Monologue2003-48 (2003.11.26〜2003.11.30)
 「2003.11.30(日)」雨・優れたもんでも

 ニールセダカの「the other side of me」やら「perfect stranger」ゆう曲を今聞いちょる。なんよう染み入るエエ曲よ。
 1970年代のニールセダカゆうたらよ、例えば昔カーペンターズも歌いおった「ソリテアー」とかもあってよ、かなりの名曲の宝庫じゃが、今じゃほとんど陽の目も浴びとらんようじゃの。たま〜に「雨に微笑みを(Laghter in the rain)」辺りがかかっちょるようじゃの。
 今じゃCD屋にも昔ん曲のベストくらいしか置いとらんようじゃし、まあゆうたらワシみとうなモンだけが、こがなエエ曲を楽しんでおってエエんかいの?ゆう気もしないでもなあだが、ま、これんこれらん曲の運命じゃゆうてゆうこんかもしれんけの。
 ま、更にゆうたらよ、今他にもニールセダカに限らずよ、ワシも知らん名曲が、どっかで埋もれとる可能性は大じゃでの。
 ま、とにかくよ、ほんにニールセダカんこれらん曲聞いとるとよ、優れたもんがよ、必ずしも陽の目浴びるゆうこたあ無い、ゆうんが、ようわかるよ。
 なんよう結構ほれんよ、ワイみとうなもんでも、少し気を楽にさせとったりしての。
 ま、そがなせせこまい11月でもあったじゃで。
 「2003.11.29(土)」雨・ベートーヴェン&美女

 今日はアカデミックに朝日カルチャースクールなるもんに行って来たでいっ。
 題目は「ベートーヴェン:ピアノソナタの実験」ゆうもん。
 ベートーヴェンのピアノソナタん歴史を概観しつつ、主として分類上よ、第3期いうて位置づけらちょる、作品26〜28のソナタの革新性ゆうこんを探っていくゆうもんじゃった。ん?なんのことじゃわからん?。ええよ。わからんても。本筋には何も影響ありゃせんわ。
 講師は二人おってよ、静岡文化芸術大学教授の平野昭さんゆう人、そしてもう一人、本日の目玉ゆうても良かろうが、ピアニストの仲道郁代さんじゃった。
 仲道さんゆうたら、現在日本じゃあ美人クラシック演奏家がえっとおるけえ、そん中でも代表的な人物じゃゆうてもエエ御方じゃ。
 今日はそんな仲道さんの演奏も交えての講義じゃった。

 これん大変面白ろかった。講義ゆうよりゃ平野さんと仲道さんのトークゆう感じじゃった。
 ベートーヴェンいうたらビートルズと同じでよ、音楽界の革命児ゆうイメージでよ、なんよう調べりゃ調べるほどに、面白うて興味は尽きんわい。

 作品26〜28ゆうてもよ、普通の人にゃ何のこと言うとるかサッパリわからん思うんじゃが、まあ作品27-2が「月光」言われてるソナタじゃゆうたら少しはピンとくる衆もあるかの。あれもよ、ここじゃ説明を省くが、今じゃどうってことないもんでもよ、当時いやあ、そりゃ斬新なもんじゃったんらしいで。
 さしずめよ、ベートーヴェンがやったこというたらあ、1980年代にラップやらん出て来よったんくらいのこんを、クラシックでもやり続けておったんよ。ありゃ今で言うたらロックの人よ。
 「月光」の第三楽章いうたら、ワシに言わせりゃ、ありゃ完全ロックよ。

 ところでよ、仲道さんがよ、講義の合間合間で凡例ゆう感じで、いろんな曲の触りをつま弾いてくれるんよ。こりゃエエで。贅沢なこんじゃ。ショパンの幻想即興曲なんかも事もなげに弾きよるんよ。
 ほいで全曲演奏ゆうて1曲、さっきいうとった「月光」をやってくれよった。
 ちいと広げな音楽室みとうな場所でやっとったんじゃが、音がこもるんは仕方無いんが、その分全部が音に包まれるゆう感じでよ、コンサートホールで聴くんたあ、また違う良さんあった。

 仲道さんは力込めて弾いてくれてよ。
 良くよう、テレビでプロんピアニストん、憑かれたように陶酔して弾きよる姿見るけのう。ありゃテレビで見るに、それほどでもなあが、こうして目の前で見るとよ、かなりのテンションで。
 そりゃ迫力あったわい。普通の素人がピアノ弾くんたあわけん違う。3倍くらいのテンションはあったかの。
 「月光」の第2楽章なんぞ、サラッとした短いもんも、ハッとするくらい気合いが入っちょった。やっぱ、これんプロいうもんかいの、ゆうてつくづく感心したわい。
 更によう。あん気合い入れて弾く仲道さん姿がよ、えっと(=much)セクスなんよ、これん。
 美女が陶酔してピアノ弾きよる姿を間近で見るゆうんは、ほんまエエもんじゃのう。これだけでも充分元取れたわい。いや、こいで3800円は安かろうて。
 ちなみによ、仲道さんは今ちょうどベートーヴェンんピアノソナタん全曲演奏に取り組んでおられるゆうこんで、そんコンサートも既に何回かやったそうじゃ。ほいでCDもこれから3年くらいかけて出るゆうとった。

 蛇足じゃが、カルチャースクールゆうたら年寄りが多いんはなんでかいの?。今日もそうじゃった。
 ワイなんぞ若手もエエとこじゃった。実際はワシももう41じゃで全然若くも無いけどよ、もしかしたらこん中じゃあ1番若いんじゃなあか思ったくらいで。
 途中でよ平野さんがよ「今日は若い男性もいらっしゃっているので・・・」ゆうようなこん言うちょって、ワシんことかいっ!、思うてギクッとしたわい。

 またこがな企画んありゃ、受けてみたいの。
 「2003.11.28(金)」晴・恋愛映画ゆうたらよ

 身内やら友人やらがドンドン結婚しよる。なんようラッシュゆうか、そがな波が来よるようじゃ。
 ん?、ワシ?。ワシゃせんよ。ワシゃいつだって一人でおるよ。
 言うたらよ、ワシん結婚してしまうと世界中のワシんファンが嘆き悲しむでの。ほいだでせんわい。

 ま、実際はよ、なんよう自分が家庭持っとるイメージが湧かんで。
 まあよ。配偶者ほどのよ、強烈な縁の持ち主ならよ、こっちゃからワザワザ出向かんても、向こうからネギしょってやって来よるわい。ん?、カモじゃないって?。
 ま、そうこうゆうてよ、何も焦っとりゃせんのよ。

 じゃがよう。こなあだも見よってしまったんじゃがよ。
 中年の独身者がよ、日曜ん夜に一人でコインランヂョリーで洗濯つまみあげとる姿ゆうもうんは、とてつも無く、そりゃとて〜つも無く虚しく侘しいもんじゃのう。

 ワシゃ自分がそうじゃけえ、一人でおるこん自体はよ、人それぞれ勝手じゃ思うし、何も悪いこんは無い思うよ。
 じゃがよう、やっぱし年取って人に侘しい姿見せるゆうのはよ、残酷な言い方じゃが、やっぱそん人の今までん人生を象徴しよる風に思われても仕方んないでの。
 じゃでよ、男ん一人で生きる決めたらよ、晩年ゆうたって、おどれの人生全ておどれで責任持たにゃいけんのじゃ。自分のケツあ自分で拭かにゃならんのでいっ。男はあ、いつも明け方にゃあ一人で船出せんといけんのじゃ。踊るペンペコリン丸でのう。イカ釣り漁船かいっ!。

 話はちいと変わるがよ。恋愛話ゆうもんは、まあ年いった人にゃあ子供騙しみとうに思われてしまうかもしれんがよ、ワシゃ、ありゃいつだって人間の永遠のテーマじゃいう風に思うちょるよ。
 ただよ、やっぱ表現如何じゃあ、あがな話はよ、どうも青臭そうなってしまうこんが多いんよ。

 ワシんいつもこれん手本じゃ思うちょるような恋愛映画があるんよ。
 それんチャップリンん「街の灯」ゆう映画。不朽の名画よ。
 ありゃよ、ゆうたら話もそがな複雑じゃのうてよ、しかもサイレント映画じゃしの。
 でもよ。あん映画見て、なんよう、深〜いもんを感じん人は、おそらくおらんで。
 あんラストシーン一つ取ってもよ、あん二人ん再会した時ん微妙な表情・間。あんだけでよ、もういちいち説明つけたりよ話をこじくり回さんでも充分いろんなもんが観客に伝おうてくるで。

 ワシゃよ、小学校ん時んブルース・リーん映画と一緒に、こん映画見たけどよ、そん時ゃあギャグにばっか目がいってよ、細いとこんわからんかったが、今見るとよ、チャップリンん実にいろんな表情、それも微妙な表情をしとるんが、ようわかるよ。ゆうたらよ、モテナイ独身男性の悲哀をよ、実に見事に演じとるんよ。
 ほうよ。「街の灯」ゆうたら、げにモテナイ独身男性のバイブルなんじゃけの。

 あん恋愛映画がよ、シャンとしたもんになっとるんは、勿論チャップリンの手腕ゆうこんもあるでよ。
 あとよ、やっぱ「笑い」ゆうこんもある思うんよ。
 あんだけ落として落としておけばよ、最後があがな風に奇麗に、まばゆいばかりに光るんよ。
 恋愛もんでもよ、あん映画んように笑いがありゃあ、なんよう逆に深くなるような気がするんよ。
 大体笑いはで、げに難しいんじゃで。
 よう単純に笑い取ろう思うてよ、つい人を傷つけちゃるこんも多々あろうで。
 じゃで笑いを繊細に愛を持ってやれるにゃ、かなりん腕んいるでの。

 あとよ「街の灯」はよ。邦題がエエ。
 ありゃ邦題が絶妙じゃ。なんちゅうても「街の灯」よ。ワシん好きな「街」いう字が入っちょる。
 こう「街の灯」、「街の灯」ゆうて口ん中でユックリ繰り返しつぶやいてるだけでもよ、なんよう冗談じゃのうて、柄にもなく涙が滲んで来たりするわい。
 笑いと感動。ワシん目指す究極のエンターテイメントじゃ。目指してたんかいっ!。
 ま、とにかくよ、こう寒さが身に沁みるようになるとよ、こがあな季節にゃピッタリの映画じゃわい。

 「2003.11.27(木)」晴・明日も妄想

 ちいと前によ、エロビデオに触発されてよ、婦女暴行しよった青年ん事件がありょったで。
 あん事件はよ、原因ゆうたらエロビデオにあるゆうて世間が解釈せんか、それん心配じゃったで。
 ワイからいわせりゃよ、エロビデオに青年が執着するゆうたようん状態まで放置しよった親とかよ、更にゃ、そんとな状況まで親を拘束・抑圧した、こん日本のビジネス社会の構造にこそよ、真の原因が有りゃせんかゆうて思うとるじゃけえのう。
 同じもん見とうても何もやりゃせん衆らも、えっとおるでの。

 エロビデオに責任摺り替えるゆうんは、あんまりにもエロビデオんかわいそうよ。
 それこそよ、木を見て森を見ず、枝葉末節にかかずりゃあって、問題の解決から遠い場所でよ、井戸端会議を成すんと同じこんよ。
 事件は会議室で起っとるんやないんで。
 給湯室で起っとるんや。
 ん?、あっ、違ごうたげな。
 ほいじゃ、女子便所・・・じゃったかの?。
 うう、あっ、ほうかほうか、現場じゃ、現場。のう、あん人気映画のセリフ。なんていうたかのう?、踊るポンポコタヌキのタヌキ囃し?、じゃったかの?。

 ん?ちいと論点逸れた?。
 まあ、エエ。結局ワシゃ何言いたいかゆうて、ワシゃいつだってエロビデオん味方じゃ、いうて言いたかった、それぐらいのことよ。
 「2003.11.26(水)」晴・明日なき妄想

 最近会えん会えん思うとったコンビニのネエチャンがいよってじゃった。まだ辞めておらんかったようじゃ。エカった。エカった。
 しかもよ。今回は、いつも”ありがとうございました”ん後に何も言いよらんかったんが、”又お越しくださいませー”ゆうセリフがついとってじゃった。
 あん”又お越しくださいませー”にはよ、「今度ワタシのいる時は絶対又来るんだよ。約束だからねっ!」ゆう愛んメッセージん、そりゃ強う強う込められとってじゃった。絶対ほうじゃ。ほうに決まっとる。ほうに違いなあがな。うん・・・。

 んん?。思い過ごしも甚だしい、じゃと?。
 何ゆうかっ!、こんクソッカスッ!。ワイらモテナイ独身中年ゆうたら、こがな妄想ぐらいっきゃ楽しみん無いんじゃあああっっ!。
 ワシゃ、妄想が趣味なんじゃあああっっ〜!。
 ふうっ。今日はちいと酔っとるようじゃ。
 もう、そうなんです。妄想だけに。何がよ?。
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