Monologue42 (2000.11.1〜2000.11.5)

「2000.11.5(日)」・焦ってはいけない

 今日はテレ朝の「たけし&所の遥かなる人類への旅”第2夜”」という番組が良かった。
 特にスペインのサグラダファミリアと建築者ガウディに纏わる話が良かった。
 ガウディはもうこの世におらず、しかしながらサグラダファミリアはまだ完成まで100年以上かかると言われているが、あの奇妙とも言えなくも無い、しかし生きていて魂があるかの如く聳え立つ塔を、ガウディは壮大なオルゴールにしたいと考えていた、という下りには心を打たれるものがあった。

 今生きている人の中で何人がサグラダファミリアが奏でるスペインの子守り歌を聴けるかはわからないが、きっとその時まで、というよりサグラダファミリアが存在する以上はガウディの思いは生きつづけて行くのだなと思う。

 僕自身もう38になってしまったが未だに定職らしきものも無く、自分が何をしようとしているのか、どこに行こうとしているのかが、闇に包まれたままのような状態だと思っていたが、結果を早く出そう出そうと焦っているから、そう思ってしまうのかもしれない、とふと感じた。もしかしたらこのままのペースでもいいのだろうかとも思った。

 そう考えると結果を早く出そうとすることなんて、そんなに殊更エネルギーを費やして考えるほどのことでも無いんでしょうな。
 もっと上のレベルで物事は動いているんでしょうな。
 それがすぐにわかったらいいけど、きっと時間がかかることであって、そのためには焦ってはいけない、ということを学ばないといけないのだろうか?と思う今日この頃であります。

「2000.11.3(金)」・今やもう

 遅ればせながら「ファイナルファンタジー9」を終了。
 映像が見事で、終了した時は一編の映画を見終わったような気分であった。
 テレビゲームは今や子供のものでは無く、映画や舞台などのように一つのエンターテイメントの文化として定着してきたんだなという思いを強くした。
 やり終えて感動と充実感とともに、こんなものを造り上げた人達への羨望感もチョッピリ無いでも無い。
 
 それはさておき、宝塚の方というのは男装してるとわからんが、素顔は女性らしく美しいものなんですな。
 先週の「ダウンタウンDX」に、イイ女が出演しており、誰だ誰だ?と見ていたら、今年宙組を退団された姿月あさと嬢であった。
 僕は宝塚に関しては全くの素人なので実情は良くわからんが、男性の僕から見ると、宝塚の人達が化粧しているのよりも素顔の方が全然イイなあと思ってしまう。
 が考えてみれば、その化粧と素顔のギャップを見れるというのは結構男性的には楽しみなのかもしれんとも思う。

「2000.11.2(木)」・終わり無き戦い

 またまた昆虫の下らない話で申し訳ないが、先日我が家の窓に小さなカメムシのような蚊のような虫が二匹、互いの後部をくっつけ合ってへばり付いていた。
 彼らは生意気にも事をいたしておられたというか、学術的に言えば交尾なるもの、若い子風に言うと、いわゆるH・チョメチョメを催していらっしゃったらしい。

 僕は、モテナイオレ様の目の前でイチャつきやがって、と憤りを感じたものの、虫のセックスに憤ってみたところで何も始まるまいと思い直し、そのまま放っておいた。

 ところが3時間程して窓を見ると、彼らはまだ先程の状態で位置もそのままで未だにへばり付いたままだった。
 結合だけで3時間というのは、ニワトリや人間の結合時間と比べたら時間にしては異常に長いと思われる。
 「わっ、長えー、良くもつなあ」などと、ある意味驚嘆してしまっていたが、自分は元気が無くなりつつあるのに、虫ごときが、こんなに長くもっている、という点と、我が家でノウノウと図々しく、しかも長い時間かけてSEXしてやがる、という2点の2重の怒りが込み上げてきて、ここでついに彼らに対しての妨害奇襲作戦の敢行を決起することとあいなった。

 僕は奇襲の為に、鉛筆を用意した。
 この鉛筆で「彼らの身体部を2・3度つつく」というのが、我が帝国軍の本日の奇襲妨害作戦の大いなる全容である。

 僕は早速作戦を決行。
 まず窓に這わせるようにして、鉛筆の先をソロソロと彼らの行為の現場方向に近づけていく。
 ところがHの最中においても、彼らの我が奇襲作戦に対する対応は敵ながら俊敏であった。

 鉛筆の先が、彼らの5cm近辺に近づいた時点で、彼らはどうやら危険を察知することができたようである。
 お互いが離れたと思った瞬間、2匹とも飛び上がり、窓の両脇へと飛び移ってしまった。

 一応これで僕の大いなる奇襲妨害作戦は成功し、その目的は完遂された。

 僕は戦後の事後処理の意味も兼ね、念のため、その後の彼らの行動も、しばらく監視していた。

 なんと、彼らはお互いに再び歩み寄って行きつつあった。
 性懲りもなく、またHをしようというのであろうか?
 オマエラ他にすることは無いのか?。たまには旧約聖書の一節でも口ずさんでみたらどうだ?、とでも言いたくなったが、僕はしばらく静観することにした。

 そしてお互いが、また遭遇。
 しかし意外なことに、遭遇というか、衝突だったのか、また出会った途端彼らは武蔵と小次郎さながら飛びあがった挙げ句にまたも離れてしまった。こうして彼らの1回目のリカバリー結合作戦は未遂に終わった。

 その後再びお互いを探しているかのように動き回ったあと、2匹が再び接触した。
 しかし今度は小さい身体の方(仮にメスとしておく)が、離れていってしまった。
 こうして2回目のリカバリー結合作戦も失敗したが、僕はこれは、他の生物でも見られる、交尾の際にメスがジラセる行動だな、と思い、どうせ後でヤルことになるんだろ、と嫉妬の念を込めた眼差しで監視を続けていた。
 案の定、離れたメスは、しばらく動いて行った場所で静止し、いかにもオスを待つかのような気配で、ジッと動かなくなった。

 ところが、このオスがどん臭いのかトロイのか、メスの近くまで行くのだが、なかなか接触にまで至らない。よーく見ると、オスはどこか未だにパニックして動揺し、次の行動をどうとったら良いかわからなくなってしまっているかのようにも見えた。
 「ま、また、はじ、はじ、始めても、いいんだけどサー。ま、またまたあの変なデッカイ黒いの来たらドースルー?」と半ベソでもかきながらオロオロしているかのようであった。
 ここでもメスは悠然としているのに、図体もデカイはずのオスは落ち着きがなく、不甲斐なく情けないのである。

 そうこうするうちに、なかなか寄ってこようとしないオスに業を煮やしたのか、なんとメスの方からオスに歩み寄っていくのが見えた。

 ところが、メスがオスに接触した途端、またも二匹は飛び離れてしまった。
 これで彼らの3回目のリカバリー結合作戦も未遂に終わってしまった。
 こうして接触と乖離を繰り返すばかりの彼らの関係の修復は、随分困難となってしまった様相を呈してきた。

 更に悪いことに、メスが3度目に飛び移った場所が窓の縁に近かったこともあってか、しばらくしてメスの方が縁を越えて外気に触れた瞬間、そのまま外に飛び出て去っていってしまったのである。僕にはもうどこに行ったかわからなくなってしまった。
 結局後にはオスだけが残されたようである。

 情況的に、オスの方は馬鹿っぽく見えるので、この後も部屋から外に出ることができなそうだし、メスの方は一端外に出てしまっては、中にわざわざ戻るより他のオスに行く方が効率は良さそうなので、このカップルは、もう二度と成立することは無かろう、と僕は直感的にそう思った。

 僕は彼らの永遠の別れを演出してしまったことになったのか。
 ちょっと後味が悪い気もする。
 こんなことしてるからオレもモテネエんだろうなと反省もする。
 と同時に、だったらワザワザオレの部屋にHしに来んじゃねえ、などと逆切れしかけたりもしている。

 虫との戦いはまだまだ続く(らしい)。

「2000.11.1(水)」・たまにいいかも

 今日は有線で矢井田瞳の「daiya-monde」というアルバムを流していたので録音。
 テレビでも時々流れている「My Sweet Darlin'」の感じがなかなか良かったので、興味を持った。
 音楽としては、正直僕のように40に手も届かんとするものが座右においてハマるような感じの音楽では無いが、声もなかなか魅力的だし、たまに何か気分転換にこうしたメリハリのきいた若い子の音楽を聴くことも刺激になっていいかなと思わせるものがある。
 きっと若いネエチャンとドライブの車の中なんかで聴くといいんでしょうな。わたしゃ車も女もありゃせんが。

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