将棋タイトル戦情報(かつおの尾)

第10期大山名人杯倉敷藤花戦(2002年11/13〜11/24)

 

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挑戦者  女流三段       矢内理絵子

倉敷藤花 女流名人、女流王将
 中井広恵

第1局 11月13日  90手で後手中井倉敷藤花の勝ち
第2局 11月24日 109手で先手中井倉敷藤花の勝ち

中井倉敷藤花、2−0で防衛


 

第10期倉敷藤花戦三番勝負第2局(11/24)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流三段 矢内理絵子   0勝2敗
倉敷藤花 中井広恵   2勝0敗

109手で先手中井倉敷藤花の勝ち

中井倉敷藤花が二連勝で挑戦者矢内女流三段を退けタイトルを防衛しました。
先に女流王位戦で清水女流王位に挑戦した石橋女流三段は3連敗で敗退、今回
は矢内女流三段は二連敗で中井倉敷藤花に敗退、なかなか清水、中井の壁は厚
いですね〜。

 

第1局と先後が替わり後手番の矢内女流三段が右四間飛車にしました。お互い
に右の桂を先手4五、後手8五と跳ねるのですが、共に歩で桂を取り合う展開
になり、A図は後手が取った桂を8四桂と銀取りに打ったところ。先手中井藤
花は銀取りにかまわずに攻めていきます。▲2四歩から手を作っていくのです
がすごいですね。▲2四歩、▽同歩、▲2三歩、▽同金として▲1五桂打ちか
らとうとう後手陣を食い破ってしまいました。B図、後手矢内も6筋から攻め
ていき、6四の銀を7五銀と先手の金銀の頭にぶつけて勝負手です。先手玉も
危ない形ですが飛車と角が妙に守りに効いていて一歩及ばずでした。後手矢内
もチャンスが幾度かあったような感じです。私にはこうしていたらというよう
なことはわかりませんが・・・。中井の攻めほうが鋭い印象です。充実してい
るのでしょうね。


第10期倉敷藤花戦三番勝負第1局(11/13)

 挑戦者/倉敷藤花  
女流三段 矢内理絵子     0勝1敗
倉敷藤花 中井広恵     1勝0敗

90手で後手中井倉敷藤花の勝ち

中井倉敷藤花が貫禄の先勝です。
両対局者ともに和服での対局だったようです。
華やかで良いですね〜。
第2局は11月24日です。

 

矢倉模様の出だしから後手番中井藤花は右四間飛車に先手矢内女流三段は袖飛
車に。後手は角を転換して8三の歩の上に先手は右の金を中段に出て後手の駒
の動きを封じようという構えでしょうか。珍しい格好になってます。A図から
後手は9五歩〜9七歩〜8五桂と攻めてでます。先手も4五桂〜3三歩と両者
桂を跳ねて攻め合いです。後手は手にした桂を7六桂打ちとし、先手も3四桂
打ちとお互いに両取りの掛け合いがあり、桂が活躍する面白い攻防将棋になり
ました。B図は2二の先手の馬を後手が3二の金で2二金と取った手に先手矢
内が5三銀打ちと迫ったところ。ここからすごいですね〜、▽6九金。読みき
りの王手ですか。▲同玉、▽5七桂から鮮やかに即詰みにしました。▽6九金
に先手の玉が8八に逃げた時の変化も相当難しいはずですが詰みまで読んでの
▽6九金でしょう。さすが女流三冠、鮮やかですね。


第10期倉敷藤花戦挑戦者に矢内女流三段(9/24)

第10期大山名人杯倉敷藤花戦の挑戦者決定戦が9月24日に行われ
ました。
矢内理絵子女流三段と石橋幸緒女流三段の決定戦は矢内女流三段が
勝ち、挑戦を決めました。石橋女流三段は女流王位戦とのダブル挑
戦が実現するところでしたが惜しかったですね。
矢内女流三段は去年の女流王将戦で清水女流王将(当時)に挑戦し
て以来のタイトル戦登場です。その時は破れてしまいましたが今回
は中井倉敷藤花に挑戦です。
このところの女流タイトル戦は清水、中井の二人を中心に斎田がか
らむ状態でした。石橋、矢内には頑張って新風を起こしてもらいた
いですね。
第1局は11月13日です。


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