Monologue2003-51 (2003.12.16〜2003.12.21)
 「2003.12.21(日)」晴・甘美な病気

 恋ゆうんはウイルス性の病気みたいなもんじゃの。特に片思いなんぞよ。
 ん?おどれに言われる筋合いは無い?。
 あ〜あ、どうせわしゃ恋愛負け組じゃ。3年負け組い〜っ、キン○○センセーッ!。

 えー。続けるで。
 一旦好きんなるとよ、他にいくらでもエエんがおるんによ、なんでかわからんが「そん人」じゃなけりゃあかん、ゆうように思うてしまうんじゃの。
 「そん人ウイルス」じゃ。
 深いとこじゃダメゆうんがわかっとるんによ「もしかしたら運命の人?」ゆうような考えが、諦めるんを邪魔するんでの。
 ダメんなって、後で奇麗に忘れた頃にゃ、まるで憑物んが落ちたみとうに”なして、あん人にこだわったんじゃ?”ゆうて必ず思いよるけのう。

 じゃがだからゆうて、こんウイルス性ん病気にかかっちゃいかんゆうことは全く無いんでの。
 むしろ沢山かかった方がエエくらいじゃ。ダメんなっても後で必ずエエのは現れよる。
 恋の甘美さゆうもんは中毒しちゃいけんが、ある程度味わうべきじゃ思う。それん生きている楽しさに繋がりゃ、そりゃそれで大いに結構じゃ思うで。

 昨日モーツァルトん話したがよ、弦楽四重奏曲第16番 変ホ長調K428の第二楽章なんぞはよ、なんよう甘美なロマンティックな気分にさせてくれよる楽曲じゃよ。

 おう、今日はガラでも無いこんを、くっちゃべってもうたわい。今日はこんで仕舞いじゃ。ほいじゃ、これで。
 「2003.12.20(土)」晴・モーツァルトのダークサイド

 モーツァルトの音楽いうたら、教育にエエゆうようなイメージんあるが、勿論そがなもんばかりじゃのうて、なんようダークサイド風の音色ゆうような雰囲気を持ったもんもありよる。
 皮肉なこんによ、意外にこんダークサイド風なとこん、モーツァルトと他の同時代の作曲家とん一線を画しよってるゆうこともあるらしいでの。

 例えばよピアノん曲で「幻想曲二短調K397」「幻想曲ハ短調K475」なんぞはエエのう。
 こん曲らん作風ゆうたら、完全に後のロマン派を先取りしちょる。いつものメリハリの効いたモーツァルトじゃのうて、暗く曖昧な、それでいて美しい、ゆうようないかにもダークサイド風の味付じゃ。
 モーツァルトんピアノ小品には、こがな優れたんが多いの。
 モーツァルトん時代に、今んような鍵盤ん多いピアノがあったらの、音楽界は変わっておったかもしれん、思わせてくれよる。

 ほいから「弦楽四重奏第19番ハ長調K465」ゆうのも有名じゃの。俗に「不協和音」いわれとる。
 こりゃ第一楽章の、それこそ不協和音を取り入れた序奏部分を称してつけられたもんじゃ。
 モーツァルトはどうもこん不協和音部分を「混沌」いうようにイメージしよって、そん後のいつもんモーツァルト風ん主部の「調和」と対比しよったゆうこんも言われちょる。
 つまりはダークサイドとブライトサイドじゃの。
 簡単にいやあ、半音階進行と不協和音を多用すりゃあ、いかにもダークサイド風にはなってきよる。
 じゃが不協和ゆうてもよ、実際こん曲聴くと、そがな風には聞こえん。むしろ普通じゃ。
 じゃがこん「普通」は現代だからでの、当時はそりゃ革新的じゃったそうな。つまりよ。ここでもモーツァルトはよ、何十年後かの未来の音楽界を先に見通しちょっておったかのようなんじゃ。ワシゃこん序奏部は、ほんまに好きじゃ。

 かなり有名なんは「交響曲40番ト短調K550」あたりかの。第一楽章の悲壮なメロディなんかはよ、かなりポピュラーじゃの。
 こん曲は全体がダークサイド風じゃが、ほんまのダークサイドは第四楽章で顔出しよる。
 一言でゆうたら「崩壊」じゃの。
 あん「調和」ん代名詞ゆうようなモーツァルトがよ、途中でブレイクしよるんよ。ゆうたらなんようのう、まるでコントでオチた時ん音楽かいっ!ゆうような音がよ、重厚な交響曲ん途中で入ってきよるんよ。
 そっから後ん展開はよ、ト短調ゆうとんのに、他の12調で主題を奏でよる。何でもありじゃ。
 こりゃよう、後のワーグナーで行き着きよった、難しい言葉使こうてすまんが「調性の崩壊」ゆうんを暗示しよるげな。

 ワシゃ、ダークサイドゆうとったんじゃが、よう考えてみりゃ、こりゃ全部時代ん先取りゆうこんじゃの。
 音楽に限らずよ、ダークサイド思うちょったんが、実はダークサイドでも何でも無い、ゆうんはようあることじゃ。時代の移り変わり、場所、いろんな要因で、そん物の見方・意義ゆうんは変わりよる。
 ほんにダークサイドなんは、物事を「ダークサイドじゃっ!」ゆうて決めつけよる自分の姿勢かもしれんの。
 「2003.12.19(金)」晴・ん?もう終わったの?

 家帰って不燃物のゴミまとめとって、今月の回収日確認しようたら、なんとこないだの月曜で年内の回収は終わっとった。
 なんならあ〜っ!。おどりゃ〜っ!、こいから二週間以上、ワシにこん鍋焼きうどんの殻やペットボトルんキャップやら何やらと一緒に暮らせゆうんかあ〜っ!。そんでなくともワシの家はもう手一杯じゃーっ!。もう誰も囲えんぞーっ!。
 どうでもゴミと一緒に暮らせゆうならそれでもエエがあ、そんかわりに最低ミス東京ん女子でも持ってこいやあっ!。ミスった東京じゃないどっ!。ミス東京じゃ!。なけりゃミセス東京でもエエ。えっと美しいミセス東京じゃ。くれぐれもハイミセス東京はあかんど。ベリーハイミセス東京はもっとあかん。マッチベリーベリーハイミセス東京なぞ論外じゃ。マッチベリーベリーハイミス東京?。そりゃちと見てみたいの。何?まだ生娘じゃと?。ほうか、じゃあそれ一つお願いします。・・・て、バカタレーイッ!。もう上がっとろうがあ〜っ!。あれん時ゃ何もってさすんないっ!。

 ん?、わしゃ何をゆいたかったんじゃっけ?。ま、エエ。今日はこんだけ。ほいじゃあ、これで。
 「2003.12.18(木)」曇・不覚じゃった

 ぐわ〜っ!。なんなら〜っ!。
 今日はTBSの「とくばん」の日じゃった〜っ!。
 モー娘とあややが出とったんによ〜っ!。
 ワシとしたこんが、ノーチェックじゃった〜っ!。なんの為に大事なエロビデオ潰してブランクテープ作ったんないっ!、こがな時ん為じゃないんかあああ〜っ!、コンクソボケ〜っ!。がああああ・・・ガクッ・・・。ああもう立ち直れん。

 家ん着いてえ、新聞見て気づいた時にゃ、もうあとん祭りよ・・・。
 はあ〜。18:55から21:00か・・・。そん頃あワシゃな〜んも知らんとクソオモロうも無い残業やっとったわい・・・。間尺に合わん仕事をしたのお・・・。
 こいから年末んかけてモー娘もチョコチョコテレビん出よるげな。まあ、それはそれでええかもしれんが、一番大事な「とくばん」見逃すようんなってしまってはのう・・・。もうわしらの時代はしまいで・・・。
 40年もたって、口が肥えてきちょって、こう寒さがこたえるようになってはのお・・・。
 相変わらず厄年は続いちょるが、とにかく持ちこたえんことにはのう・・・。ワシよ、辛抱せいや・・・。

 ・・・などと溜め息ついちょったら、テレ朝で「笑うXマススペシャル」ゆう笑いんネタ番組やっとった。
 こりゃオモロかったわ。これで救われたわい。なんよう「ホリ」ゆうんはモノマネん、えっと上手じゃの。感心したわい。
 「2003.12.17(水)」晴・まだ迷い?

 人生ゆうんは、ほんに奥深いもんじゃの。
 表面的に辛い悲しい経験でもよ、ほれが人を強くするんでの。

 道徳的なこんとかよ、愛が大切だとかよ、ほういうこんも今はサッパリわからんても、後からんなって、なして大事じゃったんかゆうこんが、ある日急にわかる日んくる。
 それまで待つ、ゆう忍耐力も大事じゃし、全ては更に上ん自分を生きる為のステップじゃゆうこんが、わかる日んくる。

 人の欲望ゆうんはよ、確かにいかにも修行の妨げになりよるよの。
 じゃがよ、それをぎゅうぎゅう抑えこんで禁欲したところで、賢者の修行にゃならん。

 ゆうたらよ、ちいとぐらいの欲んあったらよ、全部スッキリさせてこにゃあ、ワシらみとうなモテナイ独身中年賢者の生活はでけん。ん?んなもんにはなりとうないて?。
 じゃで恋愛欲とかよ、金銭欲とかよ、出世欲とかよ、ウズウズしとうたら、まだまだ自分で突き詰めて満足するまでやったらええんじゃ思うがの。

 賢者の生活に入ったらよ、そがな欲ゆうか衝動んあったら、とてもじゃなあが、愛の為世界の為に生きるこんはでけんぞ。
 ほれらん欲が、ああだこうだゆうてチョクチョク修行の邪魔しよるでの。
 欲望を満たす内に学ぶ何かもあるじゃでの。なんよう強烈に何やらしとう気持ちんあったら、素直にそれに従って動いてみるこんも、時にゃあ必要じゃ思う。時にゃあ今世は、そん欲を満たしたとこで終わるかもしれんがの。
 ほいで全部抜いてスッキリしたらよ、更に奥深い次のステップが待っとるんでの。
 ワシらんように、モテナイ独身中年賢者ん生活がのっ!、がっはっはっ!・・・。
 ・・・はあ〜っ。これでエかったんかのう・・・?。やっぱあネエチャンのケツ追い回すんがワシゃ性に合うとるかのう?。ケツか?はたまた賢者か?、それが問題じゃ・・・。
 よっしゃっ!、決めたっ!。ケツじゃっ!(ケツかよっ!)。
 「2003.12.16(火)」晴・高次の世界に恭順する

 今よ、19世紀から20世紀初頭に活躍した、ルドルフ・シュタイナーゆう人の「いかにして高次の世界を認識するか(訳:松浦賢・柏書房)」ゆう本を読んどる。
 こりゃエエ本じゃ。奥深い。
 内容はここじゃ言えん。この本に、そがなこんが書かれちょるけの。
 ま、ざっと言やあ、人間が次んレベルにステップアップする為に必要なこんが書かれちょる。
 シュタイナーゆう人はよ、こがな風に紹介されとった「人間の霊性を宇宙の霊性に導く認識の道としての”アントロポゾフィー”(人智学)を確立した」。
 ワシん目指すモテナイ独身賢者になるにゃ、えっと為になる本じゃ。
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