発行日:93年6月20日(日)
発行:守山リス研事務局

リス研通信 No.238


小幡緑地公園でリス目撃!

守山の大森に住まわれるTさんという女性から、電話がありK夫人が受信しましたので、内容をご報告します。

Tさんの話では、昨日(6/7)に、リスを30分以上木から木へ移動する様子や餌を食べるところなど目撃できた由。写真も撮影したので、現像したら送付する旨の連絡を頂きました。観察会への参加を要請しましたが、舘さんは子供会などのボランテイアを実施しており、日曜日の観察会には参加できないが、リス研の活動については、いつも新聞等で関心をもって承知しており、リスを目撃し写真を撮影した事を報告したくて連絡を頂いたとの事です。写真を受領した時に、詳細な目撃情報をヒヤリングしたいと思います。

(小幡緑地公園の北の、野鳥の餌場から東に登ってゆく道路で、大池の北の駐車場につながる道路で、かなり多数の新しいエビフライを5/23,6/7に発見しており、リスがマツボックリを食べに来ていると思われたすぐ後に、上記の報告がありました。古川さんの設置した給餌台の場所の確認・移動と自動撮影装置の設置を併せて検討したいと考えます。)


新しい問い合わせの件

リス研通信の送付希望の問い合わせ(6/8) 常滑市 Y. K.

電話で、リス研通信を送付して欲しいと男性のかたから依頼あり送付先をご連絡頂きました。******とカタカナ名で記載して欲しいとの事。代理で電話をされたのか詳しいことは述べられませんでしたが、リス研通信を一部送付し、併せて全部請求される場合には、入会費 3000円に相当する額を請求したいと考えます。6/13にお電話と、6/15付け書状を受領しましたので、ご紹介します。

前略

毎日蒸し暑い日続きますね。さて今月11日付けの資料は有り難うございました。返事の電話をしましたが、お手数ですが資料を希望するのは、

を送付くださいますようにお願い致します。又はその付近のいずれでも道順などを至急送付されますようにその儀よろしくお願い致します。また友人の方でリス研究会の申込み用紙も一緒にお送り下さいますようにお願い致します。

では、さようなら

6 月15日 Y. K. (考古学)


東谷山での観察会

観察状況

山に登るにしたがい、温度が25℃になり、湿度が70% と上昇し、友ケ島での状況とおなじく森の中は湿度を維持するようだ。

今回は、中間にクルミの給餌が行われなかったため、全ての給餌台が空になっていると推定したが、まったくその通りであった。

全給餌台に100 個(No.5 のみ50個)合計850 個を投与した。どの給餌台のまわりにも、きれいに割られたクルミの殻と、下手に齧られた殻が見受けられた。これは、No.5の給餌台に設置した自動撮影装置のフィルムから、2 種類のリスがはっきりと区別でき、親のサイズと子どものサイズであるように思われる事からも、確認できた。

ひのきの樹皮はがしも、引き続き実施されているようで、まだ巣作りが行われているようである。

給餌台No.7に設置した自動撮影装置でのフィルムは今まで全て、露出不足で、真っ黒であった。ASA400にしても残念ながらすべて露出不足であった。(6/17)しかし、撮影日と時間のみが写っていたのでリスの出現時間として採用することとした。(やはりNo.7は、リスには安全でよいが、撮影のためには、まずい場所であり、次回No.8に移動する事とする。

やはり2匹いた、1匹は親で、もう1匹は子供か?(昨年の子)左は、ターフが耳に残り体も少し太い、右は耳が丸く若干小型。

[写真:親リスか?] [写真:仔リスか?]

名大祭 瀬戸口先生の講演と名古屋哺乳類研究会との交流

【生憎午後からシトシト雨となったが、農学部の教室で、昼食を食べた。農学部では、かいこのまゆで、人形をつくったり、実験室を見学したり、バナナをひと房頂いたりと子供たちは楽しい一時をすごしました。】

瀬戸口先生の講演

日本にいる樹リス( エゾリス、ニホンリス、タイワンリス) の特徴として、タイワンリスは背腹が一緒の色、耳のターフができない、又生活環境は、照葉樹林で、ニホンリスはどうもこの照葉樹林を避けるようだ。

友ケ島の調査では、タイワンリスにマーキングして個体識別( 体重、性成熟の度合い、年齢の推定) 実施。マーキングは、指きり、白髪染カラワッシャーによるイヤリングを利用。

観察は、音をたてずに、服装の色もはででなくやる事。またエサの樹木の地図を作成した(巻尺とクロノメーターで)。

守山リス研の活動について

千葉清水公園、新宿御苑、井頭公園など給餌しながら、放し飼いの状況で「飼っている」。この守山リス研究会は、まず生息しているかどうかの調査( 巣、食痕) から始まり、姿が見たいという事から給餌台、巣箱の設置し、自動撮影装置にいたり、その姿が目撃、撮影されるようになった。そのあたりから、当初の目的がかわり、リスが生息できる環境をつくろう、取り戻そうに重点が向いてきた。小幡などの樹木は貧弱な植生で、困難だが、多治見、東谷山、森林公園、小幡をうまくつなげることが重要。いろいろなノウハウを吸収して、おどろくほど活動的なので、その勢いをおしとどめる役にまわる程である。

名古屋哺乳類研究会の事務局の子安先生、名大農学部織田先生、藤本先生ら14-5人の方々に、コミックを全員に配付し、全リス研通信を回覧して紹介し今後リス研通信と同会の会報との交換をする事になりました。(受領資料別紹介)


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