僕のお気に入りの音楽1-クラシック

シューマン Robert Schumann  (1810〜1856)


作品名 演奏 一言
詩人の恋 op48 フィッシャーディースカウ
エッシェンバッハ
 当世風にいえば、「ラブソング」のアルバム。
 作詞はハイネ、作曲シューマン。当世風にいえば、作詞松井五郎、作曲玉置浩二、てなところか。 

 バックのピアノが聞き物でいかにもロマン派らしい叙情性に満ち溢れている。
 私は1曲目の「美しき五月に」など、歌曲というジャンルの中においても、とりわけ好きで、楽譜まで買ってきてピアノの伴奏をコピーしようと思ったが、あえなくというか、当然の如く挫折した。
 ま、そんなことはどうでもいいが、とにかく、この実に近代的な歌曲との出会いは私のクラシック史の中でも、天保の改革に匹敵する事件であった(え?例えがわかりにくいって?)。

クライスレリアーナ op16 マルタ・アルゲリッチ  シューマンもショパンと並んで典型的なロマン派の作曲家である。
 私はクラシックでは、バッハかモーツアルトが、もしくはベートーヴェンがやはり優れた作曲家のように思える。  そう感じるのは、もしかしたら自分が根がロマン派的だからなのではなかろうかと思えてきた。

 音楽の技巧的な部分は時代と共に発展していくと思うが、確かにバッハ・モーツアルト・ベートーヴェンは、ロックにおけるビートルズの役割と同様、音楽性・普遍性といったような点で何か絶対的なものを持った凌駕できない壁のようにも思える。後から出てきたものには、常に先駆者の影があるからこそ、それに追いぬけ追い越そうとして優れた作品を産み出していく。だからこそ、上記御三家の偉大さは、後に出てきたロマン派には身に沁みていたことだろう。

 根がロマン派の私としても、上記御三家を尊敬しつつも、シューマンには何かそれとはまた違った親近感が沸く。

 ちなみになぜ自分がロマン派なのかは良くわからぬが。(2000.8.28)

幻想曲 op17 マルタ・アルゲリッチ  この曲は、ベートーヴェン没後10周年の記念碑建立のための資金を得るために書かれたものらしいが、その裏には愛する恋人、すなわちクララへの思いをこめて書かれたもの、ということもあるらしい。それも「抑えがたい思い」らしい。
 曲の形式としては当時としてはソナタを発展させたような新しいニューウエイヴ的なものだったが、それは「抑えがたい思い」を表現するには、必然の要請であったのだろう。(2000.8.28)


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