SL-ZaurusでFlash(+Firefox 3.5)を動かす

Firefox 3.5 on Angstrom, Zaurus SL-C750
1. はじめに
生産終了となったZaurusですが、今でも活用しているユーザーは決して少なくないようです。
私も外でのブラウズにはSL-C860を使っているのですが、さすがに最近はページを見るのがつらくなってきました。
特に、Adobe Flash Playerを要求してくるページは完全にお手上げです。
そこで、ZaurusでFlashを動かす方法がないかどうかいろいろと試行錯誤してみたところ、実用的とは言い難いのですが、
Angstrom環境で一応Flashを再生することができたので、自分用メモも兼ねて公開します。
ただし、あらかじめ注意しておきますが、OSやカーネルの入れ替え作業が必要となるため、最悪Zaurusを壊してしまう恐れがあります。
さらに、互換ソフト(swfdec)を使うため全てのFlashが動くとは限らず、前述の通り実行速度も実用的ではないので、テスト目的以外では全くお勧めできません。
あくまで実験的な試みとご理解いただき、それでも試そうという方は各自の自己責任で実行ください。
なお、手順についてはまだ発展途上であり、改良の余地が多分にあります。また、自分用メモなので、どうしても断片的な(不親切な)記述になってしまいます。
Linuxに詳しい方は理解できると思いますが、細かい手順については各自で調べてください。(質問されても回答できません。)余裕があれば、記述を追加したいと思います。
2. おおまかな流れ
Zaurus(3桁機種でも4桁機種でも可のはず)にマルチブートローダをインストール
↓
SD(SDHC)カードに入れたAngstromを起動
↓
適切なパッケージ(firefox, swfdec-mozilla)を入れ、環境設定
↓
ZaurusでFlashが動くかもしれません
3. 手順
※大幅に省略して書いていますが、見た目の印象よりかなり大変です。(Linuxに不慣れな私は非常に苦労しました。)
(1) 準備
現環境を適宜バックアップする。(マルチブートローダが今までのカーネルを上書きしてしまいます。)
(2) マルチブートローダのインストール
機種に合ったkexecbootをダウンロードして、インストールする。
私はSL-C750を使いましたので、-c7x0になります。
(3) インストールイメージの作成
Online image builderでイメージを作る。
私はUnstable, small+regular+extended, X11, matchboxで作りました。
(4) SD(SDHC)カードの準備
Angstromでは3桁機種でもSDHCカードに対応しています。
私は4GBのmicroSDHCを使い、パーティションをFAT32(2GB+), ext3(1GB+), swap(256MB)に分け、インストールイメージをext3に展開しました。
(5) 環境設定
マルチブートローダ経由でブートし、ネットワーク環境など整えます。
また、opkgで必要なパッケージをインストールします。
- firefox
- swfdec-mozilla (Flash Player互換ソフト)
- 日本語フォント
- 基本ツールと開発環境((6)で必要となる)
(6) パッケージ化されていないソフトのインストール
anthy, uim, privoxyなど、必要に応じて実機でmakeしてinstall。ちなみにlocaleはja_JP.EUC-JPをlocaledefで作成しました。
localedef -i ja_JP -f EUC-JP ja_JP.EUC-JP
(7) その他
Firefoxはなるべく省メモリの軽い設定に。プラグインは環境変数 MOZ_PLUGIN_PATH=/usr/lib/mozilla/pluginsを指定。
4. スクリーンショット

Adobeのテストページを表示させたところ。"Installation complete"の文字が(^^)

Firefoxは20090825にビルドされたばかりのパッケージのようです。

こちらもほとんど同じ画面に見えますが、実はFirefoxではなくEpiphanyです。
Epiphanyの方がFirefoxより軽くていいのですが、時々読み込みに失敗するようです。(^^;
謝辞
このページを作成するにあたり、多くのページを参考にさせていただきました。感謝いたします。
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Last modified 2009/09/03