僕のお気に入りの音楽1-クラシック

フォーレ Gabriel Faure  (1845〜1924)


作品名 演奏 一言
レクイエム
op48
クリュイタンス  レクイエムというとはっきり言ってしまえばやはり葬式用の音楽なので、どうしても沈痛な雰囲気がつきまとう。亡くなった方 としても「や、そんなんマジになられても困るわ。もちっとパーッといこ、パーッと。」と思ってしまうのではないかと思える程に 重厚、荘厳、という感じなのがレクイエムである。

 このフォーレのものも、例にもれずそうした荘厳さと崇高さに満ちている。
 そして美しい。
 だから亡くなった方としても「ま、ほんとはパーッといってもらいたいんやけど、そんなんきれいに歌とうてくれるんなら、まええか・・・」とすがすがしい気持ちで天国へと旅立って行けるのではないかと思うのである。

舟歌(全13曲) ジャンフィリップ・コラール  フォーレは他に歌曲、室内楽等にも優れた作品を残し、その業績は評価されるべきものがあるが、私の記憶が定かではないので何ともいえないが、かつて我々の小中学校の音楽教育においてフォーレがクローズアップされたことはなかったように思う。
 もちろん現在は教育事情も変わり、もしかしたらフォーレについても若干の言及もあるのかもしれないが1970年代音楽教育はなぜかフォーレについては、教科書は一言も触れていなかったように記憶する。
 クラシックにあまり興味のない方は、フォーレの師サンサーンスの名は記憶に留まっていても、フォーレの名は一生知ること無く終わっていくのではないかとも思われる。それはちとクラシックを楽しむうえで、あまりイクないかもしれない。

 舟歌は彼の生涯の 内晩年近くまで40年弱の長きにわたって書きためられたもので、彼の音楽を知るにはちょうど良い作品ではないかと思われる。
 そこには ショパンやドビュッシーとはまた違うピアノ独奏の世界が繰り広げられている。

歌曲集
スゼー、アメリンク
ボールドウイン
 まあこれはあまり説明はいらないというか、本当素晴らしい曲ばかり。
「夢のあとに」なんて、クラシックと呼ぶには、モダンすぎるくらいポップな歌。

 ちょっと話はそれるが、フランスの歌は、シャンソンでも「パリの空の下」とか「詩人の魂」とか、いい歌があって、このフォーレも含めて、私にはとても肌が合うような気がする。特に短調のメロディでも暗い音楽にならず美しく仕上がるところが、非常に好感がもてる。(2000.1.23)

ラシーヌ雑歌
op11
ジョンオールディス指揮
グループヴォーカルドフランス
 何の気なしに買ったこの作品だったが、これが結構当たり。
評論家の吉田秀和氏が氏のエッセイで述べられていたが、「フォレの音楽が嫌いな人がいるだろうか?」、とおっしゃられていたように、私もフォーレは、個人的にハズレ無しまでいきそうな勢いである。
ちなみにこの作品は合唱曲である。(2000.1.23)
ピアノ五重奏曲
1番&2番
op89&op115
ジャンフィリップ・コラール
パレナン四重奏団
 フォーレという人は実に美的センスの優れた人だったのではないかと思う。
五重奏という編成でこれだけ深みのあって清浄な音が出せるなんて、まあ素晴らしいの一言である。
(2000.2.12)


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