熱があり、普通の風邪にしてはせき、のど、はなの症状より頭の痛みが特に目立つとのことですね。風邪に伴うものが多いのですが、頭痛の強いときは特に「髄膜炎」の注意が必要です。吐き気があったり、明るいところに出るとまぶしく感じるなどのときは特に可能性が高いです。

髄膜炎の可能性があるときは病院ではベッドに上向けに横になってもらい医師が頭を持ち上げて首の固さをしらべます。固くて顎が胸に付かないような場合には「項硬直(うなじこうちょく)」と言って髄膜炎の疑いが高くなります。この検査のときには神経質な人は体を固くしないことが必要です。でないと髄膜炎でもないのに髄膜炎と判断される可能性があります。

髄膜炎のうち細菌が原因の場合には抗生物質を、真菌(かびのことです)が原因のときは抗真菌剤を投与してなおします。ヘルペス脳炎という恐い脳炎が髄膜炎症状で始まることもあり、この場合は特効薬の抗ウイルス剤を急いで使わないと後遺症が強く残ることがあります。


96/06/28


Last modified 96/09/27

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