70年代忘れられそうな隠れた名曲
 時代を越えて語り継がれていくような「名曲」あるいは「代表曲」の称号を得られる曲は、 超一流スポーツ選手の如く、数多い曲の中の選ばれたほんのひとにぎりの曲なのでございます。 
 ここでは実力がありながら、今一浮かばれていないと思われる曲、時代にのれなかったちと不運な曲等の内 とりあえず70年代の洋楽で割とメジャーなアーティストの曲の中から、いくつか選んでスポットをあててみました。
タイトル
(年)       
アーティスト
(出典)     
コメント
サタデーナイト
(73)
イーグルス
(ならず者)
 ベイシティローラーズに同名の曲がございますが異曲なので(とはいえベイシティは全米No1です、はい)、そこんとこよろしく。
 同アルバム収録の「ならず者」も名曲でございますがカーペンターズ等がカバーしておりまして、あえて「隠れた」という称号はこの曲に譲りましょう。
たそがれの恋
(76)
オリビア
ニュートンジョン
(詩小説他)
 今ではオリビアもおばちゃんになったことでしょうが、この歌は昔の可憐なオリビア、そして更に私達の古き良きせつなき青春時代を思い出させてくれる曲でございます。
ソーインラブ
(75)
カーティス
メイフィールド
(ゼアズノープレイス
ライクアメリカトゥデイ)
 ブラックミュージックファンにとってはカリスマ的存在の、カーティスメイフィールドの傑作アルバムからの 作品でございます。このアルバムは全体的にちとヘビーな感がありますが、この曲はポップで親しみやすい曲で ございます。
Why Oh Why 
Oh Why(73)
ギルバートオサリバン
()
 ギルバートオサリバンの代表作というとやはり「アローンアゲイン」、この曲はおそらく時代を越えて語り継がれる栄光の 曲でありまして、私も大好きな曲でございます。この「Why Oh Why Oh Why」も私の大好きな曲でございますが、彼の曲は コード進行がよく、ポイントをおさえておりまして、私の好きな「青春の哀愁」をよくあらわしてくれている、そんなメロディを もっております。
マイメランコリー
ブルース(77)
クイーン

(世界に捧ぐ)

 クイーンはロックバンドのイメージが強ようございますが、この曲のようなスローな渋いブルースナンバーも やってたりして、本屋だとばかり思っていたのが「あれ?文具も置いてんだ・・・」みたいな店、みたいな・・・ 懐の深さを感じさせる曲でございます。
Gone long gone
(78)
シカゴ
(ホットストリート)
 シカゴが「爽やかなウェストコーストしてる!」そんな軽やかなサウンドの曲でございます。ボーカルは名曲「愛ある別れ」のピーターセテラ。アルバムの方は、プロデューサーが、ずっとシカゴと共に歩んで来たJWガルシオから、あのビリージョエル等も手掛けたフィルラモーンに変わったのも影響しておるのでしょうか、当時を反映したちょっと都会っぽいサウンドに仕上がっておるような気がします。
 個人的には結構気に入っているアルバムでございますが。
 この後シカゴはややスランプ気味になるのでありますが、1982年に「素直になれなくて」でまた第一線に復活してくるのでございます。
遥かなる河
(72)
ジミークリフ
(ザハーダーゼイカム)
 ジミークリフと申しますと、このアルバムタイトル曲の「ザハーダーゼイカム」で代表されますようにレゲエの第一人者でございますが、この「遥かなる河」はもろソウルバラードで、「やはり黒人」という感慨を抱かせる曲でございます。イントロの電子オルガンが聞こえてくると思わず聞き入ってしまう、「電子オルガンの音色ってせつなくていいな」と思わせる曲でございます。
愛の手だて
(76)
ジョージハリスン
(33 1/3)
 ビートルズにおいてジョンやポールに比べてやや地味なジョージでございますが、この曲はジョン&ポールではちょっと作れないような、洒落たサウンドでございます。ハートウォーミーなエレクトリックピアノはおそらくデイヴッドフォスターではないかと思われます。当時を反映したソフト&メロウな曲調で、いつ聴いてもしみじみと聞き入ってしまうような曲でございます。
 あと何がよろしいかと申しますと、途中のアコースティックギターのソロが大変素晴らしいのでございます。
愛の不毛
(74)
ジョンレノン
(心の壁、愛の橋)
 ジョンというと「イマジン」とか「ウーマン」などがよく取り上げられるのでございますが、この曲はそれらに比べ何ら 見劣り(聞き劣り)しないのに扱われ方が低い名曲でございます。
 アルバムの実質的ラスト(ラストの「YaYa」はお遊びとみて)に入っているのできっとジョンも気に入っていたのでは、と勝手に推測しております。
愛あるうちにさよならを(74) スティビーワンダー
(ファーストフィナーレ)
 スティービーのように活動期間も長く、作品も多いアーティストはおのずと隠れた名曲が多くなっていってしまうと 思うのでございますが、この曲もそんな曲のうちのひとつでしょう。
 このアルバムでは「悪夢」が大ヒットし、アルバムも グラミー賞を授賞いたしました。またまた個人的意見でございますが、この「愛あるうちにさよならを」があるおかげで「ファーストフィナーレ」が締まっているように感じるのでございます。
ルージンエンド
(76)
ドゥービーブラザーズ
(Doobie Street)
 アレンジ、詩、ボーカル、どれをとっても「センスええわ・・・」の一言につきます。途中のバイオリン音のソロもカッコいいし・・・さすがマイケルマクドナルドでございます。
クオリファイド
(73)
ドクタージョン
(インザライトプレイス)
 ニューオリンズのファンキーミュージックの大御所ドクタージョンの傑作。彼のファンキーピアノを聴いていると 「音楽ってええもんや・・・」と思います。
You Left MeSore
(72)
トッドラングレン
(Something
anything?)
 ポップスの王道的な軽快な曲調とせつない詩。これも隠れた名曲にふさわしい歌でございます。この「Something,anything?」というアルバムには他にもいい曲があるので聴かれたらよいかと思います。
ユーアーザフラワー
(78)
トト

(宇宙の騎士)

 トトの魅力というと、その各テクニシャンの見事なアンサンブルにあるという気がいたしますが、この曲もそんな 見事なアンサンブルで聴くものをグイグイ引きずり込んでいく、かっこいい曲でございます。
ザハングリー
イアーズ(75)
ニールセダカ  70年代の隠れた名曲をというにふさわしい作品。「雨に微笑みを」等で第2期黄金時代を築いていた頃の作品。
 このような曲が忘れられようとしているのははなはだ遺憾でございます。
Breaking up 
is hardto do(75)
ニールセダカ  「悲しき慕情」ジャズバラードヴァージョン。
 オリジナルは本人が1962年に全米No1ヒットにしており、カーペンターズもカバーしヒットしておりますが、まさかこの曲をこういうアプローチでよみがえらせるとは。冒頭にジャズっぽくヴァースの部分が追加されておりちょっと別の曲みたいですが、こっちの方が私は好きでございます。
ディードゥリー
(70)
ビーチボーイズ
(サンフラワー)
 ブルースジョンストンの作品。
 70年代のビーチボーイズは世間が抱いているビーチボーイズのイメージとは大分、というか 全然違います。「Pet Sounds」以降割と凝った音づくりをしていったようですが、この曲はポップで親しみやすい曲であります。 
 彼らの70年代の名盤「サンフラワー」に収録。
ディズニーガール
(71)
ビーチボーイズ
(サーフズアップ)
 もういっちょブルースジョンストンの作品。
 これは知る人は知る名曲かもしれませぬ。
 もちろん浦安ではなくアメリカのディズニーランドを念頭において聞いてほしいと思います。
歌の贈り物
(77)
ブルース
ジョンストン
(歌の贈り物)
 もういっちょブルースジョンストン、彼のソロアルバムからの作品。
 曲自体はバリーマニロウなどがカバーしていて隠れた という程でもありませんがが、バリーには申し訳ないのですが、やはり作った本人しか出せない味わいがありまして挙げておきました。
恋のマッチポイント
(78)
ビーチボーイズ
(MIUアルバム)
 ビーチボーイズの大黒柱、ブライアンウィルソンの作品でございます。
 軽やかなリズムと洒落たメロディ、ハーモニー、アレンジも抜群で超一流のポップセンスを感じさせる作品でございます。
 個人的感想ですが、ブライアンの歌唱力がもう少しあったら、 ポップミュージックの流れは変わっていたのではないかと、まあ今となってはどうしようもございませんがふとそんなことを思って しまう今日この頃でございました。
バックシートオヴマイカー
(71)
ポールマッカートニー
(ラム)
 ジョンを出したのでポールも出しますが、ポールにおいても不当な扱いを受けているのがこの曲ではないでしょうか。
 もしかしたら 本人があまり気に入ってないのかもしれませんが・・・でも私は好きでございます。
フォーマイレディ
(72)
ムーディブルース
(7thソージャン)
 哀愁の漂うイントロ、やさしいメロディ、これも良質のポップスでございましょう。
テキサス娘
(77)
ランディニューマン
(小さな犯罪者)
 ランディニューマンの歌は短く、歌もうまいとは言いがたいのでございますが、何かこう説得力があると申しますか、味があると 申しますか、渋いと申しますか。それゆえ他人がカバーしたくなったり、映画のBGMに使いたくなったりするのでございましょう。 この歌もなんかせつなく、かっこいいのでございます。
アメリカンモーニング
(Just When 
I Needed You Most)(79)
ランディヴァンウォーマー
(アメリカンモーニング)
 結構日本でもヒットし「隠れた・・・」でもないかもしれませんが、当時巷ではこの手の曲がいたるところで流れていたのに、今は・・・。郷愁をこめてここに出しました。
Fool Yourself
(76)
リトルフィート
(デキシーチキン)
 かっこいい、ノリがいい、とはこんな曲のことを言うのだ・・・そんな思いをおこさせる曲。彼らの代表作「デキシーチキン」より。 
 他にも「Two train」「Fat man in a bath tub」もかっこいいでございます。
ア・ラブソング
(73)
ロギンズ&メッシーナ
(Full Sail)
 これもいい曲でございます。まあ、聴いてみるがよいでしょう。
胸につのる思い
(76)
ロッドスチュアート
( 明日へのキックオフ)
 私は「セイリング」「マギーメイ」等をさしおいて、この曲がロッドスチュアートの代表曲なんだと、ずっと思いこんでおりました。それ程この曲は、ザンギリ頭とダミ声の彼が歌って実に似つかわしい曲なのでありました。
 なのに最近ようやく普及してきた洋楽カラオケの歌本をみても、「セイリング」・・・「セイリング」・・・。カラオケ屋さん、この曲も入れて下さい。(ちと話がそれました・・・)
m7001
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