Monologue2003-40 (2003.9.25〜2003.9.30)
 「2003.9.30(火)」晴・さんきゅううっ!

 朝の満員電車、左隣に女性がこちらを向いて立っていた。
 胸は彼女の両手で防御されている。
 ところが電車が揺れ、これが僕に幸いし状況が変わった。
 女性は右手を吊り革に掛けた。そして左手だけを胸の防御用に使用し始めた。
 これがおかしなことになっている。普通胸の防御としては腕を組むように両胸を覆うような形にする人が多い。この女性、左手を左胸の防御だけに使用している。左胸を左手だけで押さえている。
 これ一見すると、女性が自分の胸をわし掴んでいる、もしくは片手で揉んでいるかのように見えなくもない。
 わりかしエロイ。
 その内、電車内が更に混み始め、女性が僕の方に押しつけられて来た。
 結局ノーガードの右胸の方が僕にギューッと密着。
 僕の心の声:”わーっ、女性の左手意味ねえーっ。こっちサイドとしてはサンキューッ!”。
 え?、感触?・・・、う〜ん、このページ上じゃあ、書けんなあ。ははは。

 家の最寄りのTSUTAYAでは・・・つうても隣県だけど・・・毎週火曜日がアダルトビデオの日で、割安になる。
 僕みたいな人間は大人だから、レンタルではいつも黒澤明やフェリーニ、ゴダールなどの映画しか借りないので、アダルトビデオなんて、もうとってもとっても忌み嫌っている人種だけど、でも割引になるということだから、借りたく無いけど仕方なく仕方なくどうしても仕方なく借りることにした(大嘘こきゃがれ)。
 割引券があったのでカウンターで出した。
 ところがカウンターのお兄ちゃんが、余計なことに「本日アダルトに、この割引は使用できませんのでこちらの2本のみ割引となります」と大声でのたまわった。この、お兄ちゃんの「アダルト」と言った箇所に周りにいた女性が反応し、こちらを向いてしまって、せっかく内密裡に進められようとしていたアダルト賃貸作戦が発覚し、僕がアダルトを借りたことが暴露されてしまった。
 おどりゃあ、余計なチンコロ垂れよってからにいっ!。われが黙っとりゃワシの面子も崩れやせんかったんじゃ!。こんクソガキッ!。
 ん?最初からおどれに面子なんぞありゃせんて?。
 ほうか・・・。
 もうワシらの時代はしまいで・・・。
 時代あったんかワシ?。
 何?わけわからん?。
 ほうか。ワシもわからん。
 「2003.9.29(月)」晴・か何か

 とある立ち食いそば屋。
 僕が掻揚ソバを食べていると、学生らしき若者が入って来た。その若者は常連なのか、それを演じようとしていたのかわからぬが、やけにフレンドリーな雰囲気を匂わせ、店のおばちゃんに向かって注文をした。
 「暖かいソバお願い。で、コロッケか何か入れて」。
 横で聞いていた僕は”ん?、か何か?”と、”か何か”の箇所にスグ引っかかった。
 おばちゃんも、一瞬考えたようだったが「コロッケでいいのね」といつものこと風に冷静に反応しつつコロッケを入れた。

 この若者はコロッケ以外に一体、ソバに何が入ることを期待したのだろうか?。
 百歩譲ってコロッケ以外のものが入ったとしよう。しかしそれはコロッケ以上に期待したものであったのか?。結局コロッケを入れて欲しかったのではないか?。だったら「コロッケ入れて」で良かったのでは無いか?。
 ”第一希望はコロッケ、無かったら第二希望は適当なものを”、の意だったら「コロッケ入れて。無かったら適当に。」で良いのでは無いか。
 それともコロッケと他に何かを入れて欲しかったのか?。だったら「コロッケ入れて。あと一つ何か適当に。」ではないのか?。
 それともコロッケか何かわからない、どうやらコロッケのような、はたまたコロッケかと思われるような未知の物体を入れて欲しかったのか?。
 この市井のみずぼらしい一立ち食いそば屋の中から、若者の期待を越えたコロッケを凌駕するようなワンダホー・ビューティホー・アーンド・マーベラスな惣菜が、お宝発見のように出てくるとでも思っていたのであろうか?。

 おそらくこの若者は自分の気分が「コロッケ類の食べ物」に傾いていたのであろう。だがその曖昧な気分を明確にすべく最終判断を、この若者はオバチャンに委ねてしまおうとしていた。若者にありがちな最終決定依存症である。
 貧乏育ちの僕なぞ、”あー、この若造、親に甘やかされて育てられよったで”と、ひねくれた邪推。
 オバチャンは判断を一任され一瞬躊躇したが、すぐプロらしく対応した。
 コロッケが食べたいいうならオバチャンに任せんと、その場で自分で「コロッケくれ」とハッキリ言いないやっ!。迷うんじゃったら注文の前に迷えやっ!。注文しながら迷うとる馬鹿どこにおるんかいっ!。歯医者行って”歯か何か直してくれ”言う馬鹿がおるかっ!。決めて無いいうようじゃったら、この場で白黒ハッキリ決めてから注文せいやっ!。それが店さんに対する仁義いうもんやっ!。そんとなもんに常連気どる資格言うたらありゃせんのでいっ!。そこら辺の足場キチンと固めてから、この店の敷居またげやっ!。常連気どるのはその後じゃっ!。・・・などと思わず吠えたいところであった。

 ”か何か”の三文字でイライラし、細かい分析をしている僕、表向きは若者に寛大にと言いつつも結局説教オヤジと同類になっている僕、小市民ですか?。
 そして今でも愛してると、言ってくれますか?。水色は〜、涙色〜♪。誰も知らんばい。昔あべ静江は奇麗だった・・・。独り言。

 深夜のテレ東で又「ゴロッキーズ」なるモー娘の新番組が始まりよった。
 5期メンバーは、ようけ成長した思います。最近はピーマコ(小川真琴)ええわ。カワイイのう。ええケツしよる。ん?そうじゃない。結構笑いのセンスもありよる。笑いのセンス言うたら、5期の他の連中も、えっとうありよるわ。こりゃ4期もお笑い芸人としてウカウカしとられんな。ん?。芸人じゃない?。あ、こりゃ又失礼。
 「2003.9.28(日)」晴・アレハンドロ&キリンジ

 青い空・・・。久しぶりに自分らしい休日が戻って来たような日だった。

 今日は以下の2枚のニューアルバムを購入した。
 スペインのアーチスト、アレハンドロ・サンスの「NO ES LO MISMO」。
 日本の兄弟デュオ、キリンジの「For Beautiful Human Life」。
 とりあえず一通り耳を通す。
 僕は特に気に入ったアルバムは旅行か帰省の時に持っていって愛聴することにしている。最低でも休日の散策時。聴き始めはなるべく良いイメージを、そのアルバムに乗せたい。
 そのアルバムの聴き始めの時の環境のイメージはかなり重要だ。気に入ったニューアルバムは特に普段の通勤時では仕事と夜の通勤電車のイメージがついちゃうからなるべく聴かないことにしている。これで変なイメージがついて台無しにしてしもうたアルバムがかつて随分ある。あの曲聴くと、あの仕事の時代を思い出す・・・なんて暗くなっちゃって聴かなくなってしまう名曲が多々あった。以来気に入ったアルバムの聴き始めの時のイメージは特に大切にしとる。
 上記2枚は勿論旅行用に決定です。てゆーか(久々に使った)、アレハンドロ・サンス、キリンジ、これにブラジルのアーチスト、イヴァン・リンスを加えた3者は、ここ数年の旅のBGMの常連になっちょります。
 アレハンドロ・サンスはラテン的な音と、1980年代くらいのアメリカンブラックコンテンポラリーとの融合。それに切ないアレハンドロ節みたいなのがあって、それはニューアルバムでも健在。スペイン語で歌詞わからんのじゃがの。
 キリンジは、今活躍中の日本の男性の若手(?)グループでは、僕ら位の年代の人間の音楽的欲求を満たしうる希少なグループの一つ。
 「2003.9.27(土)」晴後曇・目前まで来た

 田臥勇太君が、ついにNBAのチームと契約したそうだ。チームはデンバー・ナゲッツ。
 最終ロースター入りするには、まだ更に関門があるそうだが、これでかなりの所まで近づいてきた。
 あと一歩。NHKのBSでNBAスターに混ざってプレイする彼の勇姿を是非とも見たいもんである。必ず標準モードで録画だよ。
 ガンバレ田臥!。
 「2003.9.26(金)」曇・小ドッキリ

 時々Yahoo! BBの勧誘の人達が意外な所に出没していてビックリさせられる。こんな街のこここ、こんな道で?!、というところに突然現れビックリする。な、な、なぜこんなところに?!、というところに不意にいたりする。ちょっとした小ドッキリだ。
 Yahoo! BBは会員数ナンバー1のブローバンドらしいが、まだそんなに勧誘したいのだろうか?。
 確かに広末はカワイイが。
 「2003.9.25(木)」曇・切なき唄

 モー娘の新ユニット、さくら組みの新曲「晴れ 雨 のち スキ」って、結構イイ曲だね。あの切なさ、どこか初期のビートルズを思い出しちゃったよ。
 ビートルズの曲のいいところは、勿論カッコヨサもあるし、メロディのいい曲もあるけれど、切なさ、も重要な要素だね。ロックと切なさの見事な融合。
 ハードデイズナイトに収録の「恋におちたら」や同じアルバムに入ってる「アイルビーバック」、次のフォーセイルの冒頭を飾る「ノーリプライ」や「ベイビーズインブラック」、「アイルフォローザサン」などなど。
 ハードデイズナイトの最後に入れられた「アイルビーバック」は最初アコースティックギターの軽快なリフで始まる。コードはA、つまりイ長調。でもこの短い前奏の後、本メロディはいきなりAmになってしまうんだよね。つまりイ短調。突然のマイナー調への転調はシューベルトなんかも歌曲などで用いたりした効果的な手法なんだよね。この陰りを帯びた導入で一気に曲に引き込まれる。まさに青春の哀感タップリな曲。
 「ノーリプライ」はサビでCmaj7っていう、ちょっと甘い感じのコードが使われる。ロマンティックで静かな曲にはとても効果的なコードだけど、ビートルズはこのコードで思い切りシャウトするんだよね。まさに若者の叫び、これが全然違和感無くむしろカッコイイ。これで他のバンドとは一線を画した感じがしたよ。
 それから・・・、あ、長くなるから今日はヤメタ。

 見かけましたネタ。
 昨日新宿駅で、ジャズシンガーの鈴木重子嬢らしき女性が一人で中央線のホームに行くのを見かけた。背が高かったからたぶんそうじゃないかと思うんだけどナ。後付けたかったけど、いろいろ考えてやっぱりやめた。ははは。
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