Monologue2005-06 (2005.3.19〜2005.3.25)
 「2005.3.25(金)」晴・おちつかないシンクロ
 
 通勤電車で吊り革に捉まって立っている僕の前に老婆が座って寝ていた。
 しばらくして老婆は目を覚まし、目の前にいる僕を見た途端、何を思ったのか頭を上下に振り出した。
 端から見ると激しく頷いているように見える。

 まるで僕が拝まれているかのようでもある。
 普通に考えると単純に老化による痙攣のようにも見える。
 しかし見ようによっては何かの曲に乗って上下に揺れているようでもある。

 そう、この老婆の首の上下運動が、僕が聞いているウォークマンの曲とシンクロしているのだ。
 それがバッチリ、では無く、時に合い、時にはズレ、またまた合い、そして外れ、などという具合に微妙にもどかしくシンクロするのが実に歯がゆい。

 僕は拝まれて懇願されているような、即席老婆クラブに迷い込んだような、整理し切れぬ状況に、次第に何か言い知れぬ不安に駆られて来た。
 そして次に浮かんだ考えがこのようなものであった。
 この老婆には特殊な能力があり、眼前の僕が感じていることを全て受容し認識することができるのではないか?。
 こうして奇妙な縦ノリ運動を続けているのは、僕が感じている音楽の波動を感じ取り、それを自ら体現することができるからだ。これは霊を憑依させる霊媒体質の如き、すなわちイタコの力だ。イタコバアサンだ。
 微妙なシンクロになってしまっているのは、老婆ゆえのリズム感の欠如もしくは低下によるもので、僕の音楽そのものは、ありのまま聞かれてしまっているのでは無いか?。
 僕は、半ば無表情に、この無機的な縦ノリ運動を続ける老婆を見ながら、そんな妄想に駆られた。

 次の駅で老婆が降りた。
 そして降りがけに、僕と擦れ違いざまに、無機的な抑揚の無い低い声でつぶやくとも無くつぶやいた、老婆の言葉に僕の背筋が凍りついた。
 「THAT' THE WAY、 AH HA AH HA、 I LIKE IT 、 AH HA AH HA」(「THAT'S THE WAY」KC.& The Sunshin Band)
 「オレが聞いてた曲じゃんっ・・・」。

 上の段落4行は話しにオチをつける為にデッチあげた作り話ですので、そこんとこヨロシク。
 「2005.3.24(木)」晴・今更ブルマで
 
 ワシ宛てに”貸したブルマー返せ”なる内容のメールが来よった。
 ブルマーなぞ借りれるもんなら借りてみたいわ。

 なんでも色は青色で、お気に入りなんじゃそうじゃ。ワシはそれを履いてみたそうじゃ。変な気持ちになるでしょ?、じゃと。
 んなもん、ありゃとっくに履いとるわ。
 ちなみに学校で履くブルマに”お気に入り”もクソも、あるんかいのう?。

 ほいで、このメールのずっと下を見て行くと、18歳未満は、このメルマガの登録解除をしろ、などと書いてある。なんのこたない、やっぱりスパム系じゃ。
 確かにワシゃ心は18歳未満じゃったが、とにかく登録解除も何もせんと、即座に削除したった。

 ここでチト断っておくが、確かにワシゃ人よりエロいかもしらん。
 じゃが、ブルマーを愛好しとるか否か、好きか否か、と問われたら「否」と答えるじゃろう。

 昔よりブルマーゆうは、ワシらエロ男子にとっちゃ、どっちかゆうたら「邪魔者」じゃった。
 「なんじゃ、ブルマかあ・・・」ゆうてガッカリしたこんが幾度もあった。
 じゃで今更ブルマにゃいけん。
 じゃでワシをブルマで釣ろう思うても無駄じゃ。
 ど〜してもワシを誘惑したいゆうなら、せめてパンティー持ってこい。無論最低1日は履いたもんしか受け付けん。

 まあ、長澤まさみ嬢が学生時代に使用していたブルマゆうくらいなら、誘惑されてやってもエエかもしらんがのう。はっはっは。はあ〜・・・。<翁>
 「2005.3.23(水)」雨・今日の一言
 
 そう言えば、タマちゃん、どうした?。
 「2005.3.21(月)」晴・僕が持っていないもの
 
 とあるバスに乗った時のこと。
 僕はいつものように最後列に位置し、その日は左側の席に座った。
 バスが発車してしばらく行ったところから、左側の測道を1台の自転車が併走しているのが視界に入って来た。
 30代くらいの女性が、前に子供を乗せている。親子のようだ。買い物帰りらしく夕食の材料も自転車に乗っている。

 その親子が、バスの方をチラチラ見ながら走っている。
 バスが普通に走っている時は、バスの方が速いので親子はバスに逃げられまいと一所懸命ついてくる。
 信号でバスが止まると追いついて、ちょっと速度を緩めて小休止、そして又全速力、そんなことを繰り返しながら走っていた。
 結構長い間走っていた。
 4バス停、1kmくらいは走っていただろうか。

 なぜこの親子は、こんなちょっと危険なゲームを、必死に繰り返しているのだろうか?。
 あるバス停に停まる直前、僕にはその答えが、ようやくわかった。

 僕の数席前に、外人の男性が座っていた。
 子供と女性の視線は、その彼に注がれていた。彼は一所懸命走る親子を、微笑しながら暖かく見守っている。
 そして、そのあるバス停で外人男性が降りた。
 時を同じくして、さきほどの親子がバスに追いついて来た。

 僕には窓越しに、男性が子供を自転車から抱きかかえて降ろしてやっている映像が目に映って来た。
 バスで帰宅した、この家族の父親だったようである。
 3人の笑顔を残したまま、この路線バスは又いつものように発車した。
 僕の胸にも暖かいものが残された。
 「2005.3.20(日)」曇後晴・夏くらいには・・・
 
 もうすぐ「愛・地球博」が始まる。
 大阪万博の時、ちょうど小学生だった僕は、ぶっちゃけ家が貧乏だったので行けなかった。
 軽くトラウマになっている。万博コンプレックスじみたものになっている。
 愛知博がなければ万博コンプレックスは潜在下に押しやられていたかもしれない。
 だが今年、その万博コンプレックスが、ダークサイドから解放してくれと、悲痛な叫びを上げて来た。
 僕としても万博コンプレックス、正確に言えば大阪万博コンプレックスを35年の時を経て解放してやりたい。
 ところが現時点で、また経済状態が、その解放を阻もうとしているのである。
 まるで又、行くな、とでも言われてるかのようだ。さては、ま〜たダークサイドからのパワーだな、こりゃ。

 幸い、万博はまだ半年やってるそうだから、その間何とか節約貯蓄して旅行費用を捻出したる。
 氷づけマンモスの頭見たいし、リニアモーターカーにも乗りたい。
 味噌カツも食わねばいけないし、暇つぶしにヒツマブシも食べなければいけない。栄のスナックにも行かなきゃならんし、アラビアンナイトのナツキちゃんにも会わなきゃいけない。こっちゃ名古屋行ったらいろいろやらにゃいけんことが沢山あるのだ。
 だから東京でチマチマ仕事やってる暇はにゃ〜い。
 でも仕事せんと金は溜まらにゃ〜い。
 あ〜あ、てじな〜にゃ、ハイッ、で大金パッと出してくれないかにゃあ〜。
 「2005.3.19(土)」晴・ミシェルにハートマーク
 
 ジョージ・ルーカスによりゃ今度の「スターウォーズ・エピソード3」は「タイタニック」みとうに泣かせる仕上がりになっとるらしいのう。
 予告編じゃあ、かなり激しい戦闘シーンなどが出てきよって相当な劇的展開が予想される。そこに感傷的な味も付け加わわってくるゆうてなると、こりゃ娯楽大作としても楽しみじゃのう。

 ところで話は変わるがアメリカの人気ドラマ「24」のシーズン2・3を見た。
 こっちゃ「スターウォーズ」と違うて、フォースやらジェダイやらは出てこんが、相変わらずのドラマ性やらアクション性やらは充分面白ろかった。こっちゃこれで楽しめるでエエのう。
 ワシゃ1より2・3の方がエエ気もした。
 それもこれも、CTUのミシェル・デスラー役の女優さんが良くてのう。ホレてもうたわい。
 レイコ・エイルスワースゆうてクオーターの日系の人らしいのう。ちょっと受け口のとこん、妙に色っぽいで。
 「24」じゃ普通はジャック・バウワーに感情移入する思うが、ワシゃ途中思わず、こんミシェルに感情移入してもうてミシェル目線で成り行きを見てしもうたわい。ははは。
 ちなみに、外国もんの作品は、やっぱ字幕がエエのう、ウン。<翁>。
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