橋はいったん受けきったように見えたのですがね〜。中井
の穴熊が堅かったですね。穴熊の堅さを生かした指し方が光った一局でした。

それにしてもせっかく藤花という綺麗な名前が付いている棋戦を季節外れの寒い時
に行うのはもったいないですね。藤の花の季節にできないものでしょうか。


第11期倉敷藤花戦三番勝負第1局(11/6)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流三段 石橋幸緒     0勝1敗
倉敷藤花 中井広恵     1勝0敗

87手で先手中井倉敷藤花の勝ち

連敗をまた止められず冬に入る

中井倉敷藤花と挑戦者として出てきた石橋女流三段との対戦成績は中井の15
勝7敗です。最近の対局では石橋の8連敗になってます。石橋にとって中井は
大きい壁になっているようです。が、ここを越えて行かなければねえ。

A図は中央に駒が集結、煮詰まった状態になっています。後手の飛車は5二か
ら寄ってます。ここから後手石橋が▽4五歩と動いて▲同銀左に▽4四歩と打
ち、▲5四銀から金銀4枚の交換となりました。B図は▽4五歩と角道を通し
たところに先手がすかさず4四金と打ったところ。後手の5二と5四の銀は二
枚とも交換した銀を打ったものです。今日はこうしてじっくりした将棋にしよ
うというのでしょうか。それにしても歩も打ってしまって持ち駒は無し。これ
では攻めるのに困ると思うのですが・・。B図から後手はいったん角を引いて
から4二飛車。先手は5四金と中央から押して行きます。

C図は先手が5二に銀を打ち込んだところ。後手は交換した角で馬を作りまし
たがあと金が一枚だけ。歩も無くて先手の飛車を止めることも出来ません。
先手は4一銀成りから5二歩成り、6一ととして、もう、ぐいっ、ぐいっと攻
め倒してしまいました。

中井が快調に攻めて勝った将棋でしたが、石橋はこれで対中井戦に9連敗です。
苦手意識があるのか指し手が伸びてないですね〜。縮んでいる感じです。
連敗する前は五分の星だったんですがね。気持ちの部分が大きいのでしょうか。


第11期倉敷藤花戦挑戦者に石橋女流三段(10/1)

第11期倉敷藤花戦の挑戦者決定戦が行われ、石橋女流三段が斎田女流四段に勝
ち、挑戦を決めました。石橋は今年の5月の女流王将戦で中井女流王将に挑戦
して三連敗で負けたばかりです。今度はどうでしょう。このところ充実してい
る中井倉敷藤花を破ることができますかどうか。
第1局は11月6日です。


表紙に戻る」「将棋トップページ」「終了棋戦